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ー/ー
「寄りかかっときな」
頷いて、窓側にもたれる。
「違う、こっち」
そう言って桔平くんは私の肩を抱いて、自分のほうへ引き寄せた。
そっか。これはデートじゃないから、触ってもいいってことなのかな。ああもう、そんなことどうでもいいや。
大人しく桔平くんに寄りかかると、頭を撫でてくれた。大きくて温かくて優しくて、すごく心地いい手。
胸の奥に、じわりと熱が広がる。全身を優しく包まれているような、大きな安心感。私はやっぱり、桔平くんに触れてほしかったんだな。そんなことを考えていたら、次第に意識が遠のいていった。
「愛茉、着いたよ」
桔平くんの声が遠くから聞こえる。返事をしたつもりだけど、ちゃんと声が出たかは分からない。突然ふわりと宙に浮いた感覚があって目を開けると、桔平くんの顔がすぐ近くにあった。
「大丈夫? オレ、両手が塞がっているから、自分で鍵を開けてくんねぇ?」
え、え、ちょっと待って。これって俗にいう「お姫様抱っこ」っていうやつでは? うそうそ、顔が近すぎ。声がすぐ耳元で聞こえる。
ていうか重いでしょ、絶対。桔平くん、そんなに腕力あったの?
「重くねぇから。すげぇ軽いよ。でも早く鍵開けて」
また心を読まれてしまった。どうして私の考えていることが分かるんだろう。
「こ、ここで大丈夫だから、下ろして」
「どう考えても歩ける状態じゃねぇだろ。別に部屋が散らかっていようがゴミ屋敷だろうが、気にしねぇって」
そうじゃなくて、この体勢がめちゃくちゃ恥ずかしいんだもん。密着しているし、桔平くんの顔が近すぎるし。
でもここでずっと押し問答するわけにいかないし、とりあえずオートロックの鍵を開けた。
大丈夫っていう私の言葉を無視して、桔平くんはそのまま部屋へ向かう。
「なんだ、綺麗に片付いてんじゃん」
結局、抱き抱えられたままベッドまで運ばれてしまった。私、洗濯物そのままにしていなかったよね? 下着とか、ぶら下げていないよね?
「オレ、帰ったほうがいい?」
私を寝かせたあと、ベッドの横に座りながら桔平くんが言った。その表情から、本当に心配してくれているのが伝わってくる。
なんだかもう、頭がまったく回らない。ひとりになるのは心細い。そばにいてほしい。
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頷いて、窓側にもたれる。
「違う、こっち」
そう言って桔平くんは私の肩を抱いて、自分のほうへ引き寄せた。
そっか。これはデートじゃないから、触ってもいいってことなのかな。ああもう、そんなことどうでもいいや。
大人しく桔平くんに寄りかかると、頭を撫でてくれた。大きくて温かくて優しくて、すごく心地いい手。
胸の奥に、じわりと熱が広がる。全身を優しく包まれているような、大きな安心感。私はやっぱり、桔平くんに触れてほしかったんだな。そんなことを考えていたら、次第に意識が遠のいていった。
「愛茉、着いたよ」
桔平くんの声が遠くから聞こえる。返事をしたつもりだけど、ちゃんと声が出たかは分からない。突然ふわりと宙に浮いた感覚があって目を開けると、桔平くんの顔がすぐ近くにあった。
「大丈夫? オレ、両手が塞がっているから、自分で鍵を開けてくんねぇ?」
え、え、ちょっと待って。これって俗にいう「お姫様抱っこ」っていうやつでは? うそうそ、顔が近すぎ。声がすぐ耳元で聞こえる。
ていうか重いでしょ、絶対。桔平くん、そんなに腕力あったの?
「重くねぇから。すげぇ軽いよ。でも早く鍵開けて」
また心を読まれてしまった。どうして私の考えていることが分かるんだろう。
「こ、ここで大丈夫だから、下ろして」
「どう考えても歩ける状態じゃねぇだろ。別に部屋が散らかっていようがゴミ屋敷だろうが、気にしねぇって」
そうじゃなくて、この体勢がめちゃくちゃ恥ずかしいんだもん。密着しているし、桔平くんの顔が近すぎるし。
でもここでずっと押し問答するわけにいかないし、とりあえずオートロックの鍵を開けた。
大丈夫っていう私の言葉を無視して、桔平くんはそのまま部屋へ向かう。
「なんだ、綺麗に片付いてんじゃん」
結局、抱き抱えられたままベッドまで運ばれてしまった。私、洗濯物そのままにしていなかったよね? 下着とか、ぶら下げていないよね?
「オレ、帰ったほうがいい?」
私を寝かせたあと、ベッドの横に座りながら桔平くんが言った。その表情から、本当に心配してくれているのが伝わってくる。
なんだかもう、頭がまったく回らない。ひとりになるのは心細い。そばにいてほしい。