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第14話 死者が告げる事

ー/ー



 眠っているヨリを寺へと連れて帰ると、僧侶はとても驚いた顔で部屋を用意してくれた。何があったのかと問われて田中が説明をすると、僧侶は涙を流さんばかりに感動し、「あの方こそ御仏の慈悲を体現なさっている」と言い始めてしまった。
 確かに慈悲はあるのかもしれないが、そんな有り難い存在ではないように思う。そう思うのはきっと、彼の言動や憂いを含む空気なのかもしれない。

 気がかりはあるが、田中も寝ていない。一休みする前にとヨリの元を訪れると、キョウが側についていて振り向き、にっこりと笑った。

「大事ないのか?」
「はい、おかげさまで。ご迷惑おかけして申し訳ありませんでした」
「いや、迷惑などかけられてはいないが」

 ヨリの顔を見てみるが、顔色は変わらず……少なくとも悪くはないだろう。胸の上下も規則的だ。

「あの状況で突然倒れるものだから、色々心配してしまった」

 あれだけの霊に囲まれて一晩物語を聞かせていたのだ、霊にその気はなくても何かしらの障りがあっても可笑しくはない。見える所に怪我などはないが、見えない所に何か不具合があっても怖い。
 だがキョウは嬉しそうに笑い「心配して頂いて、有り難うございます」と言うだけだった。

「ヨリ様の語りは、一つ一つに魂が入るというか……そこに全てを投入しているというか。とても疲れるのだそうです」
「確かに、聞き入ってしまう声や空気だった。気持ちを揺さぶられるような」
「はい。こちらが全身全霊で語るからこそ、聞く者を飲み込む事ができるそうです。まぁ、多くの人に外で語る時などはそこまではしないのですが。今回は死者の浄化を願ってのもの。憂いを絶っておきたかったのでしょう」

 だが、何故そこまでする。寺で亡くなった男も対価があったわけではない。昨夜の事も誰かに依頼されたからではない。なのにどうして、この男はそこまで動くのか。

「何故、益のない危険を冒すのだ?」

 疑問がそのまま口に出ていた。ハッとしてキョウを見ると、彼は苦笑していた。

「それが、語り部ヨリの生き様だから。ですかね」
「?」

 寂しそうにヨリを見るキョウを見ていると、これ以上踏み込んでいいのかが分からない。もとより語り部という生き様を選んだ者だ。語り部の目をなくしても尚、その生き方に固執しているのだ。何かしら、あるのだろう。
 そして、昨日出会ったばかりの相手にそれを簡単に告げるほど、口の軽い男ではないだろう。

「あ、そういえば田中様も寝ていませんよね! 俺達に構わず休んでください」

 言われてみれば少し顔を見るつもりだったが、話し込んでしまった。
 田中は一言伝え、借りている部屋で仮眠を取ることにしたのだった。

◇◆◇

 目が覚めた時には夕刻近い時間だった。のそりと起きて簡単に身支度を調えると、土間の隣の食事場にはキョウとヨリがいて、二人とも粥を啜っていた。

「おはようございます、田中様」

 はっきりとしたヨリの声に幾分安堵も感じて中に入ると、僧侶が田中の分も粥を注いでくれた。

「こんなんで申し訳ありませんが」
「いや、有り難くいただく」

 粟の粥に卵を溶き入れ、大根の葉なども一緒に煮込んでいる。少ないながらも考えてくれたのだろう。

「宿をお借りして、更に食事まで頂くなんて。昨日の語りだけでは申し訳ありません」
「いやいや、滅相も無い。これは昨晩貴方様が例の村で、迷える者達に語って下さった、その返礼と思ってください」
「それでは、お言葉に甘えます。とても美味しいです」

 にっこりと微笑むヨリに僧侶もにこにこと答え、裏の温泉まで勧めてくれた。何でもこの寺の裏に温泉が出ているという。
 ここは祥の都の周辺でも有数の温泉どころ。贅沢なものだ。

 啜る粟の粥は、なんだか懐かしい味がする。元々はこういう物を食べていたのだから、言うなれば母の味か。

「懐かしい」
「おや? 田中様はどこの出ですか?」
「祥の国だが、元々はしがない侍大将の倅だ。現藩主、坂本様の父君に見いだされて小姓となり、そこから今に上がってきた」
「なるほど、お若いのにご立派なので元から良い家かと。ご苦労されてらしたのですね」

 本当に世間話のようだ。
 だがそれを言えばヨリの所作こそ美しい。指先の一つ一つまで神経を尖らせるような手つきこそ、語り部らしからぬように思える。

「ヨリはどこの出だ?」
「私ですか? 私の生家は京でございます」
「京?」

 山田は訝しく首を傾げた。
 京は天主がおわすところ。祥などは田舎も田舎だ。古い歴史があり、雅な人々が多い。が、ひとたび煌びやかな世界から出るとそこは飢えた者が物乞いをし、道に死体が転がっているとも聞く。美しいのは天主のいる御所と、その周囲の限られた門の中だ。

