俺は秩序なきこの世界の将来を憂う。
何故なら、昨今の若者達は時代が流れるにつれてどんどんダメになっているからだ。
今は、『ゆとり世代』から『さとり世代』への過渡期。そう……一丁前に『ゆとり』と言われるのも嫌がり、『さとり世代』などと、あたかも自らが人生について悟っているかのように自称する、腐れ果てた若者たち。
髪を栗色に染めたりピアスをつけたりした、チャラチャラした輩をまるで教祖のように崇め立て、金魚のふんのように意志も持たずに、ただそれに付いてゆくだけ。
まぁ、悟っていると言えば、悟っているのかも知れない。何しろ、奴らの馬鹿さ加減は一種の信仰だからだ。
嗚呼……嘆かわし!
もうあと数年したら、国の中枢は彼らで埋め尽くされると思うと、俺は先行きが不安でならない。
だから国はゆとり教育なんて行うべきではなかったのだ。そもそも、『個性を育む教育』なんていうフザケた謳い文句を掲げていたが、個性なんて、育もうとせずとも、自然と身につくものなのだ。
なので、俺は今日、『俺の、俺による、俺のための個性』というものを、現代の憎っくきさとり世代どもに叩きこみに行くのだ。
俺には使命がある。そう……人間がかつて、裸で生活していた原始時代の慣習を若者達に教え導き、秩序なきこの世界を更生するという、俺にしかできない使命が。
だから俺は、現代の腐り果てた奴さんどもに『聖なる踊り』を伝承しなければならない。そう……この格好。オールヌードで。
俺は今日、この秩序なき世界をリバイバル(更生)するのだ! そして、俺こそがこの世界の王……『裸の王様』となる。
俺は満を持してアパートを出た。