共犯メルトダウン~始まった永遠の夏休みと、隣の喋らない少女暗殺者~

共犯メルトダウン~始まった永遠の夏休みと、隣の喋らない少女暗殺者~

「心肺停止を確認」俺の視線から思考を読む、無表情なセーラー服


「永遠の夏休み」が始まった男、羊蹄山太陽(ようていざん・たいよう)。
無味乾燥な日常になるはずだった彼の予定を狂わせたのは、唐突に訪れた『バグ』。

錆びたアパートの隣室から響いた、人が倒れる重い振動。

開かれたドアの先。
そこにいたのは、いつもすれ違いざまに会釈を返してくれた、可憐なセーラー服の少女。
だが、その細く白い指先には、サプレッサーを装備した漆黒の自動拳銃(グロック19)。
背後には、脳幹を撃ち抜かれた生暖かい肉塊。

「心肺停止を確認」

機械のように無機質な少女の声。

「一人では心もとない、助けてくれないか?」
俺の口から、無意識に漏れたのは、逃走への懇願。

体重わずか三十数キロ。
圧倒的な戦闘力を持ちながら、一人では成人男性の死体すら運べない華奢な少女。

法を外れた共犯関係から始まる、静かで熱い、最後の逃避行。
二人の境界線は、梅雨の夜に溶けていく。

(完結済み・全10話)







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