十四話 私の名前は、雪ですッッッッ!!!
ー/ー 一陣の桜吹雪。
血風と硫黄の雨と死の灰に染まった地獄を、強制的に彩っていく白と黒の桜の大樹。花弁。
マモンは兎も角、その配下である悪魔たちはその圧倒的な力の覇気に動けない。が、それでもマモンに睨まれ、それぞれ力を行使しようとする。
「ヘレナッ!」
「分かっているッ!」
激昂するマモンの懐へ雪が飛び込む。同時にヘレナが弧を描きながら走り出し、悪魔たちとマモンを分断するように動く。
「女がオレ様に逆らうなッ!」
「私がお前に逆らっているんですよッッ!」
〝怨伝〟を纏った雪の右拳を受け止めたマモンは、掴んだ右拳を力いっぱい潰す。同時に自分へ引っ張り、鳩尾に膝を蹴り入れる。虚空に召喚したダイヤモンドの槍で雪を串刺しにする。
しかし、
「チッ!」
雪がサーッと黒の桜吹雪に飲み込まれ、消える。偽物だったのだ。
本物の雪はマモンの頭上に現れ、回し蹴りを繰り出す。マモンは雪の回し蹴りを一瞬で創り出した黄金の盾で防ぐ。
「甘いですよ! 直樹さんが好きなコーヒーよりも甘いッ!」
「カハッ!?」
だが、空中で踊る雪の猛攻は止まらない。
霊力で創り出された黄金の盾に≪強化≫した≪想伝≫を注ぎ込む。黄金の盾が桜の槍へ変化し、マモンを一瞬で串刺しにする。
それと同時に雪は宙を舞う桜の花弁を蹴って、マモンの背後へ這うように回り込む。
マモンの体を突き出た桜の槍の先端をつかみ取ると、≪強化≫の魔力を流し込む。桜の槍からさらに無数の桜の槍が生え、マモンの全身から桜の槍が突き出る。
マモンは苦悶の表情を見せ、しかしそれはブラフ。
「オレ様は不死身だぞ?」
「クッ」
桜の槍がどす黒い金の槍になり替わり、マモンの体から雪に向かって一斉に射出される。
雪は纏っていた無数の桜の花弁を硬化させて防ぐが、同時に繰り出されたどす黒い衝撃波によって一キロ近く先まで吹き飛ばされる。
マモンの猛攻はそれでは終わらない。
無数の機関銃が、爆弾が、ミサイルが――あらゆる兵器が雪の周囲に召喚され、一斉に掃射される。
その中には核を利用した兵器すらあって。多くの国々が求める圧倒的な力があって。
「クハハハハハハハハハッ!!!!!!」
一キロ先で起こった地獄そのものを揺るがす大爆発に雪は飲み込まれる。しかも、その爆発を結界で抑え込んだため、あらゆる熱量は拡散することなく、中心の雪へ集中する。
マモンの高笑いは止まらない。
まったく、人間共の武力は恐ろしいものだ、と傲慢に哄笑す――
「ッッッッッッッッ!!??」
マモンが驚愕に喘ぐ。本能がかき鳴らしたアラームに反射的に反応し、その場を飛びのく。
同時にクレータができた。衝撃波がその場を震撼させる。
そのクレータの中心には、
「みみっちい欲ですねッ!!」
全身が血と泥で汚れている。傷ついている。なのに、美しく咲き誇る桜。
雪がいた。
ニィッと笑う。
心の裡に宿す混沌の妄執の怨念を、憤怒の魔力を噴き上げる。それを醜く清らかな精神で制御していく。
雪が低く低く這うようにマモンへ向かって駆けだす。一陣の桜吹雪の如く、音すらも置き去りにして。
「シィッ!!」
「クッ!」
おどろおどろしい闇を纏った雪がマモンに右拳を繰り出す。それは先ほどまでとは段違いだ。
マモンは片腕でそれを防ぐが、雪のその拳はただの一発目。
連撃は止まらない。
まるで闇が一閃の光となっているかのように、混沌の妄執を纏った雪は目にもとまらぬ速さでマモンに殴り、蹴りを入れていく。
息つく暇もない格闘術。≪想伝≫による未来予知と錯覚する嫌らしい連撃。
それはまた、≪想伝≫の嵐でもあり、その想い一つで世界を滅ぼせるほどの怨みと怒りがマモンの体と精神を穿つ。侵す。
そしてそれだけでは終わらない。
雪が両拳に身に着けるは、桜の拳鍔。想いを具現化する神器。その具現化は物質的な意味だけではない。
「クソッ」
「弾き飛べッ!」
空間衝撃波。通常の物理的結界など無意味。空間そのものを断絶した結界でなければ、防ぐことのできない衝撃波。
超強力なそれが拳の一点に集中して、マモンに放たれ着弾と同時に弾け飛ぶ。
もちろん、反動により雪の拳も粉々に砕けるが、気が遠くなる激痛は気合でねじ伏せ、≪強化≫した≪癒し≫と≪想伝≫で周囲の霊力を反応させ、瞬間再生と言わんばかりに治癒する。
雪の〝怨伝〟により体内の霊力が安定せず、回復が少し遅れたマモンが唸る。どす黒いスパークを体に走らせる。
