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vol.5 女王の輝きと砂の城

ー/ー



 Synaptic Driveが衝撃のデビューを飾った頃、Midnight Verdictの快進撃は、とどまることを知らなかった。彼女たちは、僕(けんたろう)の知らないところで、さらにその輝きを増していたのだ。

 ある日の午後、けんたろうはテレビをつける。すると、音楽番組でMidnight Verdictの新曲『ETERNAL BEAT』の発表ライブが生中継されていた。画面いっぱいに映し出される彼女たちの姿は、まさに女王そのものだった。

 永遠(とわ)に鳴り響け ETERNAL BEAT
  止められない 鼓動と誇り
  未来すらも リズムでねじ伏せて
  今、私が 私を叫ぶ
  夜の果てへ 踊り続けて
  It's our time, this is ETERNAL BEAT

 センターに立つあやは、ゆるふわのロングヘアをなびかせ、その明るい笑顔で観客を魅了する。伸びやかなボーカルが、会場の熱気を最高潮へと導いていく。ギターをかき鳴らす姿は、いつも以上に力強く、彼女のムードメーカーとしての存在感がステージ全体を明るく照らしていた。

 その隣では、けいとがキーボードに向かっている。さらさらセミロングのストレートヘアが、演奏のたびに優雅に揺れる。その指先から紡ぎ出されるユーロビートは、研ぎ澄まされた刃のような鋭さと、どこまでも心に響くメロディを併せ持っていた。クールで知的な美貌は、もはや神々しささえ感じさせるほどだ。彼女の瞳は一点を見つめ、集中力の高さが伝わってくる。

 ドラムのさやかは、真面目でおしとやかな表情を崩さず、正確無比なリズムを刻む。ボブヘアが小刻みに揺れ、その安定したドラミングがバンドの土台をしっかりと支えていた。

 ベースのかおりは、相変わらずミステリアスな雰囲気を漂わせているが、その重厚なベースラインはバンドの音に深みを与え、確かな存在感を示していた。

 明るい色のボブヘアを揺らしながら、ステージを縦横無尽に動き回るのは、ダンスとコーラスのひなただ。小悪魔系の魅力と、悪ノリもする元気印のパフォーマンスで、観客を巻き込んでいく。

 そして、その隣でふわふわとした可愛い衣装を身につけたこはるは、ゆるふわ天然の愛されキャラ全開で、パーカッションとコーラスを担当している。時折、うっかりしたような表情を見せながらも、その柔らかな歌声とリズムが、バンドのサウンドに温かさを加えていた。

 新曲のサビに入ると、会場の熱気は爆発した。ファンは一斉にペンライトを振り、メンバーの名前を叫ぶ。
 「けいとさーん!女王様ー!」 「あやちゃーん!」 「さやかちゃーん!」 「かおりさーん!」 「ひなちゃーん!」 「こはるちゃーん!」
 ステージと客席が一体となった光景は、まさに圧巻だった。


 「もう、隣にいてくれたけいとさんじゃない・・・」


 海辺に砂山を作り、波が削り崩していく。
 いくら作っても届くことはない。
 けんたろうは、永遠に土を掘り続けなければならない感覚に襲われた。

 【世間の反応】
 テレビ番組のコメント欄やSNSは、Midnight Verdictの新曲とパフォーマンスに対する歓喜の声で溢れかえっていた。Synaptic Driveの「けんたろう」の話題など、彼女たちの目には入らないほどの熱狂ぶりだ。

 【ネット民の反応】
 「新曲、最高すぎた! Midnight Verdict、やっぱ最強だわ!」
 「けいと様のキーボード、マジ神業……あの指先からこんな音が生まれるなんて信じられない」
 「あやちゃん、今日も可愛すぎた! 歌もダンスも完璧で、笑顔に癒される!」
 「Midnight Verdict、どんどん進化してるね! これからもずっとついていく!」
 「あの会場のボルテージ、テレビ越しでも半端なかったな。流石、女王たち!」
 「もう他のユーロビートバンドとか目に入らないレベル。Midnight Verdict一択!」
 「一条零の一強に穴をあけられるか??」
 「Midnight Verdictが時代を変える!!!」

