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クエストを受けるよ!

ー/ー



 あくる日の朝。シュンはまだ痛む体を感じながら目が覚める。

「はぁー、クッソいてぇ……」

 部屋の外へ出ると、ユキミがもう既にロビーで待っていた。

「あらま、早いねユキミさん」

「あ、シュ、シュン……。傷はどうだ?」

「こんなの大したことないですぜ!」

 ユキミに心配され、虚勢を張るシュン。

「そ、それと、昨日酔いつぶれて、運んでくれたのか?」

「あ? あぁ、そういえばそうでしたねぇ」

「怪我……。しているのにすまない」

 落ち込んだように言うユキミに、シュンは手を横に振る。

「いやいや、お酒を勧めちゃったの俺だし、まぁ今日も頑張っていきましょうや!」

 今日も冒険者ギルドに向かうシュンとユキミ。

 ギルド内に入ると、スタッフのレモンが走り寄ってきた。

「シュンさん聞きましたよ!! 他の冒険者と喧嘩になったって!」

「あ、あぁ。噂が回るのは早いねぇ。喧嘩って言うより一方的にボコられたんだけども……」

「大丈夫なんですか!?」

 心配され、シュンはハハハと笑う。

「大丈夫大丈夫!! 心配ありがとーねー」

 そう言ってクエストの貼り紙を見に行くシュン。

「シュン。仲良さそうだな?」

 突然ユキミが言って、シュンは答える。

「あぁ、レモンさんはこの街のギルドに来てから良くしてもらっているんだ。誰にでも優しいし、いい子だよ」

「そうか」

 一瞬、ユキミが不機嫌そうになったが、自分の思い上がりだろうとシュンは頭の片隅で思う。

「今日は何々……。お、これなんか良さそうだな」

 少人数でも出来て、割も良いクエスト。街はずれの結界を修復するというものだ。

「でも、ちょっと遠いから日帰りって訳にはいかないな。野宿になっちまうから止めておくか」

「いや、それにしよう」

 ユキミが意外と乗り気で言うもので、シュンは少し驚いた。

「いいんですかい? ユキミさん」

「ぼ、冒険者仲間との旅って……。その……。憧れていて……」

 まぁ、ユキミが言うのならばとシュンはその貼り紙を手に取った。

 その瞬間。突然声を掛けられる。

「少し、よろしいでしょうか?」

 シュンはその声に聞き覚えがあり、心臓がビクリとした。

「あ、あんた、その声は」

 言いかけた所で言葉を被せられた。

「『はじめまして』ですね、私もそのクエストを受注したかったのですよ」

 色白で、長い黒髪をなびかせている。姿を見るのは初めてだったが、聞き間違えではない。

 サヴィ家の従者だとシュンは理解した。

「あ、あー……。はじめまして、そうだったんすねー。それじゃ譲りますんでー」

 ヘラヘラと作り笑いをしながらシュンが言うと、サヴィ家の従者は真顔のまま言う。

「いいえ、もしよろしければご一緒させて頂けませんか?」

「あーいやーそのー。報酬の分配が減っちゃいますしぃー? 俺達は別のクエストでもぉー?」

「私、冒険者になりたてでして。先輩方にご教示願いたくて。なんなら私の報酬は要りません」

 ユキミは不安そうに、存在を知らない自分の従者とシュンを交互に素早く見た。

「ま、まぁ、そこまでおっしゃるならー。一緒に行きますかぁ……」

 ここで折れなければ多分、命が危ないと思ったシュンはサヴィ家従者の要求を飲む。

「感謝します。私の名は『チフリ』です」

「チフリさんね。俺はシュン」

「あ、あの、あの、ユキミです……」

 なんだかギクシャクとしたパーティが今ここに結成された。



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 あくる日の朝。シュンはまだ痛む体を感じながら目が覚める。
「はぁー、クッソいてぇ……」
 部屋の外へ出ると、ユキミがもう既にロビーで待っていた。
「あらま、早いねユキミさん」
「あ、シュ、シュン……。傷はどうだ?」
「こんなの大したことないですぜ!」
 ユキミに心配され、虚勢を張るシュン。
「そ、それと、昨日酔いつぶれて、運んでくれたのか?」
「あ? あぁ、そういえばそうでしたねぇ」
「怪我……。しているのにすまない」
 落ち込んだように言うユキミに、シュンは手を横に振る。
「いやいや、お酒を勧めちゃったの俺だし、まぁ今日も頑張っていきましょうや!」
 今日も冒険者ギルドに向かうシュンとユキミ。
 ギルド内に入ると、スタッフのレモンが走り寄ってきた。
「シュンさん聞きましたよ!! 他の冒険者と喧嘩になったって!」
「あ、あぁ。噂が回るのは早いねぇ。喧嘩って言うより一方的にボコられたんだけども……」
「大丈夫なんですか!?」
 心配され、シュンはハハハと笑う。
「大丈夫大丈夫!! 心配ありがとーねー」
 そう言ってクエストの貼り紙を見に行くシュン。
「シュン。仲良さそうだな?」
 突然ユキミが言って、シュンは答える。
「あぁ、レモンさんはこの街のギルドに来てから良くしてもらっているんだ。誰にでも優しいし、いい子だよ」
「そうか」
 一瞬、ユキミが不機嫌そうになったが、自分の思い上がりだろうとシュンは頭の片隅で思う。
「今日は何々……。お、これなんか良さそうだな」
 少人数でも出来て、割も良いクエスト。街はずれの結界を修復するというものだ。
「でも、ちょっと遠いから日帰りって訳にはいかないな。野宿になっちまうから止めておくか」
「いや、それにしよう」
 ユキミが意外と乗り気で言うもので、シュンは少し驚いた。
「いいんですかい? ユキミさん」
「ぼ、冒険者仲間との旅って……。その……。憧れていて……」
 まぁ、ユキミが言うのならばとシュンはその貼り紙を手に取った。
 その瞬間。突然声を掛けられる。
「少し、よろしいでしょうか?」
 シュンはその声に聞き覚えがあり、心臓がビクリとした。
「あ、あんた、その声は」
 言いかけた所で言葉を被せられた。
「『はじめまして』ですね、私もそのクエストを受注したかったのですよ」
 色白で、長い黒髪をなびかせている。姿を見るのは初めてだったが、聞き間違えではない。
 サヴィ家の従者だとシュンは理解した。
「あ、あー……。はじめまして、そうだったんすねー。それじゃ譲りますんでー」
 ヘラヘラと作り笑いをしながらシュンが言うと、サヴィ家の従者は真顔のまま言う。
「いいえ、もしよろしければご一緒させて頂けませんか?」
「あーいやーそのー。報酬の分配が減っちゃいますしぃー? 俺達は別のクエストでもぉー?」
「私、冒険者になりたてでして。先輩方にご教示願いたくて。なんなら私の報酬は要りません」
 ユキミは不安そうに、存在を知らない自分の従者とシュンを交互に素早く見た。
「ま、まぁ、そこまでおっしゃるならー。一緒に行きますかぁ……」
 ここで折れなければ多分、命が危ないと思ったシュンはサヴィ家従者の要求を飲む。
「感謝します。私の名は『チフリ』です」
「チフリさんね。俺はシュン」
「あ、あの、あの、ユキミです……」
 なんだかギクシャクとしたパーティが今ここに結成された。