「オレ様は欲望の王だッ!」
「なら、お前は彼女たちに敵わない!」
マモンは自身の体を変化させる。不死身の体へと。無敵の体へと。
空間衝撃波が効かない体となったマモンは、雪の言葉に不快感を露にする。
「俺がアイツに敵わないだとッ!!」
「自分でそう言いましたよねッッ??」
「ッ!?」
雪は空間衝撃波ではなく、圧縮した重力場を纏う。拳で打ち抜いたマモンの体の一部をブラックホールのように飲み込んでいく。
今の雪は、混沌の妄執の代理人でもある。桜の拳鍔を通せば、彼女たちの権能全てを行使できる。
だが、
「フンッ、所詮は人間の女でしかない」
雪の指摘に一瞬だけ狼狽したマモンは、直ぐに鼻を鳴らして余裕を取り戻す。いや、遊びに飽きたといったところか。
周囲にどす黒い渦が湧きあがり、マモンの体へと集まっていく。
短期決戦こそ全てッ! と言わんばかりに雪はマモンに猛攻を加える。
が、先ほどまでは互角か、もしくは勝っていたそれが、逆にマモンが勝るようになってきた。
黒の渦を全て身に宿したマモンが吠える。
「舐めるな、女ッ! もう一度、言おう。オレ様は強欲の王だぞッ!」
マモンは強欲の化身。マモンという欲の器。
神性は得られずとも、机上的な神にはなれる。神もどきには成れる。
なぜなら、
「人間どもは実に優秀だ。なんせ、尽きることのない欲を持っているかな」
神になりたいと望む人間がいるからだ。
霊力はそれ相応の器と手順さえ踏めば、多くの人々の概念や想いを自らの力に変えることができる。まさに精神のエネルギー。
悪魔たちは悪感情とされる概念や想いを特段その身に集めることができる。それを自らの力に変えることができる。
そして、マモンほどの悪魔になれば、マモンが関わる全ての概念を自らの力へ変換できる。
マモンが誇るように、雪に絶望を突きつけるように両手を広げる。
「物欲だけではない。征服欲、優越欲、権力欲、性欲、破壊欲……人間の欲は無限に広がっている。その全てがオレ様の力となるッ!!」
雪は思い出す。
人間の欲とは、生理的欲も含め、数十、組み合わせ次第では数百にも上るという話を。与太話程度のものではあるが、けれど人間は常にあらゆる欲によって突き動かされている。
今、人類は七十億以上。いや、八十億にすら近い。それほどの人間の欲が全てマモンに集まるとしたら。
神にすら及ぶ。決して尽きることない霊力。
だが、しかし、雪は恐れに屈しない。
「ですが、それでもお前はただの悪魔ッ! 神にはなれないッ! 私たちと同じ次元に立つ存在ですよッ!」
「フンッ、強がりを。分かるだろう、オレ様には敵わないと」
纏う混沌の妄執から影の腕を無数に伸ばし、雪はマモンを尽きぬ憎しみへと閉じ込めようとする。
だが、マモンは無造作に片腕を振る。おどろおどろしい衝撃波が放たれ、無数の影の腕が一瞬で消し飛ばされる。雪もピンポン玉のように吹き飛ばされる。地面に打ち付けられる。
雪は≪癒し≫で瞬時に動けるレベルまで回復。先ほどとは全くもって違うマモンの手の内を探るため、桜の拳鍔を地面に打ち付ける。
今度は混沌の兵士にも近い、黒の桜の異形数十体を呼び出す。それぞれが様々な特異な力を使う異形だ。
マモンに襲い掛かる。
神の鉄槌と疑うほどの雷の嵐。全てを凍り付かせる氷の雨。圧倒的な巨大な大地の巨人。太陽のごとき灼熱の光線。魂魄すらも侵食する毒霧……
混沌の妄執の怨念が吹き荒れる。
だが、それでも。
「人間ってのは愚かだよなッ!!」
「ッッッッァァァアアア!!」
マモンの言霊一つで全てが征服される。マモンに襲い掛かろうとしていた超常攻撃は全て、征服され、逆に雪に向かって放たれる。
征服欲。
纏っていた桜の花弁を全力硬化させ、どうにか防いだが、それでも体の骨がいくつも折れ、内臓が潰れ、魂魄の少しが抉られ、意識が遠のく。
片腕が拉げた。
≪癒し≫では間に合わない。
「平等だったか? 公平だったか? 理性だったか?」
マモンが高笑いする。
「どうも人間どもにはそんな想いが流行っているらしいなッ!!」
「カッ、アァアアアァアッッッッ!!!!!」
マモンが、片腕が拉げて荒れ果てた地獄の大地に這いつくばっていた雪の顔面を蹴り上げる。ゴキリと頭蓋骨すら割れ、血を噴き流しながら雪は悲鳴を上げる。
「知っているかッ! そんな想いが流行ってるのに、世界はいっそう欲望に満ちているッ! 人口の増加などよりも、個の欲が増大しているッ!」
