縁は異なもの味なもの3 Love knows no common rule.
ー/ー 今日は半日、大学での作業の日だ。
今朝は久しぶりにBMWに跨り、早朝から遠回りしてツーリング気分で大学へ向かう。
1時間近くかけ、大学へ到着。
正門前で降り、エンジンを切って押して構内へ入る。
研究室のある、新築出来立ての14号棟専用の駐車場へバイクを停めた。
山下助教授に出席の挨拶に行き、研修のレポートを提出する。
その後指定の作業を終えて、数カ月ぶりの学食でカツ定食を食べた。
学食のレベルを超えて、ここのは旨いのよね。
午後は研修先のラボで昨日のモジュールを確認して、夕飯食ったらシンデレラだ!
ウキウキで山下助教授へ終了報告に行くと。
「あ! 日向。ちょうど良かった。いま平川から電話で、折り返し連絡をくれって」
開けたドアの前に助教授が立っていた。
「うわっ先生!」
彼女は、すらりと背の高い白衣が良く似合うスレンダー美人だ。
肩先まで伸ばしたストレートヘアを、仕事中は後ろで束ねて団子にしている。
男性社会の工学の世界で負けずに勝ち残り、工学部初の女性助教授になった人でもある。
未だに男尊女卑とまではいかないが、女というだけで損な扱いは受けているらしいが。
その気に食わない男どものつむじを、上から眺めてやるのが楽しいんだよ、といつも言って笑っている。
そんな人柄に学生の人気は高く、彼女のゼミは毎年抽選でメンバーを選んでいるほどだ。
「トラブルらしいよ。これ使っていいから」
と、目の前の電話を差し出してくれる。
先輩が、大学のラボへ電話なんて珍しいな。
「はい。ありがとうございます」
昨日のモジュール、エラー出したのかな。その程度で電話なんかかけて来ないよな。
ラボ直通ナンバーを押して、呼び出し音が鳴ったと思ったら即つながった。
「日向か?」
「はいっ。どうしたんですか」
「UNIXが止まって、データが飛んだ」
「はぁああ?」
データが飛んだ?
血がサーッと引いていくのが分かった。
背中がヒヤリとして、言葉が出てこない。
何したっけ??? モジュール突っ込んで走らせたのまでは確認したよ。
いつも通りだったし。 何かヘマをやらかしたのか。
「とにかく、そっち終わったらすぐ来い!」
「わ、分かりました。すぐ行きます」
受話器を置くと山下助教授が両手でそれを抱え、目をキラキラさせて僕を見る。
「ねぇねぇ、何? トラブル。手伝おうか?」
え?
「あの、社のサーバが、UNIXが止まって、データが飛んだらしいっす」
それを聞き助教授は目を見開き、ちょい待ち、と僕に向かって人差し指を立てた。
受話器を持ち上げ、どこかに電話をかける。
「もしもし、T大工学部の山下由紀恵と申します。はい。いつも貴社には大変お世話になっております。お忙しいところ、大変申し訳ありません。海外プロジェクト推進研究室、室長の平川亮さんお願いします」
え、マジで来る気?
「あ、平川? あたしだけど、山下。……うん。……そうそう。あたしの研究知ってるよね。うん、……じゃそういうことで」
え、何が起きた?
「日向、バイクで来てるんだよね。乗っけってって」
あ~っ! 山下助教授はデータベース国内トップのスペシャリストだった。
なにかしたくてウズウズしてたんですね。
「こういう時の為に、あんたのバイク登校許可をもらってんだから」
あはは。
フィールドワークの脚代わりでした、そうでした。
「正門前で待ってて、すぐ用意するから」
10分もしないうちに、背中に大きめのデイパックを背負った助教授がやってきた。
マイヘルメットも持参して。
「家の研究室、あんたの研修先からいくらもらってると思う。研究成果を見せなきゃ。来年度は予算上乗せしてもらいたいし、ね」
なるほど。抜け目ないっスね。
今朝は久しぶりにBMWに跨り、早朝から遠回りしてツーリング気分で大学へ向かう。
1時間近くかけ、大学へ到着。
正門前で降り、エンジンを切って押して構内へ入る。
研究室のある、新築出来立ての14号棟専用の駐車場へバイクを停めた。
山下助教授に出席の挨拶に行き、研修のレポートを提出する。
その後指定の作業を終えて、数カ月ぶりの学食でカツ定食を食べた。
学食のレベルを超えて、ここのは旨いのよね。
午後は研修先のラボで昨日のモジュールを確認して、夕飯食ったらシンデレラだ!
