悲恋

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最終更新: 2026年06月08日 08時07分

君と綴る未来 一余命僅かな彼女と一
余命僅かである彼女の願いは、「自分が綴った小説を世に出すこと」。だから俺はその手を握り、共に闘うと決めた。  和歌山県、南紀白浜。青い海と白い砂浜が広がる、美しい町。  藤城 直樹(ふじしろ なおき)高校一年生。過去のトラウマから人間不信になり、入学したばかりの高校でも人を遠ざける為に、毒付いた言動をあえて放っていた。  そんな直樹は将来に夢や目標もなく、何事もない三年間を過ごすと決めていた。  しかし同じクラスの一軍女子、吉永 未来(よしなが みらい)に、直樹が二年前まで小説投稿サイトに自作を載せていたと気付かれてしまう。  平凡な高校生活は叶わなかったと苛立ち悪態を付くが、未来も小説を書いており直樹のファンだった。  そんな彼女の夢は青春文学大賞で受賞し、自作を本にすること。その為、執筆の仕方を教えて欲しいと頼んでくる。  直樹は、自分が小説を書いていたことを秘密にするのを条件とし、培った技術を未来に教えることにする。 ・書きたいことがあり過ぎて、テーマを絞れていない。 ・「伝えたい」を優先してしまって、読者を意識していない。 ・冗長過ぎる展開に物語に緩急がない。 ・完璧な文章を求め過ぎてしまう。  そんな未来の欠点を指摘し、執筆訓練をすることにより始まる二人の関わり。  それは学校内でも同様で、一軍女子の未来は分け隔てなくボッチの直樹に話しかけてくる。  クラスで目立ちたくない直樹は未来に悪態をつくが、どこまでも天真爛漫な態度に毒を抜かれていく。  執筆訓練を経て、小説賞の応募を続けているが結果は一向に繋がらない。  初めはそれを受け入れていた未来だったが、時間が経つにつれ焦り始めてくる。そしてとうとう心が折れた未来は、直樹に自分の夢を叶えて欲しいと託してくる。  しかし直樹は二度と執筆はしないと決めており、いつしか未来に自分が成し得なかった夢を託していた。  そんな互いの気持ちがぶつかり合ってしまい、直樹は未来の夢を否定してしまう。  直樹は、取り消せない言葉を放ったと後悔。  夏休み明けに謝ると決めるが、未来は留学の為に学校にはもう来ないと担任より告げられる。  最後に謝りたいと連絡を取ろうとするが通じず、それきりとなってしまう。  しかし、そんな二人を引き合わせてくれたのも、また小説だった。  なぜ、小説を書くのか?  なぜ、自作を本にしたいのか?  なぜ、心が折れても小説を書き続けるのか?  二人は共に闘う中で、物語を綴る理由を見つけていく。
【ままならない恋の掌編】この想いが汚れる前に
偶然出会い、惹かれ合ったあなたは、結ばれてはならない相手。 その事実をあなたが知る前に、私はあなたから去ると決めた。 ひどい相手に捨てられたと私を憎み、未練を持たないで欲しい。 本作は読酌文庫としてイベントに参加する際、フリーペーパー代わりに配布している「ままならない恋の掌編」ポストカードからの再録です。 短編作品を投稿できる「Prologue」にも投稿しています。 https://prologue-nola.com/
愛に溺れて死ねるなら、それで良かった
自分を弱いと思っている青年、田村誠。 男遊びで痛い目を見た少女、宮河十花。 ただのクラスメイトであった彼等はいつの間にか恋人関係に… だが、優しすぎるその性格と裏切られた経験が持つ人間への不信感がとある末路へ至らせる。
peccatum originale
幼稚園の頃からの幼馴染由香に春が来た。相手は他校の紳士な白馬の王子様。由香と彼の仲はどんどん進展していき……。 主人公華恋はずっと心の奥底に閉まっていた由香に対する自分の想いを告げるのか想いを隠して永遠に"親友"で居続けるのか、恋の独白の文体で描いた夏にしては湿度の高い悲恋百合ラブコメ。
月の人
満月の夜- 教会の前に捨てられていた赤子"ミラ" 神の子と呼ばれ大切に育てられる一方で 美しい黒髪のせいで悪魔の子と 蔑まれていた。 彼女は、神の子なのか悪魔の子なのか
大好きな信者を壊すまで
寂れた神社に祀られる、信者をほとんど持たない神――伏見八柱《ふしみ やしろ》。 彼女の唯一の信者は、幼い頃から神社に通い続けた少年・一夜《ひとや》だった。 成長しても変わらず祈りを捧げてくれた一夜。しかし、神としての力を持たない八柱は、彼の願いを何一つ叶えられずにいた。 やがて一夜は高校進学を機に神社へ来なくなり、八柱は不安と執着から、禁じられた行動に出る。 人の姿となり、一夜の高校へ転校生として現れた八柱。 再会を喜ぶ彼女だったが、一夜の隣には想い合う少女・風花《ひとや》の存在があった。 選ばれなかった神は、嫉妬と独占欲から、一夜の記憶を書き換えてしまう。 だがそれは、彼の心を深く壊す結果となる――。 信仰とは何か。 祈りとは、誰のためのものなのか。 神であることを捨てた存在が、最後に選ぶ「願い」の行方を描く、 切なく歪んだ神と少年の物語。
