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2XXX年X月XX日 -Prologue-

ー/ー



 つい先日まで太陽を覆い隠すほどの曇天だった空が嘘のように、遠い町のビル群を見渡せるほどの晴天となった。予報的中率100%の天災防衛コンピュータ《ウラヌス》の言う通り、今日も同じように空を灰色一色に染めるはずだったのに。スカイタクシーや宅配ドローンが久々の出番を喜ぶように天に舞う。道を歩く会社員も、今日は天を仰いで笑顔になる。
…そんな幸せが、脆く、簡単に打ち砕かれてしまうとは知らずに…

『都市部上空に非合法な改造を施した飛行車を数台見かけた』
 12時03分、警視庁スカイライン課の窓口に一通の電話がかかってきた。急いで、空上車の情報を感知するスカイ防犯レーダーを確認してみても、そのような違法車は探知されていない。よくあるいたずら電話だろう、と適当に話を合わせて対処した。
 だが、その一時間ほど後…首都の空は、オーバーテクノロジーによって造られたと断定できる飛行物体、俗に言う『UFO』に埋め尽くされた。人々は驚愕し、ネットワークはそれの情報に埋め尽くされる。
「もしかしてUFO?!」「すごい!夢でも見てるみたい!」「侵略しに来たとか…?」「マジやべぇwww」「○○が言ってたけど、××町の公園に宇宙人があらわれるらしいよ!」
 その書き込みの全てが憶測や噂だったが、SNSにて瞬時に拡散され、非日常的な騒動はもはや全国土を巻き込み増大していく…そして、UFOの行く先は…
 …太平洋沖に広がる人工島、海央県…

 日本国の新たなる国土『人工都市ポセイドン』。海央県の愛称で知られる新たな都市誕生の歴史は、実はあまり深く知られていない。
 2047年、歴代最大のベビーブームが起こり、深刻な少子高齢化の解決の兆しが見えてきていた頃、政府が持つテラコンピュータ《天》が一つの可能性を導き出す。
『このまま人口が増え続けた場合、日本に居続けるには土地が約20%足りなくなり、海外への移住を余儀なくされてしまう』
 その予言にいち早く対策し、20年余りの歳月と数多の税金をかけて建設したのが人工島である。名前の由来は、日本国の発展に神のご加護があるように、とのことらしい。

 時は戻り、13時37分。上空には大量のUFOが頓挫する海央県。その中心部に位置する海央首相官邸の内部に居るのは、緊急会議をする議員達と、机の前で業務をこなす私だけだ。本日も大量の書類とにらめっこしていた…
 その時、突如目の前に光の柱があらわれ、中から少年?少女?どちらとも区別できない人間?が現れた。そして、浮遊したまま私の前に近づいた。
「○★♨♡¥♯◇%$~@!☼*♪―?∵」
 突然得体のしれない言語??を発した。
「ΘA〒アーー…エヴァアイスラギロ…こ…こんにちは…」
 と思いきや、急に日本語を語りだした…推測だが、今ここで日本語を理解し、会話できるようになったのだろう…色々聞きたいことはあったが、ここに来た理由を尋ねてみた。
「知りたいでしょ?日本語話せた理由」
 私は驚愕した。質問を変えられたことじゃなく、その質問をされたことに。まるで心の奥を見透かされたようだった。そして、それは笑顔で言った。
「簡単。ずーーーっと昔から君たちを、いーーーっぱい、調べたから」
 潜在能力も…残虐性も…何もかも…それが裏に隠したものは何一つ見えない…
「そうだった。教えるね、ここに来た理由。この星で一番偉い人…それか、宇宙人?に詳しい人でもいいけど、お話ししたい。だから呼んで」
 すらすらと、言葉を発するそれは、どうやら話し合いを望んでいるようだ。
「半年?以内に連れてこなかったら、みーんなみんな、ツブスカラ」

