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第五十話:十二軍団の創設と六龍の職責

ー/ー



 3日後、ヒカルたちは、居城を住み慣れた調和の座(ハーモニー・スローン)に戻していた。

 玉座の間には、六龍姫と六天将、そしてギルティア、ユグドラといった新官僚が一堂に会していた。ヒカルは、六龍姫が突きつけた統治上の課題に、愛と知性で応えるべく、玉座から立ち上がった。

「わかった。お前たちの愛の要求は、すべてこの王国の最優先事項だ」

 ヒカルの声は、疲労の影を一切消し去り、王の威厳を帯びていた。

「この王国は、もはや古王の恐怖を継承した軍事組織ではない。優しさと絆を根幹とする新秩序の創造体だ。ゆえに、お前たちの突きつけた課題を解決するため、ここに新王国の骨子を定める!」

 ヒカルは、まず王国の行政を統括する六大王室職責と、その長を任命した。

「最高戦略官(経済兼任)には、蒼玉の理性竜姫アクアを任命する。新王国の頭脳として、財政、法務、外交戦略の全てを統括せよ。貴様の論理的な愛こそが、王国の骨となる」

 アクアが冷静に一礼する。「御意。王の合理的判断は、私の論理的な愛をもって必ずや勝利に導きます」

「そして、その補佐、共同総参謀長には二名を任命する!」

 ヒカルはシエルとユグドラに視線を送った。

「後方戦略総司令官には深海の戦術師シエルを。そして、古王軍編入部隊総司令官にはユグドラを任命する。お前たち二名をもって、共同総参謀長とする!」

 ユグドラの顔に、驚愕と感動が浮かんだ。六天将の地位は、ヒカルの裁定により、姫たちと一つしか違わない最高クラスまで引き上げられた。

「シエルは、カインの謀略と情報戦を解析し、王の頭脳を守る。ユグドラは、古王軍残党の忠誠心を監視し、土の防御戦術を盟約軍に統合せよ。お前たちの才能を都落ちさせることは、王の最も非合理的な行為だ。それぞれに100体の本陣直営を置き、シエルは攻撃、ユグドラは防御の予備兵力とする。」

 ユグドラは深々と頭を下げた。

「王の度量、このユグドラ、命をもって償いましょう!」

 続いて、内政と中立派を抱き込む人事が続く。

「【財務官僚長官】には、黄金の鑑定士ギルティア。そして【物流・貿易次長】には、放浪の運び屋(ウィンド・ランナー)を任命する。彼らは新王国の経済と兵站の生命線を担う!」

 ギルティアは無表情ながらも、冷徹な誇りを滲ませた。放浪の運び屋(ウィンド・ランナー)は「最高のビジネスですね、団長さん!」と親しみを込めて応じる。



 さらに、ヒカルは、軍事部門の最終的な編成と、具体的な兵力配分を発表した。

「盟約軍の残りの全兵力を再編成し、十二の誓約軍団を創設する。それぞれの軍団長は、以下の通りだ!」

 ヒカルはまず、レヴィアとフレアに視線を向けた。

「【最高軍事統括官】には、紅蓮の激情竜姫レヴィアを任命する。レヴィア軍は、古王討伐時より200体増の600体をもって『第一攻撃隊』を編成する。フレアは、レヴィア軍の攻撃力を保証するため、100体増の400体を率いて『第二攻撃隊』を編成せよ!」

 レヴィアは、自身の愛が王国の柱として認められたことに、歓喜の炎を燃え上がらせた。

「夫!私の愛は、貴方の王権を護る最高の炎となるわ!」

 次に、防御と内政の柱であるテラとガイアだ。

「テラは『第一防御隊』を率い、第一防衛軍団長を兼任せよ。古王討伐時より200体増の1,000体をもって、新王国の大地となれ! ガイアはテラの補佐として『第二防御隊』(500体)を率い、内政と兵站の基盤を磐石とせよ!」
「主、御意! この大地は、貴方の肉体的安寧を必ず守り抜きます」

 テラは深く頭を垂れた。

 そして、アクアにも新たな軍団が編成された。

「アクアは『第三攻撃隊』(400体)を兼任せよ。出陣する際には、この攻撃隊が王の理性的な攻撃を体現する! 本陣のシエルの予備兵力と連携し、軍全体の攻撃に厚みを与える要だ!」

