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@53話

ー/ー





「恐らく『優香ちゃん事件』を追う二人の邪魔をするつもりだ。つまりは犯人からの警告と言ってもいいだろう」


 


「いやいや、それより、どどど、どうして私と恭吾にそんな噂が立ってるのよ?!」


 


 噂がすでに随分時間が経っていることを知る。人の噂も七十五日……何か致命的に間違っている気がしてならない。


 


 


 


「知らなかったのかい?」


「今、初めて聞いたわよ……しっかり否定してくれたんでしょうね!」


 


「いや?」


「『いや?』何でよ!」


 


 この男は何をとち狂って『いや?』などと腑抜けた答えを返すのであろうか? それこそ『事の重大さ』が分かっていない。


 


 


 純真可憐な乙女には『誰と付き合っているか』は、最重要評価ポイントなのである。


 それは男を『アクセサリーのように考えている女』と言われたりもするが、それは正しく表現されていない。


 これはあくまで連れている『男』、アクセサリーが良い物かどうか査定されているからだ。


 


『彼氏』は女のステータスを試される。どの程度の男を好きになるか、好かれるか、付き合う男を見て『女』が鑑定される……。


 


 


「別に? 違う話になっただけだ」


 


 この恋愛偏差値最低男にはこれ以上言っても無駄だ……やり場のない怒りを地面にぶつけながら歩を進めるしかなかった。


 


 


「んんーもうっ! 優香ちゃん事件の犯人なの? 何で分かるの?」


 


「俺たちが三権分立を果たしたとき、二人で『不純異性交遊』を立証すると誓っただろ?!」


 


「そんなの誓ったっけ!?」


 


 愛を誓うみたいに言わないで欲しい、『二人で』とか。


 


 


「俺たち二人の『不純異性交遊』をネタに脅すつもりだ」


「じゃ……」


 


『脅す』という言葉が駐輪場の先にある暗闇から突き刺さった。怒りより恐怖が先に立つ。


 


 


「あぁ……俺たちの捜査は確実に犯人に近づいているって証拠さ」


「……」




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「恐らく『優香ちゃん事件』を追う二人の邪魔をするつもりだ。つまりは犯人からの警告と言ってもいいだろう」
「いやいや、それより、どどど、どうして私と恭吾にそんな噂が立ってるのよ?!」
 噂がすでに随分時間が経っていることを知る。人の噂も七十五日……何か致命的に間違っている気がしてならない。
「知らなかったのかい?」
「今、初めて聞いたわよ……しっかり否定してくれたんでしょうね!」
「いや?」
「『いや?』何でよ!」
 この男は何をとち狂って『いや?』などと腑抜けた答えを返すのであろうか? それこそ『事の重大さ』が分かっていない。
 純真可憐な乙女には『誰と付き合っているか』は、最重要評価ポイントなのである。
 それは男を『アクセサリーのように考えている女』と言われたりもするが、それは正しく表現されていない。
 これはあくまで連れている『男』、アクセサリーが良い物かどうか査定されているからだ。
『彼氏』は女のステータスを試される。どの程度の男を好きになるか、好かれるか、付き合う男を見て『女』が鑑定される……。
「別に? 違う話になっただけだ」
 この恋愛偏差値最低男にはこれ以上言っても無駄だ……やり場のない怒りを地面にぶつけながら歩を進めるしかなかった。
「んんーもうっ! 優香ちゃん事件の犯人なの? 何で分かるの?」
「俺たちが三権分立を果たしたとき、二人で『不純異性交遊』を立証すると誓っただろ?!」
「そんなの誓ったっけ!?」
 愛を誓うみたいに言わないで欲しい、『二人で』とか。
「俺たち二人の『不純異性交遊』をネタに脅すつもりだ」
「じゃ……」
『脅す』という言葉が駐輪場の先にある暗闇から突き刺さった。怒りより恐怖が先に立つ。
「あぁ……俺たちの捜査は確実に犯人に近づいているって証拠さ」
「……」