わたしは知っている、君の最期を。……それでも、
高木柊には未来を見通す力があった。  それは特別便利なわけでもなく、運命というものに自分の未来が勝手に決められるような非情な能力だった。  どうせならと、人の役にたてるよう他人の人生に関わるが、他人の運命を変えるほど、自分の人生も変わった。  いつしか、自分の人生は悲劇のものとなり、高木柊は生きる事に絶望する。  しかし、高校生の時に高木柊の心を変える一人の男の子が現れたのだった……。
魔断の剣7 幾千の夜を越えて
幻聖宮の退魔師候補生・レンは、幼いころ命を救ってくれた魔断の彩煉に好意を寄せていた。 いつか、ここを出る日には彼と感応してずっと一緒だと、その日が来るのを夢見ていた。 しかしその夢は彩煉の死によってあっけなく崩れる。 憎しみにかられたレンは復讐を誓うが、さらなる悪夢が彼女を待っていた……。
サマープリンセス
22世紀。 性別適合手術が制度化され、「女性になりたい男性」は17歳の夏休みに一次手術を受け、ひと夏だけ“女の子として生きる”ことが許される時代。 その夏、祭りや花火、浴衣とともに現れる彼女たちは ――サマープリンセスと呼ばれていた。 主人公・やすともは、夏祭りで麦わら帽子に白いワンピースの少女に心を奪われる。 だが彼女は、誰もが近づくなと忠告する存在だった。 声をかけて気づく。 彼女の正体は、幼なじみの少年・けんじ。 一夏だけ女の子として生きる彼女と、夜店を巡り、花火を見て、交わしたキス。 それは、戻れないと知りながらも大切にした、淡くて短い青春だった。 これは、 サマープリンセスと過ごした、忘れられない一夏の物語。
風に紡ぐ絲~六合幻想譚
乱世の只中、山州の盟主戈家の末娘・胤姫は、隣国介家の嫡男・炎と政略の婚儀を結ぶ。 だが幼い二人は文を重ね、少しずつ心を通わせていった。 時は流れ、偉大な父の死と兄の失政により、戈家はゆっくり滅びの道へと向かう。一方、介家は、時代の先駆者たらんとする義父と家臣団により、全国へ覇を唱えるまでに成長した。 そして、大御神の勅命を受けた戈家討伐軍総大将の馬上には、かつて心を通わせた炎の姿があった。胤の運命やいかに。 ※本作は、武田信玄公のご息女・信松尼のご生涯を拝し、史実をもとに編まれた架空世界の物語でございます。 実在の人物・団体への敬意を込めつつ、創作の一環として描いております。あなかしこ。 ©2025-2026(裏桔梗)Urakikyou. All rights reserved. 無断転載・複製を禁じます。
くだらない恋愛
恋愛なんて、くだらない。 そう思って生きてきたはずだった。 「なんとなく」で付き合い、 「なんとなく」で終わる関係。 誰かの好意も、恋心も、どこか他人事だった。 けれど―― 彼の笑顔だけが、頭から離れなくなった。 会えなくても平気なふりをして、 欲しい言葉を飲み込んで、 自分の感情に名前をつけないまま、今日をやり過ごす。 そんなある日、 昨日まで一緒にいたはずの彼と、 “偶然”という残酷な形で再会する。
レイナ
この物語は終始気持ち悪いですが、ラスト一文を読むとさらに気持ち悪くなります。 また、ラスト一文を読んでから表紙を見ると、見え方が変わるかもしれません。
化生たちの慕情
江戸時代中期。顔に痣のある遊女——紫は、遣り手の叱責に耐える日々を送っていた。身も心も疲れ切っていた矢先、たまたま立ち寄った神社で、九十九と名乗る男に出会う。華やかで歌舞いた衣を纏い、美しい容姿をもつ九十九に惹かれる紫だったが、九十九には秘密があった。  神が零落すれば化生になり、崇められた化生は神となる。化生に見染められた人間は幸福であったのか。いや、そも、誰がそれを量れるというのか。
僕だけが忘れない君
「ごめん。僕じゃ君とは釣り合わないよ」  その一言が、彼女の笑顔を永遠に奪った。二年後、彼は彼女の墓の前で言葉を探す。赦しでも、懺悔でもなく、ただ「好きだった」という真実を隠したまま。  後悔だけが呼吸をする世界で、彼はようやく“嘘”の中に“愛”を見つけ出す。
暑気払い
特区に海屋がやってきた。〝海〟を買い与えられた少女は初めて見る海に入るものの……。 情景描写が美しいじっとりとした海のお話です。2000字程度。
「ザ・ケルン・コンサート」まだ私は死なない!死ねない!
