第11話 張り合う2人(咲のターン)
ー/ー
真夜中になってようやくベットに横たわることが出来た。
このまま睡魔に襲われて――――
「ねぇ……」
「―――――」
早く寝たいんだけど、何故か咲が俺のベットの近くに接近していた。
「おやすみなさーい」
「ちょ、ちょっと無視しないでよ!」
「俺は眠いんだ、だから寝かしてくれ!」
「いーえ! 意地でも起こすわ!」
俺は布団の中に閉じこもる。
それに抵抗して咲は布団を引っ張ってくる。
しばらく五分五分の戦いを繰り広げていたが、俺の腕が限界を迎え始めていた。
「ぐ……」
「そろそろ……限界なんじゃない?」
そう言ってる咲も相当疲れてきているようだ。
「だー! 分かったよ出るから!」
これ以上やれば布団が破けてしまいそうになるし、俺も限界に達してきている。
降参せざるを得なかった。
「よし、私の勝ちね!」
「なんだその勝ち誇りようは……」
「ふふん、男のくせに弱いわね」
い、1番言われたくないことを……。
しかも鼻で笑いやがった。
俺のメンタルが馬鹿みたいに無くなるからやめて欲しい……。
「ねぇ、さっきイチャついてた相手のメリーはどこに行ったの?」
「夜の散歩らしいよ。メリーは幽霊だから寝ないし、夜の方が活発なんだってさ。べ、別にさっきのはイチャついてなんかないからな!」
さっきのはメリーの事情を聞かされて込み上げてしまったから、あんな行動しちゃったけど……。
別に恋的な意味でやったわけじゃない。
「ふーん……これはチャンスね」
「えっ?」
「じゃあもし……今からわたしがさっきメリーがやっていたことをしたら、悠真はどう思う?」
「なっ!?」
何を言ってんだこいつ!?
メリーがやっていたことを、咲もやるだと?
そりゃ大変なことになるでしょうよ!
幼馴染とはいえ、こんな美人なやつ相手なら俺どうなってしまうのか分からなくなるぞ。
「わたしだってメリーに負けたくないの」
「は?」
「あんなわたしより幼い見た目してるくせに、積極性があるのよ。だからわたしからも言っておくわ!」
ズイっと顔を近づけてくる咲。
ち、近すぎる……。
鼻と鼻がくっつきそうなくらいの距離だ。
「わたし、悠真のこと好きだから……」
「―――――」
そう言うと咲は顔を赤くして視線を逸らす。
咲が、俺のことが好き、だって……?
き、聞き間違いじゃないよな?
「まぁすぐに答えは言わなくていいわよ。悠真は慎重な性格してるから」
やっと顔を離してくれた。
動悸が止まらない、体が熱い……。
例え幼馴染でもここまで来られると、流石にドキドキする。
「でも! これからは容赦しないからね? メリーには負けたくないんだから」
よ、容赦しないだって?
これから俺は何されるんだ?
今日の咲は本当におかしい。
『――――2人で何してるんですか?』
何か恐ろしい声がした。
声のした方へ振り向くと、そこには赤い目を光らせて黒いオーラを放っているメリーが立っていた。
『ゆーまくん』
「ひ、ひゃい!」
『メリーの目を盗んで、その女と何しようとしたんですか?』
メリーは微笑みながら俺に近づいてくる。
めっちゃ怖いんですけど!
てか、俺何もしてないし。
逆に被害者だから無罪ですよね!?
ちらりと咲の方を見ると、汗をかいて硬直していた。
あー、メリーの威圧に負けたんだな……。
「お、俺は何もしてないからな? 急に咲が迫ってきただけで……」
『ゆーまくんはメリーのものです。さっさと離れてくださいませんか?』
咲は恐る恐る俺から離れた。
どうやら目を回してしまったようだ。
ばたりと倒れてしまった。
それを見ると、メリーはすぅっと表情が元に戻った。
『ふぅ……まあこうなってしまうのも仕方ないですね』
『いや良くないだろ! 咲気絶しちゃったぞ!?』
『ま、まぁそれはそうとして。さあ邪魔はいなくなりました。メリーは容赦しませんからね?』
「そ・の・ま・え・に、咲を何とかしなさーい! そうしなければ俺はメリーを甘やかさないことにします!」
『えっ!? そ、それは酷いですぅ……』
これはさすがにやりすぎです!
俺の大事な幼馴染がこのままどっかいっちゃったら一生泣いてるからね?
