企画参加

タグ一覧はこちら

検索結果

最終更新: 2026年06月08日 08時05分

蝉時雨
アスファルトは|陽炎《かげろう》を立ち上らせ、その熱気で景色が揺れて見えるようだった。  お昼少し前、電柱の影は短く縮こまり、狂ったようなセミの鳴き声が住宅街に響いていた。  真っ青な空には真っ白な入道雲が浮かんでいた。  そんな暑い暑い夏の日の出来事です。
溶ける夏の終わり
夏が暑くなっている。平均温度が40度を超えた。アイスが溶けるのも早くなった。塩が欲しい。
座敷おやじ、夏の陣
家賃の安さに惹かれ、古いアパートへ引っ越した主人公。 駅近、2DK、風呂トイレ別で月二万八千円という破格の物件には、ひとつだけ妙な噂があった。 そこには、“座敷おやじ”が出るらしい。 初日の夜、主人公の前に現れたのは、白いランニングシャツにステテコ、腹巻き姿の、まるで昭和から抜け出してきたようなおやじ幽霊だった。 何でも口を挟んでくる彼は、怖いというより、とにかく距離が近い。 やがて主人公は、同僚や恋人まで巻き込みながら、座敷おやじとの奇妙で騒がしい日々に慣れて行く。 おやじの話す昔話はくだらないのに、どこか懐かしく、時々ふっと胸に引っ掛かる。 なぜ彼は、この部屋にいるのか? なぜ、こんなにも誰かの帰りを待っているのか? うるさくて、お節介で、厚かましい。 けれどその言葉の端々には、言えなかった想いと、置いてきた夏の記憶が滲んでいた。 怖いはずの幽霊と過ごした日々が、いつしか大切な宝物になって行く。 笑えて、少し泣ける、怪異コメディです。
キミとみた夏
高校最後の夏。 美術部の保科 斎(ほしな いつき)は、冷房の効いた美術室で、一枚の真っ白なキャンバスと向き合い続ける少女、望月 華日(もちづき はなび)と再会する。 かつて『天才』と呼ばれた華日は、ある日を境に筆を止めていた。 才能に憧れ、そして諦めた斎は、華日を連れて美術室の外へ飛び出す。 夕暮れの川辺、騒がしい商店街、蝉時雨の坂道。 けれど少女は、どんな景色を見ても「こんなもの、絵にはならない」と呟く。 それでも、華日の記憶に残り続ける景色の理由は―― これは、才能に傷つけられた少年少女の、ただひと夏の物語。
河童
着ぐるみを被った瞬間、見知らぬ川べりに一人取り残されていた。辺りには猛烈な生臭さが立ち込め、聞こえるのは不気味な川のせせらぎだけだった。
三國くんはマユミを殺したい。
ミステリードラマのテンプレでもある第二の被害者さん。あんな大人にはなりたくないと幼い頃から考えていた黛すみ香だったが、いざ身近に殺人事件が起きた途端、全く同じ行動をとってしまう。「私は部屋に篭るから誰も来ないで!」 疑心暗鬼を起こして孤立する彼女の部屋を次々と訪ねてくる仲間、もとい容疑者たち。そして空き部屋のはずの隣に何故か潜伏する謎の写真家、柴田光。果たして彼女は第二の被害者にならず無事に朝を迎えることができるのか。
溶けないアイスと、凍る太陽
世界観: 太陽光が「冷却エネルギー」として作用する特異な夏。人々は涼を取るために、わざわざ焚き火を囲んだり、サウナに籠もったりします。逆に、日陰に入ると熱中症の危険があるという、まさに概念破壊された世界です。 キャラクター: 「最高に硬い(=冷たい)伝説のプリン」を求めて旅する職人。彼は、外気温が40°Cを超える猛暑日を「絶好のアイス日和」と呼び、防熱服ではなく「防寒服」を着て炎天下を歩きます。 咲姫(さき・女・口調「にゃうにゃ」「~なのです。」テンション爆高の超ポジティブ・異常が正常・普通は面白くない・概念破壊) うさちぁん(お酒とにんじんっが大好物・女。称号は酒樽。常に酔っていて、千鳥足) 猫二(ねこじ・男・口調「ギャニャー」被害者枠かつツッコミ役) 新人(しんじん・男) 騎士(きし・男・元限界社畜・頼れる人) アリシア(女・経理はお任せ) サヤ(女・メイド・常に笑顔を絶やさない優しいお姉さん)
