またお前か!
ー/ー がむしゃらに走るほまれちゃん。
恥ずかしさも加わって周りが見えてない様子。これはちょっと危ないかも……避難場所から遠ざかるばかり。方向音痴もあるから戻るに戻れないでしょう。
「はぁ……はぁ……はれ?ここ、どこ……?」
さすがに走り疲れて足が止まりました。
例のスライム神はまだ追いついていないみたいですが端っこも端っこ……私もあまり近寄らないバックヤード的な所に出てしまいました。
管理局内は大体把握してますけど、こんなところもあったなぁという感じですね、ほぼ物置みたいなところですし。
「ど、どうしよう……もう誰もいないだろうし……」
呼吸を整えて冷静になり始めたほまれちゃんですが、見慣れないところに来てしまった不安感と、自分以外は避難してるという孤独感でかなりビビってます。
でも安心してくださいほまれちゃん。
避難訓練、ということは誘導員がいて逃げ遅れがいないか探しに来てくれますから。
「三日月ほまれ……?」
「か、カナメくん……?」
見慣れた人が来てくれてよかったですね。あと私の仕入れてある情報だと……、
「カナメ~!あと、そっち誰かい……三日月?!ははっ!最近よく会うな?」
また来たよ。来ると思ったよメノウ。お前はこういうイベント事には必ず関わる性だもんなぁ。
「めにょ……せんぱ……うぅ~!」
「あぁ~泣くな泣くな!カナメ、三日月連れて脱出してくれ、残りは俺が見とく」
泣いている子供をあやすように、またほまれちゃんのこと撫でくり回して!しかも『ここは俺に任せて先に行け!』的なことまで抜かしてくれて本当にありがとうだよ。
「三日月ほまれ、これはセクハラじゃないから。ちゃんと掴まってて」
「え……う、ん、ふわっ?!」
カナメくんコンプライアンスを気にしてるんですかね?
それに、その細腕と低身長でお姫様抱っこするとは……中々やりますね。
去年ぶりに見ましたけど、カナメくんはこういう緊急事態の時の人命救助に向いていますね。やっぱり、脚の速さと空間把握能力に長けているみたい。
あっという間に避難場所に到着。
なにが起きたのか、ほまれちゃんは把握出来てないみたい。目をパチパチさせてる。
「ちゃんと点呼とって。僕はメノウさん迎えに行くから」
風のように去る。物静かですがどこか熱い男の子なのかな?よかったですねほまれちゃん?
「うん……でもメノウ先輩大丈夫かな……?」
大丈夫ですよ。スライム神に飲まれたとしてもこれは訓練ですから。そういうのも想定してますし、それに自分でフラグ立てたんですから、自己責任でしょ。
「そんな言い方しないでよもう……あ!来た!よかった!」
やはり無事か……!
「カナメが戻ってきたから大丈夫だと思ってたが……無事たどり着いてよかったな?もう泣くなよ?」
「う……またご迷惑を……もう泣いてないですから」
「二人の世界……後にして、メノウさん仕事残ってる」
わかってましたけどね?メノウが関わるとこうなるのが。でもね、1番の功労者はカナメくんですからね?忘れないように。
「はい、皆さんお疲れさまでした!飲まれちゃった人もこれを教訓にして頑張って逃げましょうね!間違っても噛み付かないようにしましょう~!最後におやつあるので持ち帰って下さーい!」
葵ちゃんはぴんぴんしておやつのクッキー貰って「うぉーーっ!」て、はしゃいでますね。流石甘味の女王。
ウルメくんとコウサカくんは全身デロデロ。早くお風呂どうぞ。
「メノウ先輩!せ、せっかくなのでお茶していきませんか?」
「ん?そうだな……久々の地上で天気もいいし。そこで待ってろ、飲み物買ってきてやるよ。なにがいい?」
「二人の世界……僕は帰ろ」
それが正解ですカナメくん。
ほまれちゃん、嬉しすぎて貰ったクッキーの袋握りしめてます。ボロボロになってなければいいですけどねぇ。
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