「セフィラは『第一遊撃隊』(300体)を率いて情報・遊撃軍団長を兼任! 放浪の運び屋(ウィンド・ランナー)の協力者として、空虚の斥候王ゼファーは、『第二遊撃隊』(200体)を率いて遊撃軍団の副官を務めよ!」

 セフィラは歓喜の声を上げる。

「ヤッター! 団長の愛は、私に最高の冒険と最高の職を与えてくれたね!」

 最後に、闇と光の姫たちだ。

「ヴァルキリアは『深淵の孤高軍団』(500体)を編成し、闇の特務機関長を兼任。シェイドは『漆黒の工作隊』(300体)を率いてヴァルキリアを補佐しつつ、王の光が届かぬ場所で暗部を担え。それはお前が望んだことだ。闇の2軍は、炎と水を後押しする追加の刃となれ!」

「ルーナたち光の竜は、平時は広報・文化担当官として『光の布教隊』(300体)を編成し、アウラは学術・技術隊(200体)を編成せよ! しかし、有事の際は護りをさらに固め後方から全軍を支援する調整役となる!」

 ヴァルキリアとルーナは、「仰せのままに」と一言だけ答え、ヒカルの前に跪いて一礼した。

 ◇◆◇◆◇

 ヒカルは、全ての軍団と官僚を見渡し、新王国の復興という大きな目標を宣言した。

「お前たちの愛が勝ち取ったこの国は、ただの軍事拠点ではない。法務、行政、財務、物流、諜報、そして文化という、六つの柱が欠けた空虚な躯だ」

 ヒカルは、大きく息を吸い込み、言葉を続けた。

「我々の使命は、人間と竜が真に共存できる世界を創造すること。その第一歩として、この国を力と優しさが共存する理想郷として復興させる。それが、優しさが最強の力であることを、世界に証明する王の義務だ!」

