キラキラでキレイ。私もほしいな。
小学生の私には、ママのドレッサーに並んだ化粧品は憧れだった。
魔法が掛かってるみたいに興味を惹きつけて離さない、近くて遠い宝物。
ママは結構少女趣味っていうのかな、「女の子」っぽい好みなんだ。
服は流石に年相応! って気をつけてたらしいけど、その分小物はまるでお姫様イメージの可愛いものが多かった。
見てると心が浮き立つような、まるで夜空から落ちてきたお星様のような。煌めく粉を振り撒いてるみたいに感じてたわ。
パウダーのコンパクトにリップスティック、アイシャドウのパレット。金色や銀色の土台に散りばめられた、子どもの眼には宝石にも見えたカラーストーンが輝いてた。
ネイルやコロン、他にもいろいろなガラス瓶の繊細な細工も。
眺めてるだけでも嬉しくて楽しかったこと忘れられない。
「
夢ちゃん、これは大人のものなの。子どもは触っちゃいけません! 絶対勝手につけちゃだめよ。身体に良くないからね」
口紅つけたい、パタパタしてみたい。軽い気持ちでねだった私に、ママはぴしっと断った。
服ならサイズ合わなくて引き摺るようなのでも着せてくれたりするし、その延長のつもりだったんだ。
当時は全然意味わからなかったわ。
本音では「ちょっとならいいじゃない。ママのケチ」とか考えてた。
だけど、実際にはそういう問題じゃないんだよね。子どもに使わせるのが惜しかったわけじゃなくて、成分も大人用と子ども用じゃ違うもん。文字通り「身体によくない」んだ。
赤ちゃんじゃあるまいし、食べちゃったりとかあり得ない。だけど子どもの肌は薄くて弱いから、大人用に調整されたものはつけるのもアウトだったりするからさ。
大きくなったら、私もお姫様みたいにおめかしするんだって待ち遠しかったな。