6話
ー/ー
「じゃ、じゃー移住? 追放? って」
「クエストにはそれぞれ定められた期間があって、例えば『国外クエスト レベル4 クレオパトラの鼻』っていうクエストがある」
「……『クレオパトラの鼻がもう少し低かったら、世界の歴史も変わっていたであろう』ってなんてベタなクエスト……」
「この期間は『200年』の猶予が設定されている」
「200年? 1つのクエストで?」
「バットで殴ってクレオパトラの鼻を低くしようとした奴は殺されライフエンドでクエスト終了」
「レベル4がそんな瞬殺で完了するはずないのに、バカな奴だったな」
「だからってほら女好って男覚えてんだろ?!」
「居た居た、俺たちと同期で女好きだが不細工でちっともモテない男でな。そいつもこのクエスト挑んだんだ」
「そうだな、もう30年近くになるが帰って来てない」
「どーして?」
「アイツの作戦は『クレオパトラの父親が鼻の低い男ならいいんだ』ってことでクレオパトラが生まれる前からクエストに入っている」
「シーカーの子は産まれない、クエストのタブーすら知らないバカでさ」
「もうクリアするためには『移住』するしかない、ってもう本末転倒さ」
「もうアイツ、『マイグレ』認定されてるだろうな」
「『マイグレ』認定されるとクエストの一時退場、再入場もできなくなる」
「因みに『マイグレ』は今までの記憶、それにクエスト中に得た地位や財産などを持ったまま向こうで暮らせるが、『スパル』は記憶以外の全てをひん剥かれてランダムの時代に放り出される、身分の証明も何も無しだって話だ」
「何をしたらスパルされるのか、は俺たちも詳しくは分からない」
「スパルされたシーカーっていたっけか?」
「……俺の記憶にはなさそうな……」
「……あッ、いや、1人だけ聞いたことがある」
「ほれ、数年前のスペシャルレア……」
「はいはい、レベルMAXの……」
「色んな噂もあるが、シーカーが1人行方不明になってな……」
「騒ぎになったのは一時だけで」
「スパルってことで片付けられたんだ……」
クエストにもまだ出たことのない2人には、なんだか身近ではない遠い話に聞こえる。もっとすぐ役立ちそうな話が聞きたい。
「初心者が注意しなきゃいけない話はないかしら?」
「密輸や時代法への違反なんか、かなり厳しい。『当事国における重大事件を引き起こす事』『むやみに建造物や自然などを壊さない事』『最新技術や古代品の流出入⦅映像や情報も含まれる⦆』などのことだな」
「この時代から歴史上のクエストに入るにあたって最新科学やその存在などを規制した時代法ってのが厳定されている」
「譲渡、手引き、貸与など使用の許可が必要となる。しかしクエスト持ち込み申請が通っていれば、例えば飛行機に液体や刃物なども持ち込めるようクエスト仕様の待遇になる。クエスト内容と審査によってそれらは変わるがな」
「そしてメディエはクエストの労働報酬としてシーカーに金をくれるが、シーカーはクエストで得た情報や経験・記憶などを全てメディエに支払う義務がある」
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「じゃ、じゃー移住? 追放? って」
「クエストにはそれぞれ定められた期間があって、例えば『|国外《レア》クエスト レベル4 クレオパトラの鼻』っていうクエストがある」
「……『クレオパトラの鼻がもう少し低かったら、世界の歴史も変わっていたであろう』ってなんてベタなクエスト……」
「この期間は『200年』の猶予が設定されている」
「200年? 1つのクエストで?」
「バットで殴ってクレオパトラの鼻を低くしようとした奴は殺されライフエンドでクエスト終了」
「レベル4がそんな瞬殺で完了するはずないのに、バカな奴だったな」
「だからってほら|女好《めよし》って|男《シーカー》覚えてんだろ?!」
「居た居た、俺たちと同期で女好きだが不細工でちっともモテない男でな。そいつもこのクエスト挑んだんだ」
「そうだな、もう30年近くになるが帰って来てない」
「どーして?」
「アイツの作戦は『クレオパトラの父親が鼻の低い男ならいいんだ』ってことでクレオパトラが生まれる前からクエストに入っている」
「シーカーの子は産まれない、クエストのタブーすら知らないバカでさ」
「もうクリアするためには『|移住《マイグレ》』するしかない、ってもう本末転倒さ」
「もうアイツ、『マイグレ』認定されてるだろうな」
「『マイグレ』認定されるとクエストの一時退場、再入場もできなくなる」
「因みに『マイグレ』は今までの記憶、それにクエスト中に得た地位や財産などを持ったまま向こうで暮らせるが、『スパル』は記憶以外の全てをひん剥かれてランダムの時代に放り出される、身分の証明も何も無しだって話だ」
「何をしたらスパルされるのか、は俺たちも詳しくは分からない」
「スパルされたシーカーっていたっけか?」
「……俺の記憶にはなさそうな……」
「……あッ、いや、1人だけ聞いたことがある」
「ほれ、数年前のスペシャルレア……」
「はいはい、レベル|MAX《スペシャル》の……」
「色んな噂もあるが、シーカーが1人行方不明になってな……」
「騒ぎになったのは一時だけで」
「スパルってことで片付けられたんだ……」
クエストにもまだ出たことのない2人には、なんだか身近ではない遠い話に聞こえる。もっとすぐ役立ちそうな話が聞きたい。
「初心者が注意しなきゃいけない話はないかしら?」
「密輸や時代法への違反なんか、かなり厳しい。『当事国における重大事件を引き起こす事』『むやみに建造物や自然などを壊さない事』『最新技術や古代品の流出入⦅映像や情報も含まれる⦆』などのことだな」
「この時代から歴史上のクエストに入るにあたって最新科学や|その存在《●●●●》などを規制した時代法ってのが厳定されている」
「譲渡、手引き、貸与など使用の許可が必要となる。しかしクエスト持ち込み申請が通っていれば、例えば飛行機に液体や刃物なども持ち込めるようクエスト仕様の待遇になる。クエスト内容と審査によってそれらは変わるがな」
「そしてメディエはクエストの労働報酬としてシーカーに金をくれるが、シーカーはクエストで得た情報や経験・記憶などを全てメディエに支払う義務がある」