 【メディアの反応】
 「Midnight Verdict、新曲で音楽チャートを席巻! 不動の地位を確立」 (音楽情報サイト「Groove Style」)
 本日発表されたMidnight Verdictの新曲『ETERNAL BEAT』が、早くも音楽チャートを席巻。その圧倒的な楽曲クオリティとパフォーマンスで、ガールズユーロビート界のトップランナーとしての地位を不動のものにした。リーダーであるけいとが手掛ける楽曲は、毎回リスナーを魅了し、彼女たちの勢いは止まらない。
 「圧巻のステージ! Midnight Verdictが示す、ユーロビートの未来」 (週刊エンタメExpress) Midnight Verdictの生中継ライブは、まさに圧巻の一言だった。6人のメンバーそれぞれの個性が光り、観客を巻き込むパフォーマンスは、もはや芸術の域に達している。特に、けいとが紡ぎ出すメロディは、ユーロビートの新たな可能性を示しており、彼女たちがこのジャンルを牽引していくことは間違いないだろう。
 「社会現象化するMidnight Verdict、その人気はどこまで伸びるのか」 (夕刊トレンドニュース) 若者を中心に絶大な支持を得るMidnight Verdict。彼女たちの音楽は、単なる流行に留まらず、一つの文化として定着しつつある。新曲発表ライブでの熱狂ぶりを見ても、その人気の高さは明らかだ。
 「チャートは今週も一条零が独占。そこに割って入ったのがMidnight Verdictだ」
 今後の活躍に、ますます期待が高まる。

 ♪ ♪ ♪

 音楽チャート
 1 一条零 『光の裏の闇』
 2 Midnight Verdict 『ETERNAL BEAT』
 3 一条零 『常緑』
 4 一条零 『EXCHANGE SACRIFICE』
 5 Midnight Verdict 『ROYAL ILLUSION』
 6 一条零 『GLASS LOGIC』
 7 タツヤ 『Leave it to me』
 8 アミ 『Scientific Love』
 9 Midnight Verdict 『ROMANCE CODE』
 10 一条零 『THE APPLE TREE』