「ガッ、カッ、カハッ!!」
マモンはまるで玩具をゆっくり壊すかのように、雪をボロボロにしていく。殺しはしない。瀕死のところで無理やり回復し、何度も何度も甚振る。
「貞淑な女は人間であることを望み、抑圧された男はそれから自由になることを望んでいる。貧民が平等を求めるようにッ! 美しい翅をもがれた蝶が再び翅を望むようにッ!」
「……」
こと切れたように、雪が地面に叩きつけられる。血風が吹き荒れる地獄よりも濃く紅い血が流れる。湖をつくっていく。
「全てはオレ様の力となる。お前もオレ様に〝跪くんだ〟ッ!」
「ぇぁ」
ほぼ意識を失っていた雪の体がおもむろに動き、マモンの前で跪いてしまう。
権力欲。
その言葉には逆らえない。
「褒めてやるぞ、女ッ! あの男に使う前に、この力をオレ様に使わせたのだからなッッ!!」
マモンが跪く雪の頭を片足で踏む。グリグリと踏みしめ、踏みにじる。片手で頭を持ち上げ、ぐちゃぐちゃに汚れた顔を――
ああ、これでこそ悪魔。強欲の夢。
屈服させることこそ、全ての――
「女じゃないッ! 私の名前は、雪ですッッッッ!!!」
「ッッッッッッッッッッッッ!!??」
超至近距離。反応すらも許されない。
マモンの心臓が雪の拳によって貫かれる。同時に、心臓部分にあった小さなどす黒い宝珠を握りつぶされる。
それは、悪魔たちの核。霊力を応用し、概念を力に変えるための専用の核。本来は魂魄に同化し、実体化していなかったそれを桜の拳鍔で実体化させ、握りつぶしたのだ。
雪は常に見定めていた。ボロボロになろうとも。激痛に蝕まれようとも。瀕死にさせられようとも。
マモンの力の源を。魂魄に同化した核を。
雪は、心臓を貫かれ握りつぶされて唖然としたマモンを蹴り飛ばす。
「そしてお前はここで死ぬッッッ!!! 直樹さんに会わせないッッッ!!!」
「ガッ!」
転移。
蹴り飛ばされたマモンの背後に現れた雪はもう一度マモンを蹴り飛ばす。地面に叩きつける。
そこにいた雪を見て、マモンは今までの演技とは違う叫びを上げる。
己の心臓を潰されたことよりも、雪のそれがあり得ない。
「なんだ、何だ、それはッ!?」
それは覚醒姿ではない。
毛先が黒と白が入り混じった髪。片目は黒く、もう一方が白い。影の腕と白桜の模様を纏った巫女のような魔法少女衣装。
背中には翼。
片翼は混沌の妄執。影の腕が連ねられた翼。もう片翼は白桜。白桜の花弁が連ねられた翼。
だが、そんなことは驚愕のうちには入らない。
息吹。覇気。
魔力とは別の、エネルギー。あらゆる力を昇華させる力。
「苦労しましたよ」
雪はゆっくりと口を開く。
「一方的に与えられたから、使い方も分からない。しかも、ここは日本でもないから、使い勝手が悪すぎる」
雪が周りを見渡す。つられてマモンも周りを見渡す。
すれば、さらに驚愕する。今まで一片たりとも目に入っていなかったその光景に愕然とする。
「お前たちッ!! 何してやがるッッ!!??」
マモンの配下であった悪魔たちが全員、雪に向かって跪いていたから。その身を地獄に似付かわしくない雪桜に縛られていたから。
そして、
「私を忘れては困る」
「ッッッッッ!!!!!」
雪の黒の桜の花弁を使った特殊な転移門により、ヘレナがマモンの背後に現れる。
ヘレナは絶対不変の幻力抹殺がこもった拳を放つ。ミラとノアが傷つけられた怒りと、そして作戦とはいえ、雪をあそこまで傷つけた自分への怒りをこめて。
マモンの半身が吹き飛ぶ。
それでもマモンは残った半身でヘレナを蹴りをかまそうとして、
「ヘレナ。ありがとう」
「大体すべてはお前がやったじゃないか」
雪が軽々と受け止める。そしてマモンを吹き飛ばす。ヘレナに振り返り、優しく笑いかける。
吹き飛ばされ焦燥しきっているマモンにを見やることなく、ヘレナは雪を心配そうに見やる。
「……信じていいな?」
「大丈夫です。悪魔から集められた畏れでは神性は獲得できませんので」
雪は確かに頷く。その力を消すために絶対不変の幻力抹殺を準備しようとしていたヘレナは、仕方なくそれをやめる。信じる。
「これ、知っていますか?」
「ッッッッ!!!!」
雪が半身を再生していたマモンに光り輝く一葉を見せる。マモンは絶句し、
「それは、それはッッッ!!」
吠える。まるで、己が手にできなかった物がそこにあるかのようにッ!!