あの日のことを、私は今でも鮮明に覚えている。春休みの大学街はひっそりして、まるで時間が止まったようだった。明大の古い講堂でピアノを弾くのは、私のひそかな習慣だった。借りものの舞台と鍵盤に、キース・ジャレットの「ケルン・コンサート」を響かせる。譜面はない。自分の呼吸と記憶だけを頼りに、即興で再構築する。演奏しているあいだは、誰もいない世界にただひとり閉じ込められているような心地がする。  けれど、あの日は違った。弾き終えた瞬間、私は気づいたのだ。後方の暗がりに、ひとりの青年が座っていることに。ドアを開けた一瞬の光で、気配は感じていた。知らない男に覗かれていた、と一瞬、怒りが胸をよぎった。けれど、その怒りはすぐに戸惑いに変わった。彼の目が、演奏を汚すような視線ではなく、ただ真剣に聴いていた人の目だったからだ。  彼の名は宮部明彦。油絵を描き、物理を学び、そして偶然ここに迷い込んだという。私は「偶然」という言葉をあまり信じない。けれど、彼と話しているうちに、その偶然がどこか運命のように感じられた。ジャズの話、本の話、ユングやデミアン、相対性理論や犯罪心理学……私たちの会話は、初対面とは思えないほど滑らかに、深く潜っていった。  そして気がつけば、講堂を出て、山の上ホテルのバー「ノンノン」に座っていた。午後四時の空いたカウンターで、私はマーテルを、彼はメーカーズマークを頼んだ。ブランデーの琥珀色が、雨のしずくで曇った窓に映える。学生らしくない静けさと、少しだけ大人の時間。奇妙なことに、私はその時間を全然怖いとは思わなかった。むしろ、胸の奥にずっとあった孤独な旋律に、初めて和音が重なったように思えた。  女と男は、どこまでいっても分かり合えない、と口では言いながら、私は彼に話しつづけた。彼の笑顔や、少し考えこむ横顔が、曲の終わりに響く余韻のように心に残った。偶然が、たまたまが好きだという彼に、私の中の何かが静かにほどけていく。ペルソナも、仮面も、ここには必要ないような気がした。 「ねえ、四月から、あなたの学部にニセ学生として通ったらどうかしら」思わず口にしていた。彼は笑って「いいよ」と言った。  雨の土曜の午後、ケルン・コンサートから始まったこの出会いが、私にとってどんな物語になるのか、そのときの私はまだ知らなかった。
あやかし綺譚録
佳月を追い求める彰朱(しょうじゅ)が出逢う女たちの話。 ・鬼女 ・雪女 ・修羅 短編3部作です。
君と綴る未来 一余命僅かな彼女と一
君と綴る未来 一余命僅かな彼女と一 / 野々さくら
余命僅かである彼女の願いは、「自分が綴った小説を世に出すこと」。だから俺はその手を握り、共に闘うと決めた。  和歌山県、南紀白浜。青い海と白い砂浜が広がる、美しい町。  藤城 直樹(ふじしろ なおき)高校一年生。過去のトラウマから人間不信になり、入学したばかりの高校でも人を遠ざける為に、毒付いた言動をあえて放っていた。  そんな直樹は将来に夢や目標もなく、何事もない三年間を過ごすと決めていた。  しかし同じクラスの一軍女子、吉永 未来(よしなが みらい)に、直樹が二年前まで小説投稿サイトに自作を載せていたと気付かれてしまう。  平凡な高校生活は叶わなかったと苛立ち悪態を付くが、未来も小説を書いており直樹のファンだった。  そんな彼女の夢は青春文学大賞で受賞し、自作を本にすること。その為、執筆の仕方を教えて欲しいと頼んでくる。  直樹は、自分が小説を書いていたことを秘密にするのを条件とし、培った技術を未来に教えることにする。 ・書きたいことがあり過ぎて、テーマを絞れていない。 ・「伝えたい」を優先してしまって、読者を意識していない。 ・冗長過ぎる展開に物語に緩急がない。 ・完璧な文章を求め過ぎてしまう。  そんな未来の欠点を指摘し、執筆訓練をすることにより始まる二人の関わり。  それは学校内でも同様で、一軍女子の未来は分け隔てなくボッチの直樹に話しかけてくる。  クラスで目立ちたくない直樹は未来に悪態をつくが、どこまでも天真爛漫な態度に毒を抜かれていく。  執筆訓練を経て、小説賞の応募を続けているが結果は一向に繋がらない。  初めはそれを受け入れていた未来だったが、時間が経つにつれ焦り始めてくる。そしてとうとう心が折れた未来は、直樹に自分の夢を叶えて欲しいと託してくる。  しかし直樹は二度と執筆はしないと決めており、いつしか未来に自分が成し得なかった夢を託していた。  そんな互いの気持ちがぶつかり合ってしまい、直樹は未来の夢を否定してしまう。  直樹は、取り消せない言葉を放ったと後悔。  夏休み明けに謝ると決めるが、未来は留学の為に学校にはもう来ないと担任より告げられる。  最後に謝りたいと連絡を取ろうとするが通じず、それきりとなってしまう。  しかし、そんな二人を引き合わせてくれたのも、また小説だった。  なぜ、小説を書くのか?  なぜ、自作を本にしたいのか?  なぜ、心が折れても小説を書き続けるのか?  二人は共に闘う中で、物語を綴る理由を見つけていく。
【ままならない恋の掌編】この想いが汚れる前に
【ままならない恋の掌編】この想いが汚れる前に / 寝覚の朔
偶然出会い、惹かれ合ったあなたは、結ばれてはならない相手。 その事実をあなたが知る前に、私はあなたから去ると決めた。 ひどい相手に捨てられたと私を憎み、未練を持たないで欲しい。 本作は読酌文庫としてイベントに参加する際、フリーペーパー代わりに配布している「ままならない恋の掌編」ポストカードからの再録です。 短編作品を投稿できる「Prologue」にも投稿しています。 https://prologue-nola.com/
愛に溺れて死ねるなら、それで良かった
愛に溺れて死ねるなら、それで良かった /
自分を弱いと思っている青年、田村誠。 男遊びで痛い目を見た少女、宮河十花。 ただのクラスメイトであった彼等はいつの間にか恋人関係に… だが、優しすぎるその性格と裏切られた経験が持つ人間への不信感がとある末路へ至らせる。
peccatum originale
peccatum originale / キャシー・メルへニウム
幼稚園の頃からの幼馴染由香に春が来た。相手は他校の紳士な白馬の王子様。由香と彼の仲はどんどん進展していき……。 主人公華恋はずっと心の奥底に閉まっていた由香に対する自分の想いを告げるのか想いを隠して永遠に"親友"で居続けるのか、恋の独白の文体で描いた夏にしては湿度の高い悲恋百合ラブコメ。
月の人
月の人 / 千秋雅 澪
満月の夜- 教会の前に捨てられていた赤子"ミラ" 神の子と呼ばれ大切に育てられる一方で 美しい黒髪のせいで悪魔の子と 蔑まれていた。 彼女は、神の子なのか悪魔の子なのか
大好きな信者を壊すまで
大好きな信者を壊すまで / 洋風菓子
寂れた神社に祀られる、信者をほとんど持たない神――伏見八柱《ふしみ やしろ》。 彼女の唯一の信者は、幼い頃から神社に通い続けた少年・一夜《ひとや》だった。 成長しても変わらず祈りを捧げてくれた一夜。しかし、神としての力を持たない八柱は、彼の願いを何一つ叶えられずにいた。 やがて一夜は高校進学を機に神社へ来なくなり、八柱は不安と執着から、禁じられた行動に出る。 人の姿となり、一夜の高校へ転校生として現れた八柱。 再会を喜ぶ彼女だったが、一夜の隣には想い合う少女・風花《ひとや》の存在があった。 選ばれなかった神は、嫉妬と独占欲から、一夜の記憶を書き換えてしまう。 だがそれは、彼の心を深く壊す結果となる――。 信仰とは何か。 祈りとは、誰のためのものなのか。 神であることを捨てた存在が、最後に選ぶ「願い」の行方を描く、 切なく歪んだ神と少年の物語。
