シネマのように

シネマのように


誰もが、シネマのような人生を送っている…。


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文芸長編小説
悲恋 お仕事 シリアス 女主人公 現代

看護師の松井妙子(38)は子供の頃の病気が原因で子供が産めない体になり、10年前にそのことが原因で、当時恋人だった敏明との結婚が破談になってしまった。その後、ほとんど感情を表に出さずに生きてきた妙子は、ある時、猫に手を噛まれて病院に治療に来た男性、石崎が呟いた「しばらくピアノは弾けないな」という言葉に興味を持つ。ある日、ショッピングモールでストリートピアノを弾いている石崎を偶然見かけ、思わず声をかける。それまで音楽なんてほとんど聞かない生活をしていた妙子だが、石崎が弾いていた曲が妙に心に引っ掛かるようになった。敏明との思わぬ再会、そしてピアノを弾く石崎との出会いによって、妙子は空虚な毎日を抜け出し、前を向こうとする。



新着レビュー

まさに1本のシネマを見たような作品

映画ではなく、シネマというところがポイントの本作。 人生の進む道を決めるのは自分。けれども、決して自分一人だけで生きているのではなく、周りの誰かの影響を少なからず受けながら、少しずつ歩んでいくのだ。そんな認識を改めてさせていただける作品でした。 フィルム映画の如くワンシーンがゆっくりと流れていくような描写も好きです。この作品を読み終わったら、登場する名曲を聴きたくなって検索する方、いらっしゃるハズ。私もその一人です。

貴良一葉