「門の外か?」
「いいえ」
「……」

 これは……相当な家柄だ。だが、ならば何故語り部などという生き方を選んだ。ただそこにいて息をしているだけで十分生きていける。不自由もしないというのに。

「……籠の鳥である事が性に合わない鳥もおります」
「ん?」
「野生で生きる術を手にできたなら、鳥は大空を望むものなのですよ」
「……そうか」

 この(ヨリ)は語り部という術を得て、大空(自由)を選んだのだろう。


 その後、キョウは部屋で休むと言い、ヨリは折角なので温泉に行くと言う。田中はヨリについて温泉に入る事にした。
 寺の裏手には温泉小屋があり、小さいがなかなか良い景色だった。大人が五人ほど入れる湯船には湯が満たされている。
 体を流し湯に浸かると、体が解れていくようだ。

「贅沢ですね」
「そうだな」

 事件を思い出さなければよき湯治だ。

「……この事件を起こした魔物は、逃げているのか?」

 田中の問いかけに、ヨリは静かに頷いた。

「ならばどうして、立て続けに事件が起きていない? あの村が襲われてから時間が空いている」
「魔物の行動に理由や決まりはありませんよ。場所に執着するあまり、そこに人間を誘い込む魔物もおります。ただ、今回の場合は混乱しているのと、一時的に飢えが満たされているからでしょうか」

 残念な事に田中は魔物には不勉強だ。いや、普通は不勉強なものだ。魔物は天災のようなもの、通り過ぎるか合わないのがいいのだから。
 だがヨリはスルスルと魔物についての知識が出てくる。よく知っている相手のように。

「魂が何かしらの理由で歪むと魔物になります。恨み、憎しみ、嫉妬、愛情。死して直ぐに魔物となる者もあれば、時を経って歪みが大きくなって変異する者もあります。今回の与助は……死して直ぐに変異してしまったようです」
「そんなに早く魔物になるのか」

 静かな田中の問いかけに、ヨリは難しい顔で頷いた。

「それだけ、憎しみや恨みが強かったということですよ」
「どれほどの恨みなんだ……」

 憎しみを抱えて死に、直ぐに魔物に変異する。そのような思いを想像するのは難しい。だが、そんなものを抱えた者が野放しとなれば、余計に危険に思える。

「この魔物は変異して間もない。故にまだ人間らしい思考や記憶も残っています。それらが混乱の原因となり、人里から足を遠ざけているのかもしれません。それに村人の殆どを食らったのです、少しの間は飢えを感じずにいられるのかもしれません」
「どのくらいだ」
「さぁ? 私はまだ人間なので、それについては分かりません。ですが、近隣で被害が出ていないのならば、こういうことが考えられるかと」

 では、いつ次の事件が起るかも分からない。そういう、酷くもどかしい状態が続くことになるのだろう。

 その時、ふとヨリが動きを止めた。それと同時に背にゾクゾクと悪寒が走り、温泉に入っているのに総毛立つ。ヨリは辺りを見回し、やがて一点を向く。そして徐に、あの白銀の目を開けた。
 昨夜は分からなかったが、何かと会話しているような、そんな感じがする。声に出したり、言葉にしたりはしない。だが虚空の者と相対しているのだと分かる感じがするのだ。
 田中の目には見えない。彼のあの目は綺麗だが、とても人の持つものではないと思える。ならば人ではない者を見ていても、可笑しくはないのではないか?

「……村が、襲われるかもしれません」
「はぁ!」

 唐突に出た言葉に、田中は目を丸くして思わず立ち上がった。落ち着いたヨリを、何故そうなったのかと問いただすように見つめる。
 ヨリはとても静かに話し出した。

「先ほど、ここで亡くなった佐吉という男の幽霊が来ました。例の魔物を見つけた。よしな村という場所に向かっていると」

 幽霊が、そう伝えた。おおよそ信じられないが……信じない事で悲劇が繰り返されてはたまったものじゃない。

「……信じていいのか」
「おや、信じるのですか?」
「どっちなんだ!」

 とても疑問そうにヨリが問うものだから分からなくなる。
 が、彼は湯船から上がってしまった。

「おい!」
「私とキョウは向かいます。田中様がどうなさるかは、ご自分の判断でどうぞ」
「……よしな村はここから四里(約16km)は離れている。走っても手遅れになる。馬を借りよう。ヨリ、馬には乗れるか?」
「この目では無理です。キョウに乗せて貰います」
「わかった」

