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最終更新: 2025年07月11日 07時35分
遠い昔。とある地方で、毎年、桜が散る頃になると発生する、謎の疫病が蔓延していた。悪くすると死に至る災厄で、村人が大勢亡くなった。
村外れの桜の大木に宿るという、万能の守り神。彼に厄を祓ってもらう引き換えに、心身共に清き若い娘を花嫁に差し出す、という儀式の大役を生まれながらに背負った、巫女の家系の少女。
十五の春。いよいよ迎えた“その”日に、幼い頃から慕い、信じてきた桜の守神への想いを語り……
※史実(人身御供)資料を元にしたフィクションになります。
※PG12程の残酷表現あり。一人称。
キャッチコピー
「女の子に手を出すな」
第10回ネット小説大賞、一次選考通過作品
※本作は家庭内暴力をテーマにした児童文学です※
閲覧の際は十分に気をつけてください。
成績優秀、スポーツ万能な兄を持つ勇気。
幼いころから年の離れた『おにぃ』に言われていたことがある。
それは「女に手を出すな」
強い男になることを目指す勇気は、おにぃの言われたことを誓う。
だが、そんな兄弟の思いとは裏腹に、パパはママに厳しくあたる。
おにぃがいうにはパパは頭がよく、仕事もできる凄い人らしい。
ある日、頭のいいパパに勉強を教えてもらおうとした勇気だったが、
教えてもらうたびに、怒鳴られ、罵倒され、時には暴力をふるわれる。
それを見ていたママが口を出し、パパは見たことないような怒りを露わにする。
パパがママに暴力をふるう姿を見て、勇気は叫んだ。
「ママをいじめるな!」