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古の常世に存在したと伝わる別世。そこに生きる人族の者は、自然の神々を崇め、妖を畏れる暮らしと共に在った。
神を祀る社(やしろ)を司る一族に生まれ、特異な能を持つ人族の女は『尊巫女(みことみこ)』と呼ばれ、十八になると神族の住む地にゆくという因習があった。彼らの神力を借りる梯子(はしご)となるのが、彼女達の役目だ。神族と人族の混血である、その地を統べる其々の長に認められれば子孫繁栄の為の伴侶、否な場合は贄として一族に喰われ、力ごと吸収されるという至極、酷な契約だった。
そんな中、己の生気と引き換えに治癒を与える花を召喚し、自然界の萌芽促進もさせるという、尊巫女の中でも稀な異能を持って生まれた、アマリという少女がいた。人族に持て囃される反面、脅威として畏れられてもいた彼女は、近年、頻繁に起こっている災厄を鎮める為、残虐な禍神と忌み嫌われる妖厄神への贄に出される。
端から伴侶にはされないだろうと見越したものだったが、いずれにしろ彼を懐柔して弱体化させるのが目的だった。その企みを察した妖厄神は彼女を避け、喰う事もせず、とりあえず屋敷の離れに置き、軟禁するという仕打ちをする。
既に全てを諦め、長年無気力に生きてきたアマリは、殺されない事に戸惑う反面、放置という名の歪んだ自由を知り、少しずつ自身を見直し始めていく。そんな彼女を監視していくうち、妖厄神の心情にも次第に変化が訪れる。自身が担う忌み嫌われる役目に虚しさを感じ、人族を嫌悪していた彼は、一風変わったアマリに興味を持ち始めたのだった。
※フィクションです。実在する名称、土地、出来事、伝承とは関係ありません。
※PG12程度の性的、残酷表現がありますのでご注意下さい。該当タイトルに★有り。
●私生活事情で亀更新中…サブタイトル変更しました(2025年3月)
生まれつき花の“声”が聞こえる力を持つ、京都に住む女子高生の楓。花は好きなので子供の頃は嬉しかったが、近年、春の花……特に桜の声が悲しいという事態を誰にも言えず、辛い年月を過ごしていた。
出来るだけ地元の水神を祀る祠を訪れ、『雨を降らす日を減らして欲しい』と願い、祈る日々。そんな大雨の春の夜、祠に宿る水神だと名乗る青年らしき“声”が聞こえた。彼は姿を現さず「叶わぬ願いは止めろ」と、楓に忠告するが…
※主人公と友達は関西弁(京都弁)を話します。
※以前、別サイトに投稿した短編に加筆改稿したものになります。
※フィクションです。実在する名称、出来事とは関係ありません。
ここは人間とアクマが共に暮らす世界。
彼らが手を結ぶきっかけを作ったアクマのランドールは、自らの過去を隠しながら、愛する妻と娘の為にモンスター討伐屋として働いていた。
一方、あらゆる世界を管理する「聖域」にて。
悪魔を滅ぼす為に活動している天使(通称 悪魔狩り)がランドールに目を付けた。
これは、ランドールが暮らす世界モルゲンレーテと聖域に暮らす神々による物語。
*この作品では多々暴力的、性的な表現をしています。苦手な方はご注意ください
*作者の気分で筆が遅くなる可能性があります。ご容赦ください