@ 69話
ー/ー
大きく息を吐いて、ハックを蹴る。そしてデリバリーからリリース……勉己の手がストーンを放す。ウェルカムパーティーのときガラスで切った指先に僅かに痛みが走る。
「8……少し強いか?」
勉己の手にはベストショットの手応えがない、やはり少し強かった……勉己のショットはさっき投げた勝人のナンバー2ストーンに当たって、自分たちのナンバー1ストーンをも弾いてしまう。しかし代わりに勉己の放ったストーンがナンバー1として残った。
これでナンバー1・3黄色、明星。ナンバー2赤、北藤。ナンバー4黄色、明星というハウス内のストーンとなった。
勝人が綾美と時間を取ってショットをセレクトする。ラストロックは明星が持っている。そのラスト一投をも考慮しなければならない。
(スラッシュ⦅* 鋭く弾く⦆やジャム⦅* 石が詰まって弾かれない⦆の可能性もあるな……)
はみチンのラストショット……。勝人がはみチンに指示した、北藤が選択したショットは、あまりにも不用心とも言えるショットだった。それはミスショット?! わざと? 何とも言えないガードストーンから半分見えるような、そしてナンバー1でもないボタン手前にナンバー3ストーンを置いただけのショット……。
後攻明星のラストストーン。 チャンスとも言えた。簡単ではないが、難しい訳でもない赤のナンバー3ストーンに当ててナンバー2・3のダブルテイクアウトさせればいい、現在のナンバー4ストーンがナンバー2になる。複数得点の大チャンスと言える。
それは北藤の仕掛けた罠? 無難なショットで逃げれば現在のナンバー1ストーンは明星だ、1点は確実に入る。
そして1点しか取れない場合第9エンドを同点の先攻で迎える。第9エンドをブランクされたら後がない。
雪花は2点を取りに行く。ここで2点以上取って流れを決める。もしここで2点取って、第9エンドを1点取らせて終えれば、10エンドは同点の後攻で始められる。優勝がぐっと近づく……。雪花が選択したウイニングショットは、ハウス内に集まった勉己・香月・蓮介・創一共に同じ気持ちだ。
それは勝人からの誘い……『2点取れるチャンスを上げよう……』北藤の置いたナンバー3ストーンからそんな声が聞こえてくるようだった。
北藤としたら明星が1点だけ取っての手堅く刻んできても第9エンドを後攻できる。
勝人からの悪魔の誘いであった。
勉己のラストストーンに全てを託す。気持ちは一つになった。勝負だ!
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「8……少し強いか?」
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これでナンバー1・3黄色、明星。ナンバー2赤、北藤。ナンバー4黄色、明星というハウス内のストーンとなった。
勝人が綾美と時間を取ってショットをセレクトする。ラストロックは明星が持っている。そのラスト一投をも考慮しなければならない。
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はみチンのラストショット……。勝人がはみチンに指示した、北藤が選択したショットは、あまりにも不用心とも言えるショットだった。それはミスショット?! わざと? 何とも言えないガードストーンから半分見えるような、そしてナンバー1でもないボタン手前にナンバー3ストーンを置いただけのショット……。
後攻明星のラストストーン。 チャンスとも言えた。簡単ではないが、難しい訳でもない赤のナンバー3ストーンに当ててナンバー2・3のダブルテイクアウトさせればいい、現在のナンバー4ストーンがナンバー2になる。複数得点の大チャンスと言える。
それは北藤の仕掛けた罠? 無難なショットで逃げれば現在のナンバー1ストーンは明星だ、1点は確実に入る。
そして1点しか取れない場合第9エンドを同点の先攻で迎える。第9エンドをブランクされたら後がない。
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それは勝人からの誘い……『2点取れるチャンスを上げよう……』北藤の置いたナンバー3ストーンからそんな声が聞こえてくるようだった。
北藤としたら明星が1点だけ取っての手堅く刻んできても第9エンドを後攻できる。
勝人からの悪魔の誘いであった。
勉己のラストストーンに全てを託す。気持ちは一つになった。勝負だ!