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第37話 おやつ勉強会1~ガールズトークスタート~

ー/ー



 ことの全てを梨絵に話していた。そろそろお姉ちゃんも迅くんも彩莉センパイも停学が終わる。というか多分、明日で停学が解かれるはず。

 あれから1週間くらいかぁ。


 今日は日曜日ということもあり、学校はない。今日は学校の先生になりたい夏美センパイ、志望校は宝賀の普通コースの梨絵と勉強会だ。夏美センパイの家に集合だ。この道はたしか迅くんの家の近くだ。たぶん、教えてくれた住所的に4、5軒くらい隣だろう。クリスマス会の時も泊りがけの時の帰り道やちょっと家に戻る時にも何度も会ったりしていた。

 梨絵と歩きながら迅くんとの話をしていた。

「……、で、結局、迅先輩とはどうなったの?」
「夏美センパイにも関わる話だから、家着いてからにしよう」

 わたしは今回の夏美センパイの家での勉強会に梨絵を呼んだのは、迅くんとの過去を聞きたいのと今後はわたしは迅くんとどうすべきかの相談もある。さすがに勉強以外にそういう目的があるのは察してはいないだろう。夏美センパイは迅センパイと生まれてから5歳まで友だちであったと聞いている。そして、梨絵は迅くんの中学生の頃を知っている。ということは、彩莉センパイの苗字が『新田』でない理由を知っているかもしれない。

 勉強会が始まった。10分間の休憩を定期的に挟み、糖分や水分を自由に取っていた。いわゆるおやつ勉強会だ。夏美センパイがもじもじしながら後輩であるわたし達にある提案をした。

「ちょっとガールズトークしよっか」
「日辻さんとの話ですか!!」

 わたしは先に日辻さんとの話を聞きたかった。迅くんの話は後にしたかった。まだ、わたしの中でどう話せばいいか決めきれていないのだ。わたしの考えはわたしにしかわからない。それは当たり前だ。まさか、梨絵がいうとは思っていなかった。

「えー、どうせな3人の共通の知り合いの迅くんの話がいいなぁ」
「そうだね、最初は現彼女の夏芽ちゃんから行こっか」
「でも、2人にはだいたいの流れ伝えてるし……」
「ガールズトークってさ、『声』で『面と向かって』かつ『表情』がわかるからそれが本心でないとか、すごく悩んでて苦しいとかが伝わるからいいんだよ」
「そうなんですかね。では……」

 クリスマス会が終わった頃からの話をわたしの主観で話した。だから、迅くんが2人に話したこととは違うかもしれない。もちろん、わたしもそれまでに何度も梨絵にも夏美センパイにも相談している。

 そこに、夏美センパイの家のチャイムがなった。夏美センパイは『そうだ、今日、お母さんいないんだった』と言って玄関に向かった。見送った後、梨絵はわたしに何か話したそうだ。きっと、迅くんのことだろう。

 しばらくして、夏美センパイが戻ってきた。

「まやだったー、2人とも知ってるから来てもらうね」

 了承の意味で首を縦に振った。慣れた雰囲気で麻実センパイが夏美センパイの部屋に来た。マンションのわたしの部屋だったらこの人数は入れないなとか考えていた。

「夏芽ちゃんに久賀っちおひさしー」
「お久しぶりです」
「なっちゃんから聞いたけど、迅の話してたの?」

 『……そうですね』わたしはなにか後ろめたさを感じて少しだけ黙った。

「あたしにもその話聞かせて。場合によっては帰りに迅をしばくから」

 ことの大まなか流れを話した。麻実センパイはなにか考えいるようだ。

「そっか、これさ、彩莉さんも悪いけど、迅も悪いよね。夏芽ちゃんという彼女がいるのに彩莉さんに流されるし、前の文面が『ホントに』彩莉さんが送った『夏芽ちゃんのことどう思ってる?』かもわからないけど、彼女でもない彩莉さんに『大好き、愛してる』って送るのは、どっからどう見ても浮気確定だよ!! 夏芽ちゃんもよくそんな状態ですぐ別れるって言わなくて保留にしたね」
「でも、わたし、不思議なことが一つあるんです。迅くんがお正月にニュースで流されてた名前でこの人が『初恋の人』って言ってた名前と彩莉センパイの苗字が別なんですよ」
「そこに関しては、迅先輩をかばうつもりはないけど、ウチが知ってることを話させて」