 手早く着替え濡れ髪を適当にまとめたまま飛び出す田中を見て、ヨリは楽しそうに笑い自室へと。田中は刀だけ掴み急いで馬屋へと向かった。


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 眠っているヨリを寺へと連れて帰ると、僧侶はとても驚いた顔で部屋を用意してくれた。何があったのかと問われて田中が説明をすると、僧侶は涙を流さんばかりに感動し、「あの方こそ御仏の慈悲を体現なさっている」と言い始めてしまった。
 確かに慈悲はあるのかもしれないが、そんな有り難い存在ではないように思う。そう思うのはきっと、彼の言動や憂いを含む空気なのかもしれない。
 気がかりはあるが、田中も寝ていない。一休みする前にとヨリの元を訪れると、キョウが側についていて振り向き、にっこりと笑った。
「大事ないのか?」
「はい、おかげさまで。ご迷惑おかけして申し訳ありませんでした」
「いや、迷惑などかけられてはいないが」
 ヨリの顔を見てみるが、顔色は変わらず……少なくとも悪くはないだろう。胸の上下も規則的だ。
「あの状況で突然倒れるものだから、色々心配してしまった」
 あれだけの霊に囲まれて一晩物語を聞かせていたのだ、霊にその気はなくても何かしらの障りがあっても可笑しくはない。見える所に怪我などはないが、見えない所に何か不具合があっても怖い。
 だがキョウは嬉しそうに笑い「心配して頂いて、有り難うございます」と言うだけだった。
「ヨリ様の語りは、一つ一つに魂が入るというか……そこに全てを投入しているというか。とても疲れるのだそうです」
「確かに、聞き入ってしまう声や空気だった。気持ちを揺さぶられるような」
「はい。こちらが全身全霊で語るからこそ、聞く者を飲み込む事ができるそうです。まぁ、多くの人に外で語る時などはそこまではしないのですが。今回は死者の浄化を願ってのもの。憂いを絶っておきたかったのでしょう」
 だが、何故そこまでする。寺で亡くなった男も対価があったわけではない。昨夜の事も誰かに依頼されたからではない。なのにどうして、この男はそこまで動くのか。
「何故、益のない危険を冒すのだ?」
 疑問がそのまま口に出ていた。ハッとしてキョウを見ると、彼は苦笑していた。
「それが、語り部ヨリの生き様だから。ですかね」
「?」
 寂しそうにヨリを見るキョウを見ていると、これ以上踏み込んでいいのかが分からない。もとより語り部という生き様を選んだ者だ。語り部の目をなくしても尚、その生き方に固執しているのだ。何かしら、あるのだろう。
 そして、昨日出会ったばかりの相手にそれを簡単に告げるほど、口の軽い男ではないだろう。
「あ、そういえば田中様も寝ていませんよね! 俺達に構わず休んでください」
 言われてみれば少し顔を見るつもりだったが、話し込んでしまった。
 田中は一言伝え、借りている部屋で仮眠を取ることにしたのだった。
◇◆◇
 目が覚めた時には夕刻近い時間だった。のそりと起きて簡単に身支度を調えると、土間の隣の食事場にはキョウとヨリがいて、二人とも粥を啜っていた。
「おはようございます、田中様」
 はっきりとしたヨリの声に幾分安堵も感じて中に入ると、僧侶が田中の分も粥を注いでくれた。
「こんなんで申し訳ありませんが」
「いや、有り難くいただく」
 粟の粥に卵を溶き入れ、大根の葉なども一緒に煮込んでいる。少ないながらも考えてくれたのだろう。
「宿をお借りして、更に食事まで頂くなんて。昨日の語りだけでは申し訳ありません」
「いやいや、滅相も無い。これは昨晩貴方様が例の村で、迷える者達に語って下さった、その返礼と思ってください」
「それでは、お言葉に甘えます。とても美味しいです」
 にっこりと微笑むヨリに僧侶もにこにこと答え、裏の温泉まで勧めてくれた。何でもこの寺の裏に温泉が出ているという。
 ここは祥の都の周辺でも有数の温泉どころ。贅沢なものだ。
 啜る粟の粥は、なんだか懐かしい味がする。元々はこういう物を食べていたのだから、言うなれば母の味か。
「懐かしい」
「おや? 田中様はどこの出ですか?」
「祥の国だが、元々はしがない侍大将の倅だ。現藩主、坂本様の父君に見いだされて小姓となり、そこから今に上がってきた」
「なるほど、お若いのにご立派なので元から良い家かと。ご苦労されてらしたのですね」
 本当に世間話のようだ。
 だがそれを言えばヨリの所作こそ美しい。指先の一つ一つまで神経を尖らせるような手つきこそ、語り部らしからぬように思える。
「ヨリはどこの出だ?」
「私ですか? 私の生家は京でございます」
「京?」
 山田は訝しく首を傾げた。