つまり、それは、
「祈力を生みだし、また集める一葉。祈力領域を創り出す一葉」
大皇日女が雪たちに与えた一葉。自身の体を日本の大地へと変えた異世界の神の欠片。
マモンが欲した祈力の源。祈力を集約させる特異点。
「つまるところ、あそこの悪魔たちが私に敵わないと信じることによって、私は祈力を得たんですよ」
雪はマモンと戦っていたようで、実際は数十本の雪桜を使い、マモンの配下の悪魔たちと戦っていた。調伏していった。
≪想伝≫を使い、その精神を粉々に打ち砕いた。
雪は≪想伝≫でマモンの心を読んだ。最初からある程度その力を図り、ヘレナの絶対不変の幻力抹殺でも、そう簡単に斃せないことが分かった。
できたとしても、ヘレナを何度も何度も死なせることになる。それだけは嫌だった。
だから、それ以外でマモンを斃す道筋を模索し、時間を稼いでいた。祈力を得られるかどうかは一種の賭けであったが、それにも勝った。
いや、勝ったなんて生ぬるい物ではない。
大皇日女によって祈力一葉を与えられた雪の周囲には、常に祈力の素となる祈素という非実体の粒子が漂っている。
魂魄を持つ存在がその祈素を取り込み、ある対象へ恐怖を信じたり、救いを信じたりすることなのどで、祈素が祈力へと変わり、その対象へ祈力を与える。
だが、ここは地獄。地獄の最奥。
硫黄の雨と血風と死の灰が染め上げていて、悪感情に染まった霊力が高密度で漂っている。
祈素が生みだされたとしても、直ぐに霊力に塗りつぶされてしまう。
だから、混沌の妄執が自身の化身とも言える混沌の兵士を生みだしたように、雪は雪そのものの化身を生みだした。
雪とヘレナがマモンの宮殿そのものには乗り込まず、雪桜の大樹を背に悪魔の軍勢と戦っていたのは、そのための布石。
雪の化身の花弁を悪魔たちに一度は刺すことにより、祈素を注入。また、花弁を散らすことにより、効率的に空気中にも祈素が漂い、悪魔たちが体内に取り込むようにした。
それをうまく雪を対象とした祈力へ変わるように、≪想伝≫で精神をコントロールした。
ヘレナがあまり目立たないように動き、雪が派手に動いていたのはそのため。
また、いくら、祈力一葉により祈力を自身に集約させやすいとはいえ、霊力が覆いつくす地獄ではその集約の力は減衰する。
だから、マモンが現れた時に数十本の黒と白の桜を生みだし、祈力を自分へ誘導した。
魔法少女の力と混沌の妄執の力だけで戦い、祈力をマモンに感づかれないように悪魔たちから祈力を集め、集め、集め、集め。
意識が消え去る激痛に苦しもうとも、何度瀕死になろうとも雪は切り札を温存していた。マモンの核を握りつぶす機会を伺っていた。
その心は既に人間を逸脱している。自らの命すらも軽々しくベットする狂気とも言えるほどの精神力。
まさに目隠ししたまま蜘蛛の糸で地獄を綱渡りすることと同義。僅か一ミクロンでも足を踏み外せば、死に至る道程。
己を信じるそれが、圧倒的な祈力となり、雪を超越させる。
宿す混沌の妄執の怨念も加味すれば、今の雪は直樹たちにも通ずる力を持っていた。
しかも、ここにヘレナがいる。雪の時間稼ぎの間に、黒の桜の花弁と絶対不変の幻力抹殺の反発強化を完璧にマスターした。
なら、
「ヘレナッ!」
「ユキ!」
マモンなぞ、敵ではないッ!
