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諸君は『ワナビ』という言葉をご存じだろうか。
所謂『ラノベ作家志望者』に対して使われるネットスラングである。
その語源は「私は~になりたい」という「I want to be~」から来ているという。
書籍化していないWeb作家に対して使われる言葉で『あまり良い意味を持たない』。
「ブ、ブクマが剥げやがった!」
そんな『ワナビ』がここにいた。
彼の名前は『阿久津川 (あくつがわ)龍太郎』という青年。
小説投稿サイト『ストーリーギルド』に作品を投稿するWeb小説家である。
ペンネーム『ギアドラゴン』で活動しているがパッとしない。
龍の作風は、ラノベ好みの転生も追放も悪役令嬢も出ない。
血と汗、涙が前面に押し出される熱い作風。
そんな作品が受けるはずもなく、低ポイント、ランキング外なのだ。
応募するコンテストも一次選考に通過したこともない。
そう、書籍化を夢見ながらも龍は結果を出していなかった。
「ここで終わるわけにはいかんのだッ!」
この物語は熱くも悲しい『底辺Web小説家(ワナビスト)』のブルースである。
イラスト:DELL-E3
村の少年と鳥と格好良いお姉さんによる、剣と魔法のある世界観のライトでコメディテイストな冒険物です。
チートやざまぁやスローライフはありません。
ある日、村人ユウは自宅で成鳥と出会った。
鳥は元は人間で、二百年前に魔王を倒した勇者のパートナーの魔法剣士だという。
トリオルース、通称トリオを人の姿に戻すために、長期休暇中のモラトリアムを満喫するために、親に流されるがまま旅に出(させられ)たユウ。
途中、勇者にそっくりなお姉さんと、どこからどう見ても胡散臭いお嬢様と出会いつつ、ユウとトリオを待ち受けるのものは一体何なのか。
レーティングは念の為。
「小説家になろう」「ノベルアッププラス」「カクヨム」にものせています。
絵はムクロジ様作です。