 それから死に物狂いで頼れるツテを探してみたが、UFOや宇宙人などの話をまともに信じていてそれなりの地位を持っている者は一人もおらず、残り一か月を切った。
 その時思いだした。かつてアメリカに行ったとき知り合った人を…これ以上知り合いはいない。もはや最後の賭けだ…頼む、CIA…


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『都市部上空に非合法な改造を施した飛行車を数台見かけた』
 12時03分、警視庁スカイライン課の窓口に一通の電話がかかってきた。急いで、空上車の情報を感知するスカイ防犯レーダーを確認してみても、そのような違法車は探知されていない。よくあるいたずら電話だろう、と適当に話を合わせて対処した。
 だが、その一時間ほど後…首都の空は、オーバーテクノロジーによって造られたと断定できる飛行物体、俗に言う『UFO』に埋め尽くされた。人々は驚愕し、ネットワークはそれの情報に埋め尽くされる。
「もしかしてUFO?!」「すごい!夢でも見てるみたい!」「侵略しに来たとか…?」「マジやべぇwww」「○○が言ってたけど、××町の公園に宇宙人があらわれるらしいよ!」
 その書き込みの全てが憶測や噂だったが、SNSにて瞬時に拡散され、非日常的な騒動はもはや全国土を巻き込み増大していく…そして、UFOの行く先は…
 …太平洋沖に広がる人工島、海央県…
 日本国の新たなる国土『人工都市ポセイドン』。海央県の愛称で知られる新たな都市誕生の歴史は、実はあまり深く知られていない。
 2047年、歴代最大のベビーブームが起こり、深刻な少子高齢化の解決の兆しが見えてきていた頃、政府が持つテラコンピュータ《天》が一つの可能性を導き出す。
『このまま人口が増え続けた場合、日本に居続けるには土地が約20%足りなくなり、海外への移住を余儀なくされてしまう』
 その予言にいち早く対策し、20年余りの歳月と数多の税金をかけて建設したのが人工島である。名前の由来は、日本国の発展に神のご加護があるように、とのことらしい。
 時は戻り、13時37分。上空には大量のUFOが頓挫する海央県。その中心部に位置する海央首相官邸の内部に居るのは、緊急会議をする議員達と、机の前で業務をこなす私だけだ。本日も大量の書類とにらめっこしていた…
 その時、突如目の前に光の柱があらわれ、中から少年?少女?どちらとも区別できない人間?が現れた。そして、浮遊したまま私の前に近づいた。
「○★♨♡¥♯◇%$~@!☼*♪―?∵」
 突然得体のしれない言語??を発した。
「ΘA〒アーー…エヴァアイスラギロ…こ…こんにちは…」
 と思いきや、急に日本語を語りだした…推測だが、今ここで日本語を理解し、会話できるようになったのだろう…色々聞きたいことはあったが、ここに来た理由を尋ねてみた。
「知りたいでしょ?日本語話せた理由」
 私は驚愕した。質問を変えられたことじゃなく、その質問をされたことに。まるで心の奥を見透かされたようだった。そして、それは笑顔で言った。
「簡単。ずーーーっと昔から君たちを、いーーーっぱい、調べたから」
 潜在能力も…残虐性も…何もかも…それが裏に隠したものは何一つ見えない…
「そうだった。教えるね、ここに来た理由。この星で一番偉い人…それか、宇宙人?に詳しい人でもいいけど、お話ししたい。だから呼んで」
 すらすらと、言葉を発するそれは、どうやら話し合いを望んでいるようだ。
「半年?以内に連れてこなかったら、みーんなみんな、ツブスカラ」
 それから死に物狂いで頼れるツテを探してみたが、UFOや宇宙人などの話をまともに信じていてそれなりの地位を持っている者は一人もおらず、残り一か月を切った。
 その時思いだした。かつてアメリカに行ったとき知り合った人を…これ以上知り合いはいない。もはや最後の賭けだ…頼む、CIA…