 この宣言により、六龍姫と六天将の愛の競争は、新王国の復興と統治という巨大な目標へと昇華した。

【第51話へ続く】



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 3日後、ヒカルたちは、居城を住み慣れた|調和の座《ハーモニー・スローン》に戻していた。
 玉座の間には、六龍姫と六天将、そしてギルティア、ユグドラといった新官僚が一堂に会していた。ヒカルは、六龍姫が突きつけた統治上の課題に、愛と知性で応えるべく、玉座から立ち上がった。
「わかった。お前たちの愛の要求は、すべてこの王国の最優先事項だ」
 ヒカルの声は、疲労の影を一切消し去り、王の威厳を帯びていた。
「この王国は、もはや古王の恐怖を継承した軍事組織ではない。優しさと絆を根幹とする新秩序の創造体だ。ゆえに、お前たちの突きつけた課題を解決するため、ここに新王国の骨子を定める!」
 ヒカルは、まず王国の行政を統括する六大王室職責と、その長を任命した。
「最高戦略官(経済兼任)には、蒼玉の理性竜姫アクアを任命する。新王国の頭脳として、財政、法務、外交戦略の全てを統括せよ。貴様の論理的な愛こそが、王国の骨となる」
 アクアが冷静に一礼する。「御意。王の合理的判断は、私の論理的な愛をもって必ずや勝利に導きます」
「そして、その補佐、共同総参謀長には二名を任命する!」
 ヒカルはシエルとユグドラに視線を送った。
「後方戦略総司令官には深海の戦術師シエルを。そして、古王軍編入部隊総司令官にはユグドラを任命する。お前たち二名をもって、共同総参謀長とする!」
 ユグドラの顔に、驚愕と感動が浮かんだ。六天将の地位は、ヒカルの裁定により、姫たちと一つしか違わない最高クラスまで引き上げられた。
「シエルは、カインの謀略と情報戦を解析し、王の頭脳を守る。ユグドラは、古王軍残党の忠誠心を監視し、土の防御戦術を盟約軍に統合せよ。お前たちの才能を都落ちさせることは、王の最も非合理的な行為だ。それぞれに100体の本陣直営を置き、シエルは攻撃、ユグドラは防御の予備兵力とする。」
 ユグドラは深々と頭を下げた。
「王の度量、このユグドラ、命をもって償いましょう!」
 続いて、内政と中立派を抱き込む人事が続く。
「【財務官僚長官】には、黄金の鑑定士ギルティア。そして【物流・貿易次長】には、|放浪の運び屋《ウィンド・ランナー》を任命する。彼らは新王国の経済と兵站の生命線を担う!」
 ギルティアは無表情ながらも、冷徹な誇りを滲ませた。|放浪の運び屋《ウィンド・ランナー》は「最高のビジネスですね、団長さん!」と親しみを込めて応じる。
 さらに、ヒカルは、軍事部門の最終的な編成と、具体的な兵力配分を発表した。
「盟約軍の残りの全兵力を再編成し、十二の誓約軍団を創設する。それぞれの軍団長は、以下の通りだ!」
 ヒカルはまず、レヴィアとフレアに視線を向けた。
「【最高軍事統括官】には、紅蓮の激情竜姫レヴィアを任命する。レヴィア軍は、古王討伐時より200体増の600体をもって『第一攻撃隊』を編成する。フレアは、レヴィア軍の攻撃力を保証するため、100体増の400体を率いて『第二攻撃隊』を編成せよ!」
 レヴィアは、自身の愛が王国の柱として認められたことに、歓喜の炎を燃え上がらせた。
「夫!私の愛は、貴方の王権を護る最高の炎となるわ!」
 次に、防御と内政の柱であるテラとガイアだ。
「テラは『第一防御隊』を率い、第一防衛軍団長を兼任せよ。古王討伐時より200体増の1,000体をもって、新王国の大地となれ! ガイアはテラの補佐として『第二防御隊』(500体)を率い、内政と兵站の基盤を磐石とせよ!」
「主、御意! この大地は、貴方の肉体的安寧を必ず守り抜きます」
 テラは深く頭を垂れた。
 そして、アクアにも新たな軍団が編成された。
「アクアは『第三攻撃隊』(400体)を兼任せよ。出陣する際には、この攻撃隊が王の理性的な攻撃を体現する! 本陣のシエルの予備兵力と連携し、軍全体の攻撃に厚みを与える要だ!」
「セフィラは『第一遊撃隊』(300体)を率いて情報・遊撃軍団長を兼任! |放浪の運び屋《ウィンド・ランナー》の協力者として、空虚の斥候王ゼファーは、『第二遊撃隊』(200体)を率いて遊撃軍団の副官を務めよ!」
 セフィラは歓喜の声を上げる。
「ヤッター! 団長の愛は、私に最高の冒険と最高の職を与えてくれたね!」
 最後に、闇と光の姫たちだ。
「ヴァルキリアは『深淵の孤高軍団』(500体)を編成し、闇の特務機関長を兼任。シェイドは『漆黒の工作隊』(300体)を率いてヴァルキリアを補佐しつつ、王の光が届かぬ場所で暗部を担え。それはお前が望んだことだ。闇の2軍は、炎と水を後押しする追加の刃となれ!」
「ルーナたち光の竜は、平時は広報・文化担当官として『光の布教隊』(300体)を編成し、アウラは学術・技術隊(200体)を編成せよ! しかし、有事の際は護りをさらに固め後方から全軍を支援する調整役となる!」
 ヴァルキリアとルーナは、「仰せのままに」と一言だけ答え、ヒカルの前に跪いて一礼した。
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 ヒカルは、全ての軍団と官僚を見渡し、新王国の復興という大きな目標を宣言した。
「お前たちの愛が勝ち取ったこの国は、ただの軍事拠点ではない。法務、行政、財務、物流、諜報、そして文化という、六つの柱が欠けた空虚な躯だ」
 ヒカルは、大きく息を吸い込み、言葉を続けた。
「我々の使命は、人間と竜が真に共存できる世界を創造すること。その第一歩として、この国を力と優しさが共存する理想郷として復興させる。それが、優しさが最強の力であることを、世界に証明する王の義務だ!」
 この宣言により、六龍姫と六天将の愛の競争は、新王国の復興と統治という巨大な目標へと昇華した。
【第51話へ続く】