俺は大海原にいるんだ。
あのガチガチに凍った、どデカいスケートリンクの事じゃねえぜ。
青い空に白い雲。
夏の盛り、見渡す限りのオーシャンビュウさ。
このクソッタレな雪も、吹雪もねえ。
僅かな電気カイロを巡って、人間同士が争うこともねえ。
太陽の恵みが降り注ぎ、水面がキラキラと輝く暖かな世界だ。
もちろん暑くてたまらない日だってあるが、そんな時は海に飛び込むのさ。
浮き輪の上でプカプカと浮かんで昼寝するのもいい。
傍には冷やしたビールがあると最高だな。
塩の濃いフィッシュ&チップスをつまんで、一杯やるんだ。
「飲酒しながらのスイミングはおススメしないな」
おい、ドクター!
今いいところなんだから、黙ってろ!
夢の話だ、カタいことは無しだぜ。
とにかくその世界には、こんな氷河期なんか来てやしないんだ。
照りつける太陽。果てのない海原には美味い魚がウジャウジャ泳いでる。
そいつを釣り上げて、カリッカリのフライにするんだ。いや、塩を振って焼くだけでもいい。脂の乗った魚は、それだけで美味いもんさ。
こんなパサパサしたミート・キューブじゃなくてよぉ。
ああ、いいよなぁ。
寒さの無い世界で、生きていきたいなぁ。