======================================
公開可能情報
桜の拳鍔:大皇日女が雪に与えた神器。もとは混沌をかき混ぜる矛であったりなかったり。今は、雪の想いを具現化する武器であり、その具現性は雪の想像力による。また、非実体を掴むこともできる。
祈力:魂魄を持つ存在が何かを信じる、畏れることによって生まれる力。あらゆる力を昇華し、ただの人間であっても神性を獲得するまでに昇華させる。強化とは違い、格を上げる感じ。ただし、祈力は霧散しやすく、その身にとどめておくことが難しい。
祈素:祈力の素であり、信じる想いに反応する。その反応によって祈力へと変わる。
祈力一葉:かつて日本の大地となった神の体の一部。破片。祈素を生成し、祈力を集約しやすくする。また、霧散しやすい祈力をその身に収める役割も果たす。一葉の大きさによって、能力が変わる。
血風と硫黄の雨と死の灰に染まった地獄を、強制的に彩っていく白と黒の桜の大樹。花弁。
マモンは兎も角、その配下である悪魔たちはその圧倒的な力の覇気に動けない。が、それでもマモンに睨まれ、それぞれ力を行使しようとする。
「ヘレナッ!」
「分かっているッ!」
激昂するマモンの懐へ雪が飛び込む。同時にヘレナが弧を描きながら走り出し、悪魔たちとマモンを分断するように動く。
「女がオレ様に逆らうなッ!」
「私がお前に逆らっているんですよッッ!」
〝怨伝〟を纏った雪の右拳を受け止めたマモンは、掴んだ右拳を力いっぱい潰す。同時に自分へ引っ張り、鳩尾に膝を蹴り入れる。虚空に召喚したダイヤモンドの槍で雪を串刺しにする。
しかし、
「チッ!」
雪がサーッと黒の桜吹雪に飲み込まれ、消える。偽物だったのだ。
本物の雪はマモンの頭上に現れ、回し蹴りを繰り出す。マモンは雪の回し蹴りを一瞬で創り出した黄金の盾で防ぐ。
「甘いですよ! 直樹さんが好きなコーヒーよりも甘いッ!」
「カハッ!?」
だが、空中で踊る雪の猛攻は止まらない。
霊力で創り出された黄金の盾に≪強化≫した≪想伝≫を注ぎ込む。黄金の盾が桜の槍へ変化し、マモンを一瞬で串刺しにする。
それと同時に雪は宙を舞う桜の花弁を蹴って、マモンの背後へ這うように回り込む。
マモンの体を突き出た桜の槍の先端をつかみ取ると、≪強化≫の魔力を流し込む。桜の槍からさらに無数の桜の槍が生え、マモンの全身から桜の槍が突き出る。
マモンは苦悶の表情を見せ、しかしそれはブラフ。
「オレ様は不死身だぞ?」
「クッ」
桜の槍がどす黒い金の槍になり替わり、マモンの体から雪に向かって一斉に射出される。
雪は纏っていた無数の桜の花弁を硬化させて防ぐが、同時に繰り出されたどす黒い衝撃波によって一キロ近く先まで吹き飛ばされる。
マモンの猛攻はそれでは終わらない。
無数の機関銃が、爆弾が、ミサイルが――あらゆる兵器が雪の周囲に召喚され、一斉に掃射される。
その中には核を利用した兵器すらあって。多くの国々が求める圧倒的な力があって。
「クハハハハハハハハハッ!!!!!!」
一キロ先で起こった地獄そのものを揺るがす大爆発に雪は飲み込まれる。しかも、その爆発を結界で抑え込んだため、あらゆる熱量は拡散することなく、中心の雪へ集中する。
マモンの高笑いは止まらない。
まったく、人間共の武力は恐ろしいものだ、と傲慢に哄笑す――
「ッッッッッッッッ!!??」
マモンが驚愕に喘ぐ。本能がかき鳴らしたアラームに反射的に反応し、その場を飛びのく。
同時にクレータができた。衝撃波がその場を震撼させる。
そのクレータの中心には、
「みみっちい欲ですねッ!!」
全身が血と泥で汚れている。傷ついている。なのに、美しく咲き誇る桜。
雪がいた。
ニィッと笑う。
心の裡に宿す混沌の妄執の怨念を、憤怒の魔力を噴き上げる。それを醜く清らかな精神で制御していく。
雪が低く低く這うようにマモンへ向かって駆けだす。一陣の桜吹雪の如く、音すらも置き去りにして。
「シィッ!!」
「クッ!」
おどろおどろしい闇を纏った雪がマモンに右拳を繰り出す。それは先ほどまでとは段違いだ。
マモンは片腕でそれを防ぐが、雪のその拳はただの一発目。
連撃は止まらない。
まるで闇が一閃の光となっているかのように、混沌の妄執を纏った雪は目にもとまらぬ速さでマモンに殴り、蹴りを入れていく。
息つく暇もない格闘術。≪想伝≫による未来予知と錯覚する嫌らしい連撃。
それはまた、≪想伝≫の嵐でもあり、その想い一つで世界を滅ぼせるほどの怨みと怒りがマモンの体と精神を穿つ。侵す。
そしてそれだけでは終わらない。
雪が両拳に身に着けるは、桜の拳鍔。想いを具現化する神器。その具現化は物質的な意味だけではない。