メリーは頬を膨らませながらも、気絶している咲を体を揺らして起こそうとする。
「咲、起きてくれ!」
俺が咲の肩を優しく叩きながら声をかける。
すると、ゆっくりと目が開き始めた。
良かった! 戻ってきてくれた。
「あれ? わたし……」
咲はゆっくりと体を起こし始める。
俺は咲の体を持ちながら補助した。
「そ、そうだ。メリーに圧かけられて意識が飛んだったんだった!」
『ほ、本当にごめんなさい……』
さすがに自分でもやりすぎたと自覚したらしく、メリーは深々と頭を下げた。
「あー、良いわよ別に。でもさすがにあれは怖すぎるわね……」
メリーはシュンとなって項垂れてしまった。
「さて、悠真」
「ん?」
「今日は一緒に寝るわよ!」
「はぁっ!?」
『ななななな……』
まさかの爆弾発言をしてきた!
い、一緒に寝るのはダメでしょ。
だって相手は女子ですよ?
そんなことしたら絶対逮捕されるよ……。
「逮捕なんてされないわよ。お互いの合意があったってことにしとけば」
「もうその発言がダメだから!」
『ズルいです! メリーもゆーまくんと一緒に寝たいです!』
「あーもうメリーまで何なんだお前ら!」
まだリアクションはありません。最初の一歩を踏み出しましょう!
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このまま睡魔に襲われて――――
「ねぇ……」
「―――――」
早く寝たいんだけど、何故か咲が俺のベットの近くに接近していた。
「おやすみなさーい」
「ちょ、ちょっと無視しないでよ!」
「俺は眠いんだ、だから寝かしてくれ!」
「いーえ! 意地でも起こすわ!」
俺は布団の中に閉じこもる。
それに抵抗して咲は布団を引っ張ってくる。
しばらく五分五分の戦いを繰り広げていたが、俺の腕が限界を迎え始めていた。
「ぐ……」
「そろそろ……限界なんじゃない?」
そう言ってる咲も相当疲れてきているようだ。
「だー! 分かったよ出るから!」
これ以上やれば布団が破けてしまいそうになるし、俺も限界に達してきている。
降参せざるを得なかった。
「よし、私の勝ちね!」
「なんだその勝ち誇りようは……」
「ふふん、男のくせに弱いわね」
い、1番言われたくないことを……。
しかも鼻で笑いやがった。
俺のメンタルが馬鹿みたいに無くなるからやめて欲しい……。
「ねぇ、さっきイチャついてた相手のメリーはどこに行ったの?」
「夜の散歩らしいよ。メリーは幽霊だから寝ないし、夜の方が活発なんだってさ。べ、別にさっきのはイチャついてなんかないからな!」
さっきのはメリーの事情を聞かされて込み上げてしまったから、あんな行動しちゃったけど……。
別に恋的な意味でやったわけじゃない。
「ふーん……これはチャンスね」
「えっ?」
「じゃあもし……今からわたしがさっきメリーがやっていたことをしたら、悠真はどう思う?」
「なっ!?」
何を言ってんだこいつ!?
メリーがやっていたことを、咲もやるだと?
そりゃ大変なことになるでしょうよ!
幼馴染とはいえ、こんな美人なやつ相手なら俺どうなってしまうのか分からなくなるぞ。
「わたしだってメリーに負けたくないの」
「は?」
「あんなわたしより幼い見た目してるくせに、積極性があるのよ。だからわたしからも言っておくわ!」
ズイっと顔を近づけてくる咲。
ち、近すぎる……。
鼻と鼻がくっつきそうなくらいの距離だ。
「わたし、悠真のこと好きだから……」
「―――――」
そう言うと咲は顔を赤くして視線を逸らす。
咲が、俺のことが好き、だって……?
き、聞き間違いじゃないよな?
「まぁすぐに答えは言わなくていいわよ。悠真は慎重な性格してるから」
やっと顔を離してくれた。
動悸が止まらない、体が熱い……。
例え幼馴染でもここまで来られると、流石にドキドキする。
「でも! これからは容赦しないからね? メリーには負けたくないんだから」
よ、容赦しないだって?
これから俺は何されるんだ?
今日の咲は本当におかしい。
『――――2人で何してるんですか?』
何か恐ろしい声がした。
声のした方へ振り向くと、そこには赤い目を光らせて黒いオーラを放っているメリーが立っていた。
『ゆーまくん』
「ひ、ひゃい!」
『メリーの目を盗んで、その女と何しようとしたんですか?』
メリーは微笑みながら俺に近づいてくる。
めっちゃ怖いんですけど!
てか、俺何もしてないし。
逆に被害者だから無罪