ウキウキで山下助教授へ終了報告に行くと。
「あ! 日向。ちょうど良かった。いま平川から電話で、折り返し連絡をくれって」
開けたドアの前に助教授が立っていた。
「うわっ先生!」
彼女は、すらりと背の高い白衣が良く似合うスレンダー美人だ。
肩先まで伸ばしたストレートヘアを、仕事中は後ろで束ねて団子にしている。
男性社会の工学の世界で負けずに勝ち残り、工学部初の女性助教授になった人でもある。
未だに男尊女卑とまではいかないが、女というだけで損な扱いは受けているらしいが。
その気に食わない男どものつむじを、上から眺めてやるのが楽しいんだよ、といつも言って笑っている。
そんな人柄に学生の人気は高く、彼女のゼミは毎年抽選でメンバーを選んでいるほどだ。
「トラブルらしいよ。これ使っていいから」
と、目の前の電話を差し出してくれる。
先輩が、大学のラボへ電話なんて珍しいな。
「はい。ありがとうございます」
昨日のモジュール、エラー出したのかな。その程度で電話なんかかけて来ないよな。
ラボ直通ナンバーを押して、呼び出し音が鳴ったと思ったら即つながった。
「日向か?」
「はいっ。どうしたんですか」
「UNIXが止まって、データが飛んだ」
「はぁああ?」
データが飛んだ?
血がサーッと引いていくのが分かった。
背中がヒヤリとして、言葉が出てこない。
何したっけ??? モジュール突っ込んで走らせたのまでは確認したよ。
いつも通りだったし。 何かヘマをやらかしたのか。
「とにかく、そっち終わったらすぐ来い!」
「わ、分かりました。すぐ行きます」
受話器を置くと山下助教授が両手でそれを抱え、目をキラキラさせて僕を見る。
「ねぇねぇ、何? トラブル。手伝おうか?」
え?
「あの、社のサーバが、UNIXが止まって、データが飛んだらしいっす」
それを聞き助教授は目を見開き、ちょい待ち、と僕に向かって人差し指を立てた。
受話器を持ち上げ、どこかに電話をかける。
「もしもし、T大工学部の山下由紀恵と申します。はい。いつも貴社には大変お世話になっております。お忙しいところ、大変申し訳ありません。海外プロジェクト推進研究室、室長の平川亮さんお願いします」
え、マジで来る気?
「あ、平川? あたしだけど、山下。……うん。……そうそう。あたしの研究知ってるよね。うん、……じゃそういうことで」
え、何が起きた?
「日向、バイクで来てるんだよね。乗っけってって」
あ~っ! 山下助教授はデータベース国内トップのスペシャリストだった。
なにかしたくてウズウズしてたんですね。
「こういう時の為に、あんたのバイク登校許可をもらってんだから」
あはは。
フィールドワークの脚代わりでした、そうでした。
「正門前で待ってて、すぐ用意するから」
10分もしないうちに、背中に大きめのデイパックを背負った助教授がやってきた。
マイヘルメットも持参して。
「家の研究室、あんたの研修先からいくらもらってると思う。研究成果を見せなきゃ。来年度は予算上乗せしてもらいたいし、ね」
なるほど。抜け目ないっスね。
みんなのリアクション
まだリアクションはありません。最初の一歩を踏み出しましょう!
今日は半日、大学での作業の日だ。
今朝は久しぶりにBMWに跨り、早朝から遠回りしてツーリング気分で大学へ向かう。
1時間近くかけ、大学へ到着。
正門前で降り、エンジンを切って押して構内へ入る。
研究室のある、新築出来立ての14号棟専用の駐車場へバイクを停めた。
今朝は久しぶりにBMWに跨り、早朝から遠回りしてツーリング気分で大学へ向かう。
1時間近くかけ、大学へ到着。
正門前で降り、エンジンを切って押して構内へ入る。
研究室のある、新築出来立ての14号棟専用の駐車場へバイクを停めた。
山下助教授に出席の挨拶に行き、研修のレポートを提出する。
その後指定の作業を終えて、数カ月ぶりの学食でカツ定食を食べた。
学食のレベルを超えて、ここのは旨いのよね。
その後指定の作業を終えて、数カ月ぶりの学食でカツ定食を食べた。
学食のレベルを超えて、ここのは旨いのよね。
午後は研修先のラボで昨日のモジュールを確認して、夕飯食ったらシンデレラだ!
ウキウキで|山下助教授《やましたせんせい》へ終了報告に行くと。
ウキウキで|山下助教授《やましたせんせい》へ終了報告に行くと。
「あ! 日向。ちょうど良かった。いま平川から電話で、折り返し連絡をくれって」
開けたドアの前に|助教授《せんせい》が立っていた。
「うわっ先生!」
彼女は、すらりと背の高い白衣が良く似合うスレンダー美人だ。
肩先まで伸ばしたストレートヘアを、仕事中は後ろで束ねて団子にしている。
男性社会の工学の世界で負けずに勝ち残り、工学部初の女性助教授になった人でもある。
未だに男尊女卑とまではいかないが、女というだけで損な扱いは受けているらしいが。
その気に食わない男どものつむじを、上から眺めてやるのが楽しいんだよ、といつも言って笑っている。
そんな人柄に学生の人気は高く、彼女のゼミは毎年抽選でメンバーを選んでいるほどだ。
肩先まで伸ばしたストレートヘアを、仕事中は後ろで束ねて団子にしている。
男性社会の工学の世界で負けずに勝ち残り、工学部初の女性助教授になった人でもある。
未だに男尊女卑とまではいかないが、女というだけで損な扱いは受けているらしいが。
その気に食わない男どものつむじを、上から眺めてやるのが楽しいんだよ、といつも言って笑っている。
そんな人柄に学生の人気は高く、彼女のゼミは毎年抽選でメンバーを選んでいるほどだ。
「トラブルらしいよ。これ使っていいから」
と、目の前の電話を差し出してくれる。
先輩が、大学のラボへ電話なんて珍しいな。
先輩が、大学のラボへ電話なんて珍しいな。
「はい。ありがとうございます」
昨日のモジュール、エラー出したのかな。その程度で電話なんかかけて来ないよな。
ラボ直通ナンバーを押して、呼び出し音が鳴ったと思ったら即つながった。
ラボ直通ナンバーを押して、呼び出し音が鳴ったと思ったら即つながった。
「日向か?」
「はいっ。どうしたんですか」
「UNIXが止まって、データが飛んだ」
「はぁああ?」
データが飛んだ?
血がサーッと引いていくのが分かった。
背中がヒヤリとして、言葉が出てこない。
何したっけ??? モジュール突っ込んで走らせたのまでは確認したよ。
いつも通りだったし。 何かヘマをやらかしたのか。
血がサーッと引いていくのが分かった。
背中がヒヤリとして、言葉が出てこない。
何したっけ??? モジュール突っ込んで走らせたのまでは確認したよ。
いつも通りだったし。 何かヘマをやらかしたのか。
「とにかく、そっち終わったらすぐ来い!」
「わ、分かりました。すぐ行きます」
受話器を置くと山下助教授が両手でそれを抱え、目をキラキラさせて僕を見る。
「ねぇねぇ、何? トラブル。手伝おうか?」
え?
「あの、社のサーバが、UNIXが止まって、データが飛んだらしいっす」
それを聞き助教授は目を見開き、ちょい待ち、と僕に向かって人差し指を立てた。
受話器を持ち上げ、どこかに電話をかける。
受話器を持ち上げ、どこかに電話をかける。
「もしもし、T大工学部の山下由紀恵と申します。はい。いつも貴社には大変お世話になっております。お忙しいところ、大変申し訳ありません。海外プロジェクト推進研究室、室長の|平川亮《ひらかわとおる》さんお願いします」
え、マジで来る気?
「あ、平川? あたしだけど、山下。……うん。……そうそう。あたしの研究知ってるよね。うん、……じゃそういうことで」
え、何が起きた?
「日向、バイクで来てるんだよね。乗っけってって」
あ~っ! 山下助教授はデータベース国内トップのスペシャリストだった。
なにかしたくてウズウズしてたんですね。
なにかしたくてウズウズしてたんですね。
「こういう時の為に、あんたのバイク登校許可をもらってんだから」
あはは。
フィールドワークの脚代わりでした、そうでした。
フィールドワークの脚代わりでした、そうでした。
「正門前で待ってて、すぐ用意するから」
10分もしないうちに、背中に大きめのデイパックを背負った助教授がやってきた。
マイヘルメットも持参して。
マイヘルメットも持参して。
「家の研究室、あんたの研修先からいくらもらってると思う。研究成果を見せなきゃ。来年度は予算上乗せしてもらいたいし、ね」
なるほど。抜け目ないっスね。