 京は天主がおわすところ。祥などは田舎も田舎だ。古い歴史があり、雅な人々が多い。が、ひとたび煌びやかな世界から出るとそこは飢えた者が物乞いをし、道に死体が転がっているとも聞く。美しいのは天主のいる御所と、その周囲の限られた門の中だ。
「門の外か?」
「いいえ」
「……」
 これは……相当な家柄だ。だが、ならば何故語り部などという生き方を選んだ。ただそこにいて息をしているだけで十分生きていける。不自由もしないというのに。
「……籠の鳥である事が性に合わない鳥もおります」
「ん?」
「野生で生きる術を手にできたなら、鳥は大空を望むものなのですよ」
「……そうか」
 この|鳥《ヨリ》は語り部という術を得て、|大空《自由》を選んだのだろう。
 その後、キョウは部屋で休むと言い、ヨリは折角なので温泉に行くと言う。田中はヨリについて温泉に入る事にした。
 寺の裏手には温泉小屋があり、小さいがなかなか良い景色だった。大人が五人ほど入れる湯船には湯が満たされている。
 体を流し湯に浸かると、体が解れていくようだ。
「贅沢ですね」
「そうだな」
 事件を思い出さなければよき湯治だ。
「……この事件を起こした魔物は、逃げているのか?」
 田中の問いかけに、ヨリは静かに頷いた。
「ならばどうして、立て続けに事件が起きていない? あの村が襲われてから時間が空いている」
「魔物の行動に理由や決まりはありませんよ。場所に執着するあまり、そこに人間を誘い込む魔物もおります。ただ、今回の場合は混乱しているのと、一時的に飢えが満たされているからでしょうか」
 残念な事に田中は魔物には不勉強だ。いや、普通は不勉強なものだ。魔物は天災のようなもの、通り過ぎるか合わないのがいいのだから。
 だがヨリはスルスルと魔物についての知識が出てくる。よく知っている相手のように。
「魂が何かしらの理由で歪むと魔物になります。恨み、憎しみ、嫉妬、愛情。死して直ぐに魔物となる者もあれば、時を経って歪みが大きくなって変異する者もあります。今回の与助は……死して直ぐに変異してしまったようです」
「そんなに早く魔物になるのか」
 静かな田中の問いかけに、ヨリは難しい顔で頷いた。
「それだけ、憎しみや恨みが強かったということですよ」
「どれほどの恨みなんだ……」
 憎しみを抱えて死に、直ぐに魔物に変異する。そのような思いを想像するのは難しい。だが、そんなものを抱えた者が野放しとなれば、余計に危険に思える。
「この魔物は変異して間もない。故にまだ人間らしい思考や記憶も残っています。それらが混乱の原因となり、人里から足を遠ざけているのかもしれません。それに村人の殆どを食らったのです、少しの間は飢えを感じずにいられるのかもしれません」
「どのくらいだ」
「さぁ? 私はまだ人間なので、それについては分かりません。ですが、近隣で被害が出ていないのならば、こういうことが考えられるかと」
 では、いつ次の事件が起るかも分からない。そういう、酷くもどかしい状態が続くことになるのだろう。
 その時、ふとヨリが動きを止めた。それと同時に背にゾクゾクと悪寒が走り、温泉に入っているのに総毛立つ。ヨリは辺りを見回し、やがて一点を向く。そして徐に、あの白銀の目を開けた。
 昨夜は分からなかったが、何かと会話しているような、そんな感じがする。声に出したり、言葉にしたりはしない。だが虚空の者と相対しているのだと分かる感じがするのだ。
 田中の目には見えない。彼のあの目は綺麗だが、とても人の持つものではないと思える。ならば人ではない者を見ていても、可笑しくはないのではないか?
「……村が、襲われるかもしれません」
「はぁ!」
 唐突に出た言葉に、田中は目を丸くして思わず立ち上がった。落ち着いたヨリを、何故そうなったのかと問いただすように見つめる。
 ヨリはとても静かに話し出した。
「先ほど、ここで亡くなった佐吉という男の幽霊が来ました。例の魔物を見つけた。よしな村という場所に向かっていると」
 幽霊が、そう伝えた。おおよそ信じられないが……信じない事で悲劇が繰り返されてはたまったものじゃない。
「……信じていいのか」
「おや、信じるのですか?」
「どっちなんだ!」
 とても疑問そうにヨリが問うものだから分からなくなる。
 が、彼は湯船から上がってしまった。
「おい!」
「私とキョウは向かいます。田中様がどうなさるかは、ご自分の判断でどうぞ」
「……よしな村はここから|四里《約16km》は離れている。走っても手遅れになる。馬を借りよう。ヨリ、馬には乗れるか?」
「この目では無理です。キョウに乗せて貰います」
「わかった」
 手早く着替え濡れ髪を適当にまとめたまま飛び出す田中を見て、ヨリは楽しそうに笑い自室へと。田中は刀だけ掴み急いで馬屋へと向かった。