Corpse Reviver 〜あの夏、助け合えなかった君へ〜
戸越俊輔は過去に大切な人を亡くしていた。その人は橘千奈という三歳年上で、当時の俊輔にとって頼れるお姉さん的存在だった。千奈はいつだって弱虫な俊輔を助けてくれた。二人で過ごす時間は、かけがえのないものだった。 しかし彼女との別れは突然訪れる。父親からの虐待で命を落としたのだ。 それからの歳月は思慕と懺悔の毎日。大人になってもその柵から抜け出せないでいた。 そんな俊輔がある日出会ったのが、コープスリバイバー(死者を甦らせる)という名前のカクテルだった。死んでも永遠の愛を誓うという意味がある。 乳白色の優しい見た目に反して薬草の風味漂うそのカクテルは、俊輔の傷を癒してくれるようだった。 今年も一人、バーのカウンターで彼女を弔う。彼女の背中越しに見た景色を思い出しながら……。
No cover image
夏休み最終日、山積みの宿題を前にした主人公は幼馴染の葵を呼び出す。屁理屈をこね、謎の議論を開廷し、あの手この手で切り抜けようとするが、葵の冷静なツッコミに翻弄されるばかり。果たして主人公の「夏の集大成」はいかなる形で閉廷するのか。 ※第6回超短編小説祭「夏」の応募作品です。
累積する警告 ― 十八本目の着地
母方の伯母の四十九日を終え、三十二歳の主人公は、家じまいのために夏の村へ帰省した。そこで気づいたのは、昔よく遊んだ川沿いに立つ「遊泳禁止」の札が、昨日より一本増えていることだった。 見間違いかと思い、翌朝も数える。やはり増えている。古い広報誌や新聞記事を調べても、水難事故の件数と札の数は合わない。村の大人たちは誰も驚かず、「危ないから近づくな」としか言わない。 やがて主人公は、子どもの頃に川で失くしたはずの玩具を伯母の家で見つける。そこから、記録されなかった死者と、村が長く見ないふりをしてきた沈黙が浮かび上がっていく。 数えた朝に、札はまた一本増える。
チャンスは平等に
冷えきった家族関係。引きこもりになった娘。すべてに嫌気が差して逃げ出したくなったある日、「私」は人生をやり直す権利を得る。神様らしき人影はこうも口にした。「親子喧嘩で親の味方だけをするのは公平ではない。私がやり直しのチャンスを与えたのはあなただけではありませんよ?」それはそうだ。娘だって、生まれる家を間違えたと思っているかもしれない。私が母親である人生を望んでいないかもしれない。それでも、私はやっぱり……今の娘が生まれてくる人生がいい。
涼しい異星で会いましょう
貧乏人の俺は、懸賞で<クールトリップ>──避暑異星旅行を当て、惑星イーカリアへと旅をすることになった。 生身では生きていけない灼熱の地球に比べれば、ここは天国みたいだ。 帰りたくないと思いつつ、旅を続けていると……?
いじめっ子を見返すために整形までした僕が本当に言いたかったこと。
子供の頃、太っていることをネタに虐められていた麻留は、志貴を見返す為にダイエットに励み、それだけでは足りず大学生になる頃には整形イケメンとして有名になっていた。志貴と同じ大学へ進学し初対面を装い友達になる。ある日、志貴から思いもよらぬ過去の話をされ、麻留は自分の本当の気持ちに気付く。
米屋のサブちゃんと小説みたいな恋したい!
