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最終更新: 2026年06月10日 11時37分
月鬼
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俊凛美流人 《とし・りびると》
「月が赤く輝く時、世界に鬼が出現する」
──村では笑い話とされる言い伝えを、翁だけは古い巻物の記録から信じていた。
赤い満月の夜、竹林で眩く光る竹を割ると、中には不思議な赤子がいた。
翁は秘密を抱えたままその子を育て、成長した彼女は“月の引力”のような美しさで人々を魅了していく。
だが月が大きく見える夜、翁は“あり得ない影”を見てしまう。
ほどなくして、屋敷に不穏が忍び寄り、巻物に記された禁忌の夜が近づいていることを翁は感じ取る。
赤い月が近づくほど、世界の境目は薄くなる──その“影”の正体とは。
いつか、お星さまを食べてみたいわ
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伊吹 ハナ
王家の娘である15歳のキアラは、生まれつき目が見えない。物心ついた時にはいつも楽しい話をしてくれる執事のフィンが隣にいた。
早朝から城内に誰もいないことに違和感を感じながらフィンといつものように過ごしていく。「散歩しませんか」と提案する彼の話に乗り、初めて城の外へと踏み出すのだった──。
王道の執事とお嬢様のお話。
星くだきの時間
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なつのあゆみ
夜の森で“死んだ星”を集めて埋葬するのが少年・マルク。
村人たちに「不吉な存在」として避けられ、孤独に生きていた彼の前に、都会から来た明るく好奇心旺盛な少女・ミーファが現れる。
彼女のまっすぐな言葉や行動に、マルクの心は揺れ動いていく。
やがてミーファは、“死んだ星”にまだ命の光が残っていることを見抜き、それを砕いて砂時計の砂に変えるという発想で、マルクの常識を打ち砕く。
伝統と孤独に縛られていた少年は、彼女の行動を通して「変化すること」と「人と関わること」の意味を知り、星の光とともに、自分の中の何かを解き放っていく。
これは、暗闇の中で閉ざされていた心が、誰かとの出会いによって少しずつほぐれていく、“星の光で心を溶かす”ような静かで美しい成長の物語。