わたしは知っている、君の最期を。……それでも、
わたしは知っている、君の最期を。……それでも、 / 蒼井瑠水
高木柊には未来を見通す力があった。  それは特別便利なわけでもなく、運命というものに自分の未来が勝手に決められるような非情な能力だった。  どうせならと、人の役にたてるよう他人の人生に関わるが、他人の運命を変えるほど、自分の人生も変わった。  いつしか、自分の人生は悲劇のものとなり、高木柊は生きる事に絶望する。  しかし、高校生の時に高木柊の心を変える一人の男の子が現れたのだった……。
魔断の剣7 幾千の夜を越えて
魔断の剣7 幾千の夜を越えて / 46(shiro)
幻聖宮の退魔師候補生・レンは、幼いころ命を救ってくれた魔断の彩煉に好意を寄せていた。 いつか、ここを出る日には彼と感応してずっと一緒だと、その日が来るのを夢見ていた。 しかしその夢は彩煉の死によってあっけなく崩れる。 憎しみにかられたレンは復讐を誓うが、さらなる悪夢が彼女を待っていた……。
サマープリンセス
サマープリンセス / 卯月らいな
22世紀。 性別適合手術が制度化され、「女性になりたい男性」は17歳の夏休みに一次手術を受け、ひと夏だけ“女の子として生きる”ことが許される時代。 その夏、祭りや花火、浴衣とともに現れる彼女たちは ――サマープリンセスと呼ばれていた。 主人公・やすともは、夏祭りで麦わら帽子に白いワンピースの少女に心を奪われる。 だが彼女は、誰もが近づくなと忠告する存在だった。 声をかけて気づく。 彼女の正体は、幼なじみの少年・けんじ。 一夏だけ女の子として生きる彼女と、夜店を巡り、花火を見て、交わしたキス。 それは、戻れないと知りながらも大切にした、淡くて短い青春だった。 これは、 サマープリンセスと過ごした、忘れられない一夏の物語。
風に紡ぐ絲~六合幻想譚
風に紡ぐ絲~六合幻想譚 / 卜衣 亨
乱世の只中、山州の盟主戈家の末娘・胤姫は、隣国介家の嫡男・炎と政略の婚儀を結ぶ。 だが幼い二人は文を重ね、少しずつ心を通わせていった。 時は流れ、偉大な父の死と兄の失政により、戈家はゆっくり滅びの道へと向かう。一方、介家は、時代の先駆者たらんとする義父と家臣団により、全国へ覇を唱えるまでに成長した。 そして、大御神の勅命を受けた戈家討伐軍総大将の馬上には、かつて心を通わせた炎の姿があった。胤の運命やいかに。 ※本作は、武田信玄公のご息女・信松尼のご生涯を拝し、史実をもとに編まれた架空世界の物語でございます。 実在の人物・団体への敬意を込めつつ、創作の一環として描いております。あなかしこ。 ©2025-2026(裏桔梗)Urakikyou. All rights reserved. 無断転載・複製を禁じます。
くだらない恋愛
くだらない恋愛 / 示彩豊
恋愛なんて、くだらない。 そう思って生きてきたはずだった。 「なんとなく」で付き合い、 「なんとなく」で終わる関係。 誰かの好意も、恋心も、どこか他人事だった。 けれど―― 彼の笑顔だけが、頭から離れなくなった。 会えなくても平気なふりをして、 欲しい言葉を飲み込んで、 自分の感情に名前をつけないまま、今日をやり過ごす。 そんなある日、 昨日まで一緒にいたはずの彼と、 “偶然”という残酷な形で再会する。
レイナ
レイナ / 8ツーらO太!
