ペア接客
ー/ー 少しばかりアクシデントはありましたが、抜き打ちチェックは無事終了。
記録のために戻ったほまれちゃんは……うーうー唸りながらバツだらけの調査書を打ち込んでおりました。
まぁ、あれは仕方ないでしょう。人間関係もそうですが、働きにくい職場環境は改善しなきゃ。これもメノウの為になりますから!それに……たくさん触れ合えてたから、いいじゃないですかねぇ?
翌日――……。
気を取り直して、今日は神様対応、接客ですねほまれちゃん!
取り直してほしいんですけど……寝起きで昨日のこと思い出したのか、おふとんの中で悶ている様子。
「~~~っ!!」
遅刻しますよー。
「んはっ!ヨッシャァァァっ!!!」
えぇ誰?ほまれちゃん?
「行くわよ!!残業なし!定時たいしゃぁぁ!!」
行くわよって……私はどこにでもいて、どこにもいない存在ですよ?ほまれちゃんどうしたー?戻ってきてー?
「お、おはよう。今日は……よろしく」
「ウルメくん!おはよう!よろしくね!!」
おやおや……今日はウルメくんとのペア接客でしたか。あ、この間のことちゃんと言わないとじゃないですか?チャンスチャンス!
「あっ、そうね……ウルメくん!この間の廊下でのことなんだけど、びっくりさせてごめんね。ほんっとうに選別のことだけでウルメくんのことそんなふうに思ってないし!」
「え……う、うん。大丈夫だよ、うん……うん」
よかったですねウルメくん。あからさまに目に輝きが戻ってきてますよ。さっきまで死んだ魚の干物のようだったのに!これで仕事がはかどりますね!
さて、それでは私の仕事をしましょうか。
この接客、通常はひとりで対応しますが……ペアになるのは、この部屋に通されるお客様が厄介だから。
管理局に入る時点でどんな神なのか、内容はどんなものかが簡単にリスト化されます。それを元に部屋を割り振る感じ。簡単に言っちゃうとクレーム対応、迷惑対応部屋みたいな?
ウルメくんはここの担当になりやすいです。そもそも、ワンオペ対応が不得手なのもあるみたいですけど、矯正スパルタ教育されてるとしか思えないのが私の本音……この根暗はここにシフトされる度に悪化してることでしょう。
今日はどんな無理難題を言われるのやら?
「ループ……ですか?」
『そう。単純に転生させてみたものの……本人が把握しきれず結末は同じ。これでは何の為に転生させたのかと。その魂をもう一度、いや……何回でもループさせて運命を変えさせてやろうとな』
「で、ですがこの魂は既にこちらに送られてしまってい、いるので……」
「それに最初の契約後、大分経ってますし……今から変更となると別の魂での契約の方でないと……」
『ならん!私が目をつけたこの世界の知識を持ち合わせていて、最も最適なのは彼女なのだ!』
転生して死亡した後の、魂をもう一度……とな?直後なら自分でどうにかできただろうに。
よそ見してたのか、面白くなかったのか、単なる気まぐれか……そんなところですかね?
『探せ』
「え?」
『今から探してくるのだ!まだ魂は逝っておらんだろう!ばらまきになぞさせぬぞ!!』
「え、えぇえ?!」
これはまた高圧的な……傲慢な態度は、神様らしいですねぇ。
ループの契約は元々あるものなのですけど、たぶんこの神の言う世界の条件にあった魂を転生させろ、とだけ伝えて安易に最初の契約にしたんでしょうなぁ。
そんな態度で、話をちゃんときかないで契約しちゃうから……後々困るんですよ。
さぁ、どうしますかほまれちゃん?
みんなのリアクション
まだリアクションはありません。最初の一歩を踏み出しましょう!
おすすめ作品を読み込み中です…
作者の他の作品
この作者の他作品はありません。
この作品と似た作品
似た傾向の作品は見つかりませんでした。
この作品を読んだ人が読んでいる作品
読者の傾向からおすすめできる作品がありませんでした。
おすすめ作品は現在準備中です。
おすすめ作品の取得に失敗しました。時間をおいて再度お試しください。