「お父さんも、お母さんもね、 私のことは、要らないんだって、へへっ」 あの日から一度だって泣かなかったのに、 新しい生活に向けて家を出ていく二人を、笑顔で見送ったのに、 サブちゃんの前で、私は子供みたいに泣いてしまった──。
蝉時雨
蝉時雨 / 桃栗柿みかん
アスファルトは|陽炎《かげろう》を立ち上らせ、その熱気で景色が揺れて見えるようだった。  お昼少し前、電柱の影は短く縮こまり、狂ったようなセミの鳴き声が住宅街に響いていた。  真っ青な空には真っ白な入道雲が浮かんでいた。  そんな暑い暑い夏の日の出来事です。
溶ける夏の終わり
溶ける夏の終わり / nafchie
夏が暑くなっている。平均温度が40度を超えた。アイスが溶けるのも早くなった。塩が欲しい。
座敷おやじ、夏の陣
座敷おやじ、夏の陣 / 渡辺らいむ
家賃の安さに惹かれ、古いアパートへ引っ越した主人公。 駅近、2DK、風呂トイレ別で月二万八千円という破格の物件には、ひとつだけ妙な噂があった。 そこには、“座敷おやじ”が出るらしい。 初日の夜、主人公の前に現れたのは、白いランニングシャツにステテコ、腹巻き姿の、まるで昭和から抜け出してきたようなおやじ幽霊だった。 何でも口を挟んでくる彼は、怖いというより、とにかく距離が近い。 やがて主人公は、同僚や恋人まで巻き込みながら、座敷おやじとの奇妙で騒がしい日々に慣れて行く。 おやじの話す昔話はくだらないのに、どこか懐かしく、時々ふっと胸に引っ掛かる。 なぜ彼は、この部屋にいるのか? なぜ、こんなにも誰かの帰りを待っているのか? うるさくて、お節介で、厚かましい。 けれどその言葉の端々には、言えなかった想いと、置いてきた夏の記憶が滲んでいた。 怖いはずの幽霊と過ごした日々が、いつしか大切な宝物になって行く。 笑えて、少し泣ける、怪異コメディです。
キミとみた夏
キミとみた夏 / Lilac
高校最後の夏。 美術部の保科 斎(ほしな いつき)は、冷房の効いた美術室で、一枚の真っ白なキャンバスと向き合い続ける少女、望月 華日(もちづき はなび)と再会する。 かつて『天才』と呼ばれた華日は、ある日を境に筆を止めていた。 才能に憧れ、そして諦めた斎は、華日を連れて美術室の外へ飛び出す。 夕暮れの川辺、騒がしい商店街、蝉時雨の坂道。 けれど少女は、どんな景色を見ても「こんなもの、絵にはならない」と呟く。 それでも、華日の記憶に残り続ける景色の理由は―― これは、才能に傷つけられた少年少女の、ただひと夏の物語。
河童
河童 / 余熱
着ぐるみを被った瞬間、見知らぬ川べりに一人取り残されていた。辺りには猛烈な生臭さが立ち込め、聞こえるのは不気味な川のせせらぎだけだった。
三國くんはマユミを殺したい。
三國くんはマユミを殺したい。 / 椿 呼吸
ミステリードラマのテンプレでもある第二の被害者さん。あんな大人にはなりたくないと幼い頃から考えていた黛すみ香だったが、いざ身近に殺人事件が起きた途端、全く同じ行動をとってしまう。「私は部屋に篭るから誰も来ないで!」 疑心暗鬼を起こして孤立する彼女の部屋を次々と訪ねてくる仲間、もとい容疑者たち。そして空き部屋のはずの隣に何故か潜伏する謎の写真家、柴田光。果たして彼女は第二の被害者にならず無事に朝を迎えることができるのか。
溶けないアイスと、凍る太陽
溶けないアイスと、凍る太陽 / モカルドルラテ(ねこちぁん)
世界観: 太陽光が「冷却エネルギー」として作用する特異な夏。人々は涼を取るために、わざわざ焚き火を囲んだり、サウナに籠もったりします。逆に、日陰に入ると熱中症の危険があるという、まさに概念破壊された世界です。 キャラクター: 「最高に硬い(=冷たい)伝説のプリン」を求めて旅する職人。彼は、外気温が40°Cを超える猛暑日を「絶好のアイス日和」と呼び、防熱服ではなく「防寒服」を着て炎天下を歩きます。 咲姫(さき・女・口調「にゃうにゃ」「~なのです。」テンション爆高の超ポジティブ・異常が正常・普通は面白くない・概念破壊) うさちぁん(お酒とにんじんっが大好物・女。称号は酒樽。常に酔っていて、千鳥足) 猫二(ねこじ・男・口調「ギャニャー」被害者枠かつツッコミ役) 新人(しんじん・男) 騎士(きし・男・元限界社畜・頼れる人) アリシア(女・経理はお任せ) サヤ(女・メイド・常に笑顔を絶やさない優しいお姉さん)