 梨絵が夏美センパイの家でガールズトークが始まってから『うんうん』以外の言葉を発した気がした。


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 ことの全てを梨絵に話していた。そろそろお姉ちゃんも迅くんも彩莉センパイも停学が終わる。というか多分、明日で停学が解かれるはず。
 あれから1週間くらいかぁ。
 今日は日曜日ということもあり、学校はない。今日は学校の先生になりたい夏美センパイ、志望校は宝賀の普通コースの梨絵と勉強会だ。夏美センパイの家に集合だ。この道はたしか迅くんの家の近くだ。たぶん、教えてくれた住所的に4、5軒くらい隣だろう。クリスマス会の時も泊りがけの時の帰り道やちょっと家に戻る時にも何度も会ったりしていた。
 梨絵と歩きながら迅くんとの話をしていた。
「……、で、結局、迅先輩とはどうなったの?」
「夏美センパイにも関わる話だから、家着いてからにしよう」
 わたしは今回の夏美センパイの家での勉強会に梨絵を呼んだのは、迅くんとの過去を聞きたいのと今後はわたしは迅くんとどうすべきかの相談もある。さすがに勉強以外にそういう目的があるのは察してはいないだろう。夏美センパイは迅センパイと生まれてから5歳まで友だちであったと聞いている。そして、梨絵は迅くんの中学生の頃を知っている。ということは、彩莉センパイの苗字が『新田』でない理由を知っているかもしれない。
 勉強会が始まった。10分間の休憩を定期的に挟み、糖分や水分を自由に取っていた。いわゆるおやつ勉強会だ。夏美センパイがもじもじしながら後輩であるわたし達にある提案をした。
「ちょっとガールズトークしよっか」
「日辻さんとの話ですか!!」
 わたしは先に日辻さんとの話を聞きたかった。迅くんの話は後にしたかった。まだ、わたしの中でどう話せばいいか決めきれていないのだ。わたしの考えはわたしにしかわからない。それは当たり前だ。まさか、梨絵がいうとは思っていなかった。
「えー、どうせな3人の共通の知り合いの迅くんの話がいいなぁ」
「そうだね、最初は現彼女の夏芽ちゃんから行こっか」
「でも、2人にはだいたいの流れ伝えてるし……」
「ガールズトークってさ、『声』で『面と向かって』かつ『表情』がわかるからそれが本心でないとか、すごく悩んでて苦しいとかが伝わるからいいんだよ」
「そうなんですかね。では……」
 クリスマス会が終わった頃からの話をわたしの主観で話した。だから、迅くんが2人に話したこととは違うかもしれない。もちろん、わたしもそれまでに何度も梨絵にも夏美センパイにも相談している。
 そこに、夏美センパイの家のチャイムがなった。夏美センパイは『そうだ、今日、お母さんいないんだった』と言って玄関に向かった。見送った後、梨絵はわたしに何か話したそうだ。きっと、迅くんのことだろう。
 しばらくして、夏美センパイが戻ってきた。
「まやだったー、2人とも知ってるから来てもらうね」
 了承の意味で首を縦に振った。慣れた雰囲気で麻実センパイが夏美センパイの部屋に来た。マンションのわたしの部屋だったらこの人数は入れないなとか考えていた。
「夏芽ちゃんに久賀っちおひさしー」
「お久しぶりです」
「なっちゃんから聞いたけど、迅の話してたの?」
 『……そうですね』わたしはなにか後ろめたさを感じて少しだけ黙った。
「あたしにもその話聞かせて。場合によっては帰りに迅をしばくから」
 ことの大まなか流れを話した。麻実センパイはなにか考えいるようだ。
「そっか、これさ、彩莉さんも悪いけど、迅も悪いよね。夏芽ちゃんという彼女がいるのに彩莉さんに流されるし、前の文面が『ホントに』彩莉さんが送った『夏芽ちゃんのことどう思ってる?』かもわからないけど、彼女でもない彩莉さんに『大好き、愛してる』って送るのは、どっからどう見ても浮気確定だよ!! 夏芽ちゃんもよくそんな状態ですぐ別れるって言わなくて保留にしたね」
「でも、わたし、不思議なことが一つあるんです。迅くんがお正月にニュースで流されてた名前でこの人が『初恋の人』って言ってた名前と彩莉センパイの苗字が別なんですよ」
「そこに関しては、迅先輩をかばうつもりはないけど、ウチが知ってることを話させて」
 梨絵が夏美センパイの家でガールズトークが始まってから『うんうん』以外の言葉を発した気がした。