「クソッ」
「弾き飛べッ!」
空間衝撃波。通常の物理的結界など無意味。空間そのものを断絶した結界でなければ、防ぐことのできない衝撃波。
超強力なそれが拳の一点に集中して、マモンに放たれ着弾と同時に弾け飛ぶ。
もちろん、反動により雪の拳も粉々に砕けるが、気が遠くなる激痛は気合でねじ伏せ、≪強化≫した≪癒し≫と≪想伝≫で周囲の霊力を反応させ、瞬間再生と言わんばかりに治癒する。
雪の〝怨伝〟により体内の霊力が安定せず、回復が少し遅れたマモンが唸る。どす黒いスパークを体に走らせる。
「オレ様は欲望の王だッ!」
「なら、お前は彼女たちに敵わない!」
マモンは自身の体を変化させる。不死身の体へと。無敵の体へと。
空間衝撃波が効かない体となったマモンは、雪の言葉に不快感を露にする。
「俺がアイツに敵わないだとッ!!」
「自分でそう言いましたよねッッ??」
「ッ!?」
雪は空間衝撃波ではなく、圧縮した重力場を纏う。拳で打ち抜いたマモンの体の一部をブラックホールのように飲み込んでいく。
今の雪は、混沌の妄執の代理人でもある。桜の拳鍔を通せば、彼女たちの権能全てを行使できる。
だが、
「フンッ、所詮は人間の女でしかない」
雪の指摘に一瞬だけ狼狽したマモンは、直ぐに鼻を鳴らして余裕を取り戻す。いや、遊びに飽きたといったところか。
周囲にどす黒い渦が湧きあがり、マモンの体へと集まっていく。
短期決戦こそ全てッ! と言わんばかりに雪はマモンに猛攻を加える。
が、先ほどまでは互角か、もしくは勝っていたそれが、逆にマモンが勝るようになってきた。
黒の渦を全て身に宿したマモンが吠える。
「舐めるな、女ッ! もう一度、言おう。オレ様は強欲の王だぞッ!」
マモンは強欲の化身。マモンという欲の器。
神性は得られずとも、机上的な神にはなれる。神もどきには成れる。
なぜなら、
「人間どもは実に優秀だ。なんせ、尽きることのない欲を持っているかな」
神になりたいと望む人間がいるからだ。
霊力はそれ相応の器と手順さえ踏めば、多くの人々の概念や想いを自らの力に変えることができる。まさに精神のエネルギー。
悪魔たちは悪感情とされる概念や想いを特段その身に集めることができる。それを自らの力に変えることができる。
そして、マモンほどの悪魔になれば、マモンが関わる全ての概念を自らの力へ変換できる。
マモンが誇るように、雪に絶望を突きつけるように両手を広げる。
「物欲だけではない。征服欲、優越欲、権力欲、性欲、破壊欲……人間の欲は無限に広がっている。その全てがオレ様の力となるッ!!」
雪は思い出す。
人間の欲とは、生理的欲も含め、数十、組み合わせ次第では数百にも上るという話を。与太話程度のものではあるが、けれど人間は常にあらゆる欲によって突き動かされている。
今、人類は七十億以上。いや、八十億にすら近い。それほどの人間の欲が全てマモンに集まるとしたら。
神にすら及ぶ。決して尽きることない霊力。
だが、しかし、雪は恐れに屈しない。
「ですが、それでもお前はただの悪魔ッ! 神にはなれないッ! 私たちと同じ次元に立つ存在ですよッ!」
「フンッ、強がりを。分かるだろう、オレ様には敵わないと」
纏う混沌の妄執から影の腕を無数に伸ばし、雪はマモンを尽きぬ憎しみへと閉じ込めようとする。
だが、マモンは無造作に片腕を振る。おどろおどろしい衝撃波が放たれ、無数の影の腕が一瞬で消し飛ばされる。雪もピンポン玉のように吹き飛ばされる。地面に打ち付けられる。
雪は≪癒し≫で瞬時に動けるレベルまで回復。先ほどとは全くもって違うマモンの手の内を探るため、桜の拳鍔を地面に打ち付ける。
今度は混沌の兵士にも近い、黒の桜の異形数十体を呼び出す。それぞれが様々な特異な力を使う異形だ。
マモンに襲い掛かる。
神の鉄槌と疑うほどの雷の嵐。全てを凍り付かせる氷の雨。圧倒的な巨大な大地の巨人。太陽のごとき灼熱の光線。魂魄すらも侵食する毒霧……
混沌の妄執の怨念が吹き荒れる。
だが、それでも。
「人間ってのは愚かだよなッ!!」
「ッッッッァァァアアア!!」
マモンの言霊一つで全てが征服される。マモンに襲い掛かろうとしていた超常攻撃は全て、征服され、逆に雪に向かって放たれる。
征服欲。
纏っていた桜の花弁を全力硬化させ、どうにか防いだが、それでも体の骨がいくつも折れ、内臓が潰れ、魂魄の少しが抉られ、意識が遠のく。
片腕が拉げた。
≪癒し≫では間に合わない。
「平等だったか? 公平だったか? 理性だったか?」
マモンが高笑いする。
「どうも人間どもにはそんな想いが流行っているらしいなッ!!」
「カッ、アァアアアァアッッッッ!!!!!」