Corpse Reviver 〜あの夏、助け合えなかった君へ〜
Corpse Reviver 〜あの夏、助け合えなかった君へ〜 / 海月いばら
戸越俊輔は過去に大切な人を亡くしていた。その人は橘千奈という三歳年上で、当時の俊輔にとって頼れるお姉さん的存在だった。千奈はいつだって弱虫な俊輔を助けてくれた。二人で過ごす時間は、かけがえのないものだった。 しかし彼女との別れは突然訪れる。父親からの虐待で命を落としたのだ。 それからの歳月は思慕と懺悔の毎日。大人になってもその柵から抜け出せないでいた。 そんな俊輔がある日出会ったのが、コープスリバイバー(死者を甦らせる)という名前のカクテルだった。死んでも永遠の愛を誓うという意味がある。 乳白色の優しい見た目に反して薬草の風味漂うそのカクテルは、俊輔の傷を癒してくれるようだった。 今年も一人、バーのカウンターで彼女を弔う。彼女の背中越しに見た景色を思い出しながら……。
No cover image
夏休み議論 / レブラン
夏休み最終日、山積みの宿題を前にした主人公は幼馴染の葵を呼び出す。屁理屈をこね、謎の議論を開廷し、あの手この手で切り抜けようとするが、葵の冷静なツッコミに翻弄されるばかり。果たして主人公の「夏の集大成」はいかなる形で閉廷するのか。 ※第6回超短編小説祭「夏」の応募作品です。
累積する警告 ― 十八本目の着地
累積する警告 ― 十八本目の着地 / 中野ポン太
母方の伯母の四十九日を終え、三十二歳の主人公は、家じまいのために夏の村へ帰省した。そこで気づいたのは、昔よく遊んだ川沿いに立つ「遊泳禁止」の札が、昨日より一本増えていることだった。 見間違いかと思い、翌朝も数える。やはり増えている。古い広報誌や新聞記事を調べても、水難事故の件数と札の数は合わない。村の大人たちは誰も驚かず、「危ないから近づくな」としか言わない。 やがて主人公は、子どもの頃に川で失くしたはずの玩具を伯母の家で見つける。そこから、記録されなかった死者と、村が長く見ないふりをしてきた沈黙が浮かび上がっていく。 数えた朝に、札はまた一本増える。
チャンスは平等に
チャンスは平等に / 暮宮 右京
冷えきった家族関係。引きこもりになった娘。すべてに嫌気が差して逃げ出したくなったある日、「私」は人生をやり直す権利を得る。神様らしき人影はこうも口にした。「親子喧嘩で親の味方だけをするのは公平ではない。私がやり直しのチャンスを与えたのはあなただけではありませんよ?」それはそうだ。娘だって、生まれる家を間違えたと思っているかもしれない。私が母親である人生を望んでいないかもしれない。それでも、私はやっぱり……今の娘が生まれてくる人生がいい。
涼しい異星で会いましょう
涼しい異星で会いましょう / 園長まるき
貧乏人の俺は、懸賞で<クールトリップ>──避暑異星旅行を当て、惑星イーカリアへと旅をすることになった。 生身では生きていけない灼熱の地球に比べれば、ここは天国みたいだ。 帰りたくないと思いつつ、旅を続けていると……?
いじめっ子を見返すために整形までした僕が本当に言いたかったこと。
いじめっ子を見返すために整形までした僕が本当に言いたかったこと。 / 海月いばら
子供の頃、太っていることをネタに虐められていた麻留は、志貴を見返す為にダイエットに励み、それだけでは足りず大学生になる頃には整形イケメンとして有名になっていた。志貴と同じ大学へ進学し初対面を装い友達になる。ある日、志貴から思いもよらぬ過去の話をされ、麻留は自分の本当の気持ちに気付く。
米屋のサブちゃんと小説みたいな恋したい!
米屋のサブちゃんと小説みたいな恋したい! / 桃栗柿みかん
「お父さんも、お母さんもね、 私のことは、要らないんだって、へへっ」 あの日から一度だって泣かなかったのに、 新しい生活に向けて家を出ていく二人を、笑顔で見送ったのに、 サブちゃんの前で、私は子供みたいに泣いてしまった──。