この物語は終始気持ち悪いですが、ラスト一文を読むとさらに気持ち悪くなります。 また、ラスト一文を読んでから表紙を見ると、見え方が変わるかもしれません。
化生たちの慕情
化生たちの慕情 / 猩々けむり
江戸時代中期。顔に痣のある遊女——紫は、遣り手の叱責に耐える日々を送っていた。身も心も疲れ切っていた矢先、たまたま立ち寄った神社で、九十九と名乗る男に出会う。華やかで歌舞いた衣を纏い、美しい容姿をもつ九十九に惹かれる紫だったが、九十九には秘密があった。  神が零落すれば化生になり、崇められた化生は神となる。化生に見染められた人間は幸福であったのか。いや、そも、誰がそれを量れるというのか。
僕だけが忘れない君
僕だけが忘れない君 / Lilac
「ごめん。僕じゃ君とは釣り合わないよ」  その一言が、彼女の笑顔を永遠に奪った。二年後、彼は彼女の墓の前で言葉を探す。赦しでも、懺悔でもなく、ただ「好きだった」という真実を隠したまま。  後悔だけが呼吸をする世界で、彼はようやく“嘘”の中に“愛”を見つけ出す。
暑気払い
暑気払い / かわかみ@体格差創作男女アンソロジー通販中
特区に海屋がやってきた。〝海〟を買い与えられた少女は初めて見る海に入るものの……。 情景描写が美しいじっとりとした海のお話です。2000字程度。
「ザ・ケルン・コンサート」まだ私は死なない!死ねない!
「ザ・ケルン・コンサート」まだ私は死なない!死ねない! / ⚓フランク ✥ ロイド⚓
あの日のことを、私は今でも鮮明に覚えている。春休みの大学街はひっそりして、まるで時間が止まったようだった。明大の古い講堂でピアノを弾くのは、私のひそかな習慣だった。借りものの舞台と鍵盤に、キース・ジャレットの「ケルン・コンサート」を響かせる。譜面はない。自分の呼吸と記憶だけを頼りに、即興で再構築する。演奏しているあいだは、誰もいない世界にただひとり閉じ込められているような心地がする。  けれど、あの日は違った。弾き終えた瞬間、私は気づいたのだ。後方の暗がりに、ひとりの青年が座っていることに。ドアを開けた一瞬の光で、気配は感じていた。知らない男に覗かれていた、と一瞬、怒りが胸をよぎった。けれど、その怒りはすぐに戸惑いに変わった。彼の目が、演奏を汚すような視線ではなく、ただ真剣に聴いていた人の目だったからだ。  彼の名は宮部明彦。油絵を描き、物理を学び、そして偶然ここに迷い込んだという。私は「偶然」という言葉をあまり信じない。けれど、彼と話しているうちに、その偶然がどこか運命のように感じられた。ジャズの話、本の話、ユングやデミアン、相対性理論や犯罪心理学……私たちの会話は、初対面とは思えないほど滑らかに、深く潜っていった。  そして気がつけば、講堂を出て、山の上ホテルのバー「ノンノン」に座っていた。午後四時の空いたカウンターで、私はマーテルを、彼はメーカーズマークを頼んだ。ブランデーの琥珀色が、雨のしずくで曇った窓に映える。学生らしくない静けさと、少しだけ大人の時間。奇妙なことに、私はその時間を全然怖いとは思わなかった。むしろ、胸の奥にずっとあった孤独な旋律に、初めて和音が重なったように思えた。  女と男は、どこまでいっても分かり合えない、と口では言いながら、私は彼に話しつづけた。彼の笑顔や、少し考えこむ横顔が、曲の終わりに響く余韻のように心に残った。偶然が、たまたまが好きだという彼に、私の中の何かが静かにほどけていく。ペルソナも、仮面も、ここには必要ないような気がした。 「ねえ、四月から、あなたの学部にニセ学生として通ったらどうかしら」思わず口にしていた。彼は笑って「いいよ」と言った。  雨の土曜の午後、ケルン・コンサートから始まったこの出会いが、私にとってどんな物語になるのか、そのときの私はまだ知らなかった。
あやかし綺譚録
あやかし綺譚録 / 46(shiro)
佳月を追い求める彰朱(しょうじゅ)が出逢う女たちの話。 ・鬼女 ・雪女 ・修羅 短編3部作です。