マモンが、片腕が拉げて荒れ果てた地獄の大地に這いつくばっていた雪の顔面を蹴り上げる。ゴキリと頭蓋骨すら割れ、血を噴き流しながら雪は悲鳴を上げる。
「知っているかッ! そんな想いが流行ってるのに、世界はいっそう欲望に満ちているッ! 人口の増加などよりも、個の欲が増大しているッ!」
「ガッ、カッ、カハッ!!」
マモンはまるで玩具をゆっくり壊すかのように、雪をボロボロにしていく。殺しはしない。瀕死のところで無理やり回復し、何度も何度も甚振る。
「貞淑な女は人間であることを望み、抑圧された男はそれから自由になることを望んでいる。貧民が平等を求めるようにッ! 美しい翅をもがれた蝶が再び翅を望むようにッ!」
「……」
こと切れたように、雪が地面に叩きつけられる。血風が吹き荒れる地獄よりも濃く紅い血が流れる。湖をつくっていく。
「全てはオレ様の力となる。お前もオレ様に〝跪くんだ〟ッ!」
「ぇぁ」
ほぼ意識を失っていた雪の体がおもむろに動き、マモンの前で跪いてしまう。
権力欲。
その言葉には逆らえない。
「褒めてやるぞ、女ッ! あの男に使う前に、この力をオレ様に使わせたのだからなッッ!!」
マモンが跪く雪の頭を片足で踏む。グリグリと踏みしめ、踏みにじる。片手で頭を持ち上げ、ぐちゃぐちゃに汚れた顔を――
ああ、これでこそ悪魔。強欲の夢。
屈服させることこそ、全ての――
「女じゃないッ! 私の名前は、雪ですッッッッ!!!」
「ッッッッッッッッッッッッ!!??」
超至近距離。反応すらも許されない。
マモンの心臓が雪の拳によって貫かれる。同時に、心臓部分にあった小さなどす黒い宝珠を握りつぶされる。
それは、悪魔たちの核。霊力を応用し、概念を力に変えるための専用の核。本来は魂魄に同化し、実体化していなかったそれを桜の拳鍔で実体化させ、握りつぶしたのだ。
雪は常に見定めていた。ボロボロになろうとも。激痛に蝕まれようとも。瀕死にさせられようとも。
マモンの力の源を。魂魄に同化した核を。
雪は、心臓を貫かれ握りつぶされて唖然としたマモンを蹴り飛ばす。
「そしてお前はここで死ぬッッッ!!! 直樹さんに会わせないッッッ!!!」
「ガッ!」
転移。
蹴り飛ばされたマモンの背後に現れた雪はもう一度マモンを蹴り飛ばす。地面に叩きつける。
そこにいた雪を見て、マモンは今までの演技とは違う叫びを上げる。
己の心臓を潰されたことよりも、雪のそれがあり得ない。
「なんだ、何だ、それはッ!?」
それは覚醒姿ではない。
毛先が黒と白が入り混じった髪。片目は黒く、もう一方が白い。影の腕と白桜の模様を纏った巫女のような魔法少女衣装。
背中には翼。
片翼は混沌の妄執。影の腕が連ねられた翼。もう片翼は白桜。白桜の花弁が連ねられた翼。
だが、そんなことは驚愕のうちには入らない。
息吹。覇気。
魔力とは別の、エネルギー。あらゆる力を昇華させる力。
「苦労しましたよ」
雪はゆっくりと口を開く。
「一方的に与えられたから、使い方も分からない。しかも、ここは日本でもないから、使い勝手が悪すぎる」
雪が周りを見渡す。つられてマモンも周りを見渡す。
すれば、さらに驚愕する。今まで一片たりとも目に入っていなかったその光景に愕然とする。
「お前たちッ!! 何してやがるッッ!!??」
マモンの配下であった悪魔たちが全員、雪に向かって跪いていたから。その身を地獄に似付かわしくない雪桜に縛られていたから。
そして、
「私を忘れては困る」
「ッッッッッ!!!!!」
雪の黒の桜の花弁を使った特殊な転移門により、ヘレナがマモンの背後に現れる。
ヘレナは絶対不変の幻力抹殺がこもった拳を放つ。ミラとノアが傷つけられた怒りと、そして作戦とはいえ、雪をあそこまで傷つけた自分への怒りをこめて。
マモンの半身が吹き飛ぶ。
それでもマモンは残った半身でヘレナを蹴りをかまそうとして、
「ヘレナ。ありがとう」
「大体すべてはお前がやったじゃないか」
雪が軽々と受け止める。そしてマモンを吹き飛ばす。ヘレナに振り返り、優しく笑いかける。
吹き飛ばされ焦燥しきっているマモンにを見やることなく、ヘレナは雪を心配そうに見やる。
「……信じていいな?」
「大丈夫です。悪魔から集められた畏れでは神性は獲得できませんので」
雪は確かに頷く。その力を消すために絶対不変の幻力抹殺を準備しようとしていたヘレナは、仕方なくそれをやめる。信じる。
「これ、知っていますか?」
「ッッッッ!!!!」
雪が半身を再生していたマモンに光り輝く一葉を見せる。マモンは絶句し、
「それは、それはッッッ!!」
吠える。まるで、己が手にできなかった物がそこにあるかのようにッ!!
