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@29話

ー/ー





「ね、着てみていいかしら?」


 


 音色の言葉にコンシェルジェは瑞稀に目線を置き変える。瑞稀は『好きにさせてやって欲しい』ことを伝えると、コンシェルジェは用意した。


 


 音色はファッションショーのように次々に着せ替わる。さすがにコンシェルジェは疲れを見せないものの、瑞稀は座っているだけでも疲れてきた。


 そしてさすが一流のコンシェルジェ、見た目でサイズを推し測っただけなのに、ずばりのサイズ感である。


 肩が出るデザインなどを見ると男心をくすぐり、大きく開いた胸元などを見ると意外とスタイルが良いことが判明し、瑞稀は『髪や化粧の印象を変えればもっと映えるのにな』と先にこちらを選んだ選択を悔いた。


 


「脚は出さないんだから、7cmヒールは高すぎるよぉ~……歩きやすい3cmヒールでいいでしょう?」


 


 女性のふくらはぎをリフトアップさせて見せ、一直線に脚のラインを見せるのは7cmのヒールが最も美しいと言われている。膝を曲げ左手で右の靴を足入れする姿は艶めかしい……。


 音色は左利きだ、右にあるモノでも左手を使うことが多かった。更には誰かの右側に並ぶと右利きであるその人と手が当たるし、更に世の中は右利き用にできていることから、意識的にクロスして手を使うことが癖付いていた。


 


 このひねり動作が女性の大人っぽさの破壊力を増大させる……クロスの法則。


 


 


 


「そうですね、では前パン入り(* 足裏、指球部分を高く底上げし、クッションの役割を果たすような部品)のパンプスにして、少し全体を高くして見せた方がお綺麗ですよ」


 


 暗に背が低いって言ってるように思えるが、悪い印象を与えないのがさすがと言える。


 数々を着た中で、音色の中で何となく『これが一番着こなしが良かった』と思えるものが頭の中で出来上がった。


 そして『買ってもいいのかな?』なんて都合のいい思いを浮かべながら、『ね、どれが良かった?』と瑞稀に聞いてみる。




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「ね、着てみていいかしら?」
 音色の言葉にコンシェルジェは瑞稀に目線を置き変える。瑞稀は『好きにさせてやって欲しい』ことを伝えると、コンシェルジェは用意した。
 音色はファッションショーのように次々に着せ替わる。さすがにコンシェルジェは疲れを見せないものの、瑞稀は座っているだけでも疲れてきた。
 そしてさすが一流のコンシェルジェ、見た目でサイズを推し測っただけなのに、ずばりのサイズ感である。
 肩が出るデザインなどを見ると男心をくすぐり、大きく開いた胸元などを見ると意外とスタイルが良いことが判明し、瑞稀は『髪や化粧の印象を変えればもっと映えるのにな』と先にこちらを選んだ選択を悔いた。
「脚は出さないんだから、7cmヒールは高すぎるよぉ~……歩きやすい3cmヒールでいいでしょう?」
 女性のふくらはぎをリフトアップさせて見せ、一直線に脚のラインを見せるのは7cmのヒールが最も美しいと言われている。膝を曲げ左手で右の靴を足入れする姿は艶めかしい……。
 音色は左利きだ、右にあるモノでも左手を使うことが多かった。更には誰かの右側に並ぶと右利きであるその人と手が当たるし、更に世の中は右利き用にできていることから、意識的にクロスして手を使うことが癖付いていた。
 このひねり動作が女性の大人っぽさの破壊力を増大させる……クロスの法則。
「そうですね、では前パン入り(* 足裏、指球部分を高く底上げし、クッションの役割を果たすような部品)のパンプスにして、少し全体を高くして見せた方がお綺麗ですよ」
 暗に背が低いって言ってるように思えるが、悪い印象を与えないのがさすがと言える。
 数々を着た中で、音色の中で何となく『これが一番着こなしが良かった』と思えるものが頭の中で出来上がった。
 そして『買ってもいいのかな?』なんて都合のいい思いを浮かべながら、『ね、どれが良かった?』と瑞稀に聞いてみる。