1年目
ー/ー「それではこちらにサインをお願いします」
今日も元気に働く真面目な女の子、三日月ほまれ。
「それと最後に!返品や交換はできませんからね!絶対ですよ!」
管理局に勤め始めて早3ヶ月……契約もすんなりひとりでこなせるように……。
「ありがとうございました!何度も来ないよう願ってます!」
決め台詞!
「はぁ……」
どうやらお疲れのよう。今日だけでも25件目ですからね、仕方ないでしょう。流石にもう契約書をまとめて帰る感じですかね。
「あのね……疲れてるのはあんたのせいよあんたの!上からずっと喋っててうるさいのよ!少しは黙ってられないの?!」
あらやだ!私のせいだと?私が黙ったらほまれさんの独り言祭りですけどー?
「ふんっ!!」
ドアもそんなに乱暴に閉めて……おーこわっ!
「大体なんであんたの声が私にだけ聞こえるのよ……こういう天の声ってのは転生先の異世界である役割じゃないの?!なんでここで……」
廊下でぶつぶつ言ってるとまた変な目で見られちゃいますよ?まぁ原因は私なんですがね?ははは!
「笑ってんじゃなーーい!!っ……は!」
「お、おつかれ……三日月さん……」
ほらねー?何回も言ってるのに忘れちゃって…でもそこが可愛いぞっ!
「うるさいうるさいうるさーーい!少しは黙ってて!!可愛くないもん!!」
照れちゃって(笑)
さて、黙れと言われても喋らなければ存在しているかさえわからないような存在。
それが私、天の声。
あ、今はほまれちゃんにはミュートになってるよ。
ここは異世界転生する魂を色んな世界の神様と契約させ、引き渡す施設がここ、転生管理局。
神様にもやたらに転生させても意味がないって言うのもいてさ、探してるんだってよ?生前からの生き方を見て、自分の作った世界に都合のいい物件がないか、ってね。簡単に言うと不動産みたいな感じかな?扱ってるものがものだけど。
ここを作ったのも神だけど、神様同士のネットワークで情報の統合と共有の拠点がほしかったとかなんとか?
私が天の声として転生した時に言っていたかな。まったく神ってのは勝手なもんだよ。
つまり、ここも異世界ってわけで。私も転生した人で、そして、ここで働いているのも……。
「……ちょっと。急に黙るのもやめてよ……怒ってないわよ」
寂しくなっちゃったほまれちゃん。
「ち、ちがっ!もう!無視してやるっ!」
だってー?ほまれちゃんが言うとおり、何故か私の声がほまれちゃんにだけ聞こえるもんだから嬉しくなっちゃってかまいたくなるのよ、うんうん。これからもよろしくしてね♡
「……知らないっ」
早速無視出来ない律儀なほまれちゃん。
「……」
話し相手がいないと困るんだよー!ねー?
「……やたらイケボなのが腹立つ」
せっかくお話できるだし?私とほまれちゃんの楽しい日常をレポートしようじゃないか!
「勝手にして!」
こころよいお返事で私は嬉しいよ!さぁ!明日はどんな神様がくるかな?
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