つまり、それは、
「祈力を生みだし、また集める一葉。祈力領域を創り出す一葉」
大皇日女が雪たちに与えた一葉。自身の体を日本の大地へと変えた異世界の神の欠片。
マモンが欲した祈力の源。祈力を集約させる特異点。
「つまるところ、あそこの悪魔たちが私に敵わないと信じることによって、私は祈力を得たんですよ」
雪はマモンと戦っていたようで、実際は数十本の雪桜を使い、マモンの配下の悪魔たちと戦っていた。調伏していった。
≪想伝≫を使い、その精神を粉々に打ち砕いた。
雪は≪想伝≫でマモンの心を読んだ。最初からある程度その力を図り、ヘレナの絶対不変の幻力抹殺でも、そう簡単に斃せないことが分かった。
できたとしても、ヘレナを何度も何度も死なせることになる。それだけは嫌だった。
だから、それ以外でマモンを斃す道筋を模索し、時間を稼いでいた。祈力を得られるかどうかは一種の賭けであったが、それにも勝った。
いや、勝ったなんて生ぬるい物ではない。
大皇日女によって祈力一葉を与えられた雪の周囲には、常に祈力の素となる祈素という非実体の粒子が漂っている。
魂魄を持つ存在がその祈素を取り込み、ある対象へ恐怖を信じたり、救いを信じたりすることなのどで、祈素が祈力へと変わり、その対象へ祈力を与える。
だが、ここは地獄。地獄の最奥。
硫黄の雨と血風と死の灰が染め上げていて、悪感情に染まった霊力が高密度で漂っている。
祈素が生みだされたとしても、直ぐに霊力に塗りつぶされてしまう。
だから、混沌の妄執が自身の化身とも言える混沌の兵士を生みだしたように、雪は雪そのものの化身を生みだした。
雪とヘレナがマモンの宮殿そのものには乗り込まず、雪桜の大樹を背に悪魔の軍勢と戦っていたのは、そのための布石。
雪の化身の花弁を悪魔たちに一度は刺すことにより、祈素を注入。また、花弁を散らすことにより、効率的に空気中にも祈素が漂い、悪魔たちが体内に取り込むようにした。
それをうまく雪を対象とした祈力へ変わるように、≪想伝≫で精神をコントロールした。
ヘレナがあまり目立たないように動き、雪が派手に動いていたのはそのため。
また、いくら、祈力一葉により祈力を自身に集約させやすいとはいえ、霊力が覆いつくす地獄ではその集約の力は減衰する。
だから、マモンが現れた時に数十本の黒と白の桜を生みだし、祈力を自分へ誘導した。
魔法少女の力と混沌の妄執の力だけで戦い、祈力をマモンに感づかれないように悪魔たちから祈力を集め、集め、集め、集め。
意識が消え去る激痛に苦しもうとも、何度瀕死になろうとも雪は切り札を温存していた。マモンの核を握りつぶす機会を伺っていた。
その心は既に人間を逸脱している。自らの命すらも軽々しくベットする狂気とも言えるほどの精神力。
まさに目隠ししたまま蜘蛛の糸で地獄を綱渡りすることと同義。僅か一ミクロンでも足を踏み外せば、死に至る道程。
己を信じるそれが、圧倒的な祈力となり、雪を超越させる。
宿す混沌の妄執の怨念も加味すれば、今の雪は直樹たちにも通ずる力を持っていた。
しかも、ここにヘレナがいる。雪の時間稼ぎの間に、黒の桜の花弁と絶対不変の幻力抹殺の反発強化を完璧にマスターした。
なら、
「ヘレナッ!」
「ユキ!」
マモンなぞ、敵ではないッ!
======================================
公開可能情報
桜の拳鍔:大皇日女が雪に与えた神器。もとは混沌をかき混ぜる矛であったりなかったり。今は、雪の想いを具現化する武器であり、その具現性は雪の想像力による。また、非実体を掴むこともできる。
祈力:魂魄を持つ存在が何かを信じる、畏れることによって生まれる力。あらゆる力を昇華し、ただの人間であっても神性を獲得するまでに昇華させる。強化とは違い、格を上げる感じ。ただし、祈力は霧散しやすく、その身にとどめておくことが難しい。
祈素:祈力の素であり、信じる想いに反応する。その反応によって祈力へと変わる。
祈力一葉:かつて日本の大地となった神の体の一部。破片。祈素を生成し、祈力を集約しやすくする。また、霧散しやすい祈力をその身に収める役割も果たす。一葉の大きさによって、能力が変わる。
みんなのリアクション
まだリアクションはありません。最初の一歩を踏み出しましょう!
おすすめ作品を読み込み中です…
作者の他の作品
この作者の他作品はありません。
この作品と似た作品
似た傾向の作品は見つかりませんでした。
この作品を読んだ人が読んでいる作品
読者の傾向からおすすめできる作品がありませんでした。
おすすめ作品は現在準備中です。
おすすめ作品の取得に失敗しました。時間をおいて再度お試しください。