 89 Synaptic Drive 『BABY I WANT U』

 ♪ ♪ ♪

 「けいとさん、輝いてる・・・」
 「本当に、僕たちは追いつけるんだろうか…」

 何度土を掘って積み上げても、波に削り取られる。
 明るい未来が見えない。
 頭の中に、土を掘る音が鳴りやまない感覚に陥る。

 僕の暗く、不安そうな顔を見るユージが僕の手を引く。
 「俺はあやを追いかける。 けんたろうは、けいとちゃんだろ?」

 「ユージ・・・次の曲を聴いてくれる?」

 けいとさんに追いつきたい。溢れる思いが曲を紡ぐ。


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次のエピソードへ進む vol.6 一条零


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 Synaptic Driveが衝撃のデビューを飾った頃、Midnight Verdictの快進撃は、とどまることを知らなかった。彼女たちは、僕(けんたろう)の知らないところで、さらにその輝きを増していたのだ。
 ある日の午後、けんたろうはテレビをつける。すると、音楽番組でMidnight Verdictの新曲『ETERNAL BEAT』の発表ライブが生中継されていた。画面いっぱいに映し出される彼女たちの姿は、まさに女王そのものだった。
 永遠(とわ)に鳴り響け ETERNAL BEAT
  止められない 鼓動と誇り
  未来すらも リズムでねじ伏せて
  今、私が 私を叫ぶ
  夜の果てへ 踊り続けて
  It's our time, this is ETERNAL BEAT
 センターに立つあやは、ゆるふわのロングヘアをなびかせ、その明るい笑顔で観客を魅了する。伸びやかなボーカルが、会場の熱気を最高潮へと導いていく。ギターをかき鳴らす姿は、いつも以上に力強く、彼女のムードメーカーとしての存在感がステージ全体を明るく照らしていた。
 その隣では、けいとがキーボードに向かっている。さらさらセミロングのストレートヘアが、演奏のたびに優雅に揺れる。その指先から紡ぎ出されるユーロビートは、研ぎ澄まされた刃のような鋭さと、どこまでも心に響くメロディを併せ持っていた。クールで知的な美貌は、もはや神々しささえ感じさせるほどだ。彼女の瞳は一点を見つめ、集中力の高さが伝わってくる。
 ドラムのさやかは、真面目でおしとやかな表情を崩さず、正確無比なリズムを刻む。ボブヘアが小刻みに揺れ、その安定したドラミングがバンドの土台をしっかりと支えていた。
 ベースのかおりは、相変わらずミステリアスな雰囲気を漂わせているが、その重厚なベースラインはバンドの音に深みを与え、確かな存在感を示していた。
 明るい色のボブヘアを揺らしながら、ステージを縦横無尽に動き回るのは、ダンスとコーラスのひなただ。小悪魔系の魅力と、悪ノリもする元気印のパフォーマンスで、観客を巻き込んでいく。
 そして、その隣でふわふわとした可愛い衣装を身につけたこはるは、ゆるふわ天然の愛されキャラ全開で、パーカッションとコーラスを担当している。時折、うっかりしたような表情を見せながらも、その柔らかな歌声とリズムが、バンドのサウンドに温かさを加えていた。
 新曲のサビに入ると、会場の熱気は爆発した。ファンは一斉にペンライトを振り、メンバーの名前を叫ぶ。
 「けいとさーん!女王様ー!」 「あやちゃーん!」 「さやかちゃーん!」 「かおりさーん!」 「ひなちゃーん!」 「こはるちゃーん!」
 ステージと客席が一体となった光景は、まさに圧巻だった。
 「もう、隣にいてくれたけいとさんじゃない・・・」
 海辺に砂山を作り、波が削り崩していく。
 いくら作っても届くことはない。
 けんたろうは、永遠に土を掘り続けなければならない感覚に襲われた。
 【世間の反応】
 テレビ番組のコメント欄やSNSは、Midnight Verdictの新曲とパフォーマンスに対する歓喜の声で溢れかえっていた。Synaptic Driveの「けんたろう」の話題など、彼女たちの目には入らないほどの熱狂ぶりだ。
 【ネット民の反応】
 「新曲、最高すぎた! Midnight Verdict、やっぱ最強だわ!」
 「けいと様のキーボード、マジ神業……あの指先からこんな音が生まれるなんて信じられない」
 「あやちゃん、今日も可愛すぎた! 歌もダンスも完璧で、笑顔に癒される!」
 「Midnight Verdict、どんどん進化してるね! これからもずっとついていく!」
 「あの会場のボルテージ、テレビ越しでも半端なかったな。流石、女王たち!」
 「もう他のユーロビートバンドとか目に入らないレベル。Midnight Verdict一択!」
 「一条零の一強に穴をあけられるか??」
 「Midnight Verdictが時代を変える!!!」
 【メディアの反応】
 「Midnight Verdict、新曲で音楽チャートを席巻! 不動の地位を確立」 (音楽情報サイト「Groove Style」)
 本日発表されたMidnight Verdictの新曲『ETERNAL BEAT』が、早くも音楽チャートを席巻。その圧倒的な楽曲クオリティとパフォーマンスで、ガールズユーロビート界のトップランナーとしての地位を不動のものにした。リーダーであるけいとが手掛ける楽曲は、毎回リスナーを魅了し、彼女たちの勢いは止まらない。
 「圧巻のステージ! Midnight Verdictが示す、ユーロビートの未来」 (週刊エンタメExpress) Midnight Verdictの生中継ライブは、まさに圧巻の一言だった。6人のメンバーそれぞれの個性が光り、観客を巻き込むパフォーマンスは、もはや芸術の域に達している。特に、けいとが紡ぎ出すメロディは、ユーロビートの新たな可能性を示しており、彼女たちがこのジャンルを牽引していくことは間違いないだろう。
 「社会現象化するMidnight Verdict、その人気はどこまで伸びるのか」 (夕刊トレンドニュース) 若者を中心に絶大な支持を得るMidnight Verdict。彼女たちの音楽は、単なる流行に留まらず、一つの文化として定着しつつある。新曲発表ライブでの熱狂ぶりを見ても、その人気の高さは明らかだ。
 「チャートは今週も一条零が独占。そこに割って入ったのがMidnight Verdictだ」
 今後の活躍に、ますます期待が高まる。
 ♪ ♪ ♪
 音楽チャート
 1 一条零 『光の裏の闇』
 2 Midnight Verdict 『ETERNAL BEAT』
 3 一条零 『常緑』
 4 一条零 『EXCHANGE SACRIFICE』
 5 Midnight Verdict 『ROYAL ILLUSION』
 6 一条零 『GLASS LOGIC』
 7 タツヤ 『Leave it to me』
 8 アミ 『Scientific Love』
 9 Midnight Verdict 『ROMANCE CODE』
 10 一条零 『THE APPLE TREE』
 89 Synaptic Drive 『BABY I WANT U』
 ♪ ♪ ♪
 「けいとさん、輝いてる・・・」
 「本当に、僕たちは追いつけるんだろうか…」
 何度土を掘って積み上げても、波に削り取られる。
 明るい未来が見えない。
 頭の中に、土を掘る音が鳴りやまない感覚に陥る。
 僕の暗く、不安そうな顔を見るユージが僕の手を引く。
 「俺はあやを追いかける。 けんたろうは、けいとちゃんだろ?」
 「ユージ・・・次の曲を聴いてくれる?」
 けいとさんに追いつきたい。溢れる思いが曲を紡ぐ。