古代アナトレア、フリギアの都ゴルディオンの神話とアレクサンドロス大王にまつわる伝説。
神のお告げと偶然一致した貧しい農民のゴルディアースの牛車には、神の使いである鷲がとまっていた。ゴルディアースは王となり、王都ゴルディオンを建てた。
神サバジオスに捧げられた彼の牛車は、誰もが見たことのない結び目で柱に括り付けられた。
「この結び目を解くことができた者こそ、次のアジアの王となるであろう」
幾人も結び目に挑戦したが、解くことができない。数百年後、アレクサンドロス3世が遠征で訪れた際、結び目を解くことに挑んだが解けない……彼は突然剣を抜くと一刀両断に結び目を断ち切る。
すると空には雷鳴が轟き、それに恐れた人々はひれ伏す。
アレクサンドロスの従者が『雷鳴はゼウスの祝福の証である』と宣言すると人々は彼に従い、次々に遠征で勝利を収めたアレクサンドロスはアジアの王となったのであった。
この伝説は『手にも負えない難題を、誰もが思いつかないような大胆な方法で道を切り開く』……そんな逸話である。
そんな誰もが『ズルい』と感じる伝説……しかし彼は勝利し、実際に王となった。
徐々に結び目が緩み、スッキリほぐれていく……誰もがその爽快感を求め、期待する。
だが現実は全ての謎や難問は奇麗に紐解くことはできない……そんな戒めなのかもしれない……。