召喚術師と枯葉の少女 1
ー/ー

(イラスト:SOMEDAY先生)
5体いる水の精霊がエルフへ襲いかかるが、矢で射抜かれパシャパシャと水へ帰る。
その間を縫ってヨーリィが飛びかかり、ナイフで弓の弦をピンと切り裂く。それはしなって細長い棒へと変わり、武器としての役目を終えた。
「モモ、2人に任せて逃げるぞ」
アシノが小声でモモへ伝える。
「ですがっ!!」
「武器もない私達が居ても出来ることは何もない。外へ出て武器かムツヤを探すぞ」
2人の仲間を見捨てるようで心苦しかったが、モモはアシノの後を付いて窓から外へ出た。
その後ろでは短剣でエルフの男がヨーリィに斬りかかっていた。先を丸めた木の杭を手に投げつけ当てると、痛さで思わずエルフは短剣を落とした。
「やるわね、ヨーリィちゃん。私の出番は無いかしら?」
時間を掛け、より強力な水の精霊をルーは召喚した。そして風呂場のお湯を吸い込みあげて発射させる。
水鉄砲を喰らい、エルフ達は怯んでいた。態勢を崩して倒れる者もいる。
先頭に居たエルフの娘カノイも両手を前に出して水から身を守っていた。
ヨーリィは致命傷を与えるためにカノイの元へと走る。それを察したルーが言う。
「ヨーリィちゃん、駄目!!!」
ナイフは首元でピタリと止まった。そしてヨーリィは後ろを振り返る。
「今のうちに逃げるわよ!!」
ヨーリィは質問をするでもなくコクリとただ頷いてルーと共に窓から外へ脱出した。
モモとアシノは体にタオルを巻きつけて宿の外を走った。素足のため地面の石が痛いが、そんな事を気にしている場合ではない。
隣の男湯へと向かうとムツヤとユモトが居た。アシノはガラスをドンドンと叩く。近くで体を洗っていた宿泊客がそれに気づいた。
「ち、痴女だー!!!!」
「違うわ!!!」
叫びに気付いてムツヤとユモトは振り返る。
「え、アシノさん!? も、モモさん!?」
「早く開けてくれ、エルフ達の様子がおかしいんだ!!」
ユモトは急いで駆け寄り窓を開ける。それと同時に男湯の入り口に見覚えのある人間がやってきた。
「あらぁん、やだわん、男湯なのに女がいるじゃない」
以前ムツヤ達を襲撃したオカマであり、キエーウの一員ウトナだ。
「お、オカマだー!!!!」
「うるさいわね、ちょっと眠ってなさいあんた!」
ウトナは杖から催眠魔法を放ち、宿泊客を眠らせた。
「またお前たちの仕業か」
しかし、おかしいとアシノは思った。
裏の道具の反応はギルスからの連絡も無かったし、自分達で風呂に入る前に確認したときにも無かった。馬や俊足の魔法を使っても早すぎる。
「あの探知盤に裏の道具の反応が無かったのに、なーんて思っているでしょう?」
心を読まれた気がしてムツヤ達は全員ドキリとした。
「さぁー、どうしてでしょうね?」
ウトナはくねくねと歩きながらこちらに来る。
「ムツヤ!! カバンから武器を出してくれ!!」
ムツヤはウトナを警戒しながら後ろに下がり、風呂場に持ち込んでいたカバンから剣とワインボトル、杖を取り出して皆に渡した。
「あらあら、怖いわねぇ。でもね、戦う前に面白いお話をしましょうか?」
ウトナは一歩前に出て言う、ムツヤ達は武器を構えて警戒した。
「あの心の奥底の感情を湧き出させる杖があるじゃない? 私はエルフ達にあの杖を使っただけなのよ」
それを聞いてまさかとモモは思う。
「アレがエルフ達の本音なの、エルフは心の底では人間を馬鹿にしているのよ?」
「そんな……」
ユモトは信じられないと思いながら言うが、アシノが待ったをかける。
「裏の道具の反応は今はない、だからあの杖を使えるわけがないんだ。洗脳の魔法でも使ったんだろう?」
そう言われてウトナはクスクスと笑う。
「あらぁん、さすが勇者様賢いわね。でも残念、使ったのは本当にあの杖よ。あなた達が街に着く頃に合わせて効く時間を調整したの」
「おい、ムツヤ! そんな事できるのか?」
「えっと、すみません。わがりません!」
アシノはまずいなと思ったが、1つ疑問が湧いた。
「それが本当だとしても、わざわざお前が出てくる意味がわからないな」
「単刀直入にいうわぁん、ムツヤちゃん、キエーウに入らない?」
「なっ!!」
モモは短く言葉を漏らす。
「エルフが本当は心の底でどう思っているかわかったでしょう? 私達人間を馬鹿にしていることが」
「聞くなムツヤ!!」
アシノはワインボトルのフタをスッポーンとウトナに連射するがそれらは魔法の防御壁で軽く弾かれてしまう。
「あなたがキエーウに入れば亜人を奴隷にして可愛い亜人ちゃんのハーレムも作り放題よ。私と一緒に夢のハーレムを作りましょう?」
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その間を縫ってヨーリィが飛びかかり、ナイフで弓の弦をピンと切り裂く。それはしなって細長い棒へと変わり、武器としての役目を終えた。
「モモ、2人に任せて逃げるぞ」
アシノが小声でモモへ伝える。
「ですがっ!!」
「武器もない私達が居ても出来ることは何もない。外へ出て武器かムツヤを探すぞ」
2人の仲間を見捨てるようで心苦しかったが、モモはアシノの後を付いて窓から外へ出た。
その後ろでは短剣でエルフの男がヨーリィに斬りかかっていた。先を丸めた木の杭を手に投げつけ当てると、痛さで思わずエルフは短剣を落とした。
「やるわね、ヨーリィちゃん。私の出番は無いかしら?」
時間を掛け、より強力な水の精霊をルーは召喚した。そして風呂場のお湯を吸い込みあげて発射させる。
水鉄砲を喰らい、エルフ達は怯んでいた。態勢を崩して倒れる者もいる。
先頭に居たエルフの娘カノイも両手を前に出して水から身を守っていた。
ヨーリィは致命傷を与えるためにカノイの元へと走る。それを察したルーが言う。
「ヨーリィちゃん、駄目!!!」
ナイフは首元でピタリと止まった。そしてヨーリィは後ろを振り返る。
「今のうちに逃げるわよ!!」
ヨーリィは質問をするでもなくコクリとただ頷いてルーと共に窓から外へ脱出した。
モモとアシノは体にタオルを巻きつけて宿の外を走った。素足のため地面の石が痛いが、そんな事を気にしている場合ではない。
隣の男湯へと向かうとムツヤとユモトが居た。アシノはガラスをドンドンと叩く。近くで体を洗っていた宿泊客がそれに気づいた。
「ち、痴女だー!!!!」
「違うわ!!!」
叫びに気付いてムツヤとユモトは振り返る。
「え、アシノさん!? も、モモさん!?」
「早く開けてくれ、エルフ達の様子がおかしいんだ!!」
ユモトは急いで駆け寄り窓を開ける。それと同時に男湯の入り口に見覚えのある人間がやってきた。
「あらぁん、やだわん、男湯なのに女がいるじゃない」
以前ムツヤ達を襲撃したオカマであり、キエーウの一員ウトナだ。
「お、オカマだー!!!!」
「うるさいわね、ちょっと眠ってなさいあんた!」
ウトナは杖から催眠魔法を放ち、宿泊客を眠らせた。
「またお前たちの仕業か」
しかし、おかしいとアシノは思った。
裏の道具の反応はギルスからの連絡も無かったし、自分達で風呂に入る前に確認したときにも無かった。馬や俊足の魔法を使っても早すぎる。
「あの探知盤に裏の道具の反応が無かったのに、なーんて思っているでしょう?」
心を読まれた気がしてムツヤ達は全員ドキリとした。
「さぁー、どうしてでしょうね?」
ウトナはくねくねと歩きながらこちらに来る。
「ムツヤ!! カバンから武器を出してくれ!!」
ムツヤはウトナを警戒しながら後ろに下がり、風呂場に持ち込んでいたカバンから剣とワインボトル、杖を取り出して皆に渡した。
「あらあら、怖いわねぇ。でもね、戦う前に面白いお話をしましょうか?」
ウトナは一歩前に出て言う、ムツヤ達は武器を構えて警戒した。
「あの心の奥底の感情を湧き出させる杖があるじゃない? 私はエルフ達にあの杖を使っただけなのよ」
それを聞いてまさかとモモは思う。
「アレがエルフ達の本音なの、エルフは心の底では人間を馬鹿にしているのよ?」
「そんな……」
ユモトは信じられないと思いながら言うが、アシノが待ったをかける。
「裏の道具の反応は今はない、だからあの杖を使えるわけがないんだ。洗脳の魔法でも使ったんだろう?」
そう言われてウトナはクスクスと笑う。
「あらぁん、さすが勇者様賢いわね。でも残念、使ったのは本当にあの杖よ。あなた達が街に着く頃に合わせて効く時間を調整したの」
「おい、ムツヤ! そんな事できるのか?」
「えっと、すみません。わがりません!」
アシノはまずいなと思ったが、1つ疑問が湧いた。
「それが本当だとしても、わざわざお前が出てくる意味がわからないな」
「単刀直入にいうわぁん、ムツヤちゃん、キエーウに入らない?」
「なっ!!」
モモは短く言葉を漏らす。
「エルフが本当は心の底でどう思っているかわかったでしょう? 私達人間を馬鹿にしていることが」
「聞くなムツヤ!!」
アシノはワインボトルのフタをスッポーンとウトナに連射するがそれらは魔法の防御壁で軽く弾かれてしまう。
「あなたがキエーウに入れば亜人を奴隷にして可愛い亜人ちゃんのハーレムも作り放題よ。私と一緒に夢のハーレムを作りましょう?」