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第二部 16話 内乱

ー/ー



 夕暮れの路地裏で、俺は足元に転がるミアを見下ろしていた。

「こいつ……」
「寝ちゃったね」

 思った以上に酔っていたらしく、ミアは狭い路地の隅で眠ってしまっていた。
 くかー、と気持ちよさそうな寝顔を見せている。叩き起こしてやろうか?

 俺が本気で検討していると――

「号外!」

 ――先日に続いて、号外の叫び声が響いてきた。

 また号外? 路地から顔を出して、チラシを受け取る。
 夕暮れの薄明かりの中で読んでみると、それは前回の続報らしかった。

 王国の伯爵を含んだ数名が王国からの独立を宣言して、連合への加入を表明したと書いてある。
 それは事実上の内乱を意味していた。

「嘘だろう?」

 俺が驚いたのは、そこに続く内容だった。
 内乱の鎮圧にはターナー公爵が就く、と書いてあったのだ。
 
「確かに北東の伯爵領とターナー公爵領は隣接しているけど……」

 ここまで思考を進めて、気が付いた。
 ターナー公爵は最近、王都の屋敷にやって来た。
 深く考えていなかったが、このために滞在していたのではないだろうか?

「何だか嫌な流れっすね」
「うわ」

 突然背後から声を掛けられて、思わず声が出る。
 振り返れば、ミアがチラシを覗き込んでいた。
 歩ける程度には酔いも醒めたようだ。

「ミア……嫌な流れってなんだよ?」
「嫌な流れっすよ。まるで連合に主導権を握られているみたいで」

 文句を言うより先に訊き返してしまう。
 しかし、その考え方は一理あるように思えた。
 連合が王国で内乱を起こしているようなものだ。

「……」
 さらに今の連合は鬼が関わっている可能性すらあった。

 その鎮圧にターナー公爵が向かう。
 俺はソフィアお嬢様のことが気になった。



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 夕暮れの路地裏で、俺は足元に転がるミアを見下ろしていた。
「こいつ……」
「寝ちゃったね」
 思った以上に酔っていたらしく、ミアは狭い路地の隅で眠ってしまっていた。
 くかー、と気持ちよさそうな寝顔を見せている。叩き起こしてやろうか?
 俺が本気で検討していると――
「号外!」
 ――先日に続いて、号外の叫び声が響いてきた。
 また号外? 路地から顔を出して、チラシを受け取る。
 夕暮れの薄明かりの中で読んでみると、それは前回の続報らしかった。
 王国の伯爵を含んだ数名が王国からの独立を宣言して、連合への加入を表明したと書いてある。
 それは事実上の内乱を意味していた。
「嘘だろう?」
 俺が驚いたのは、そこに続く内容だった。
 内乱の鎮圧にはターナー公爵が就く、と書いてあったのだ。
「確かに北東の伯爵領とターナー公爵領は隣接しているけど……」
 ここまで思考を進めて、気が付いた。
 ターナー公爵は最近、王都の屋敷にやって来た。
 深く考えていなかったが、このために滞在していたのではないだろうか?
「何だか嫌な流れっすね」
「うわ」
 突然背後から声を掛けられて、思わず声が出る。
 振り返れば、ミアがチラシを覗き込んでいた。
 歩ける程度には酔いも醒めたようだ。
「ミア……嫌な流れってなんだよ?」
「嫌な流れっすよ。まるで連合に主導権を握られているみたいで」
 文句を言うより先に訊き返してしまう。
 しかし、その考え方は一理あるように思えた。
 連合が王国で内乱を起こしているようなものだ。
「……」
 さらに今の連合は鬼が関わっている可能性すらあった。
 その鎮圧にターナー公爵が向かう。
 俺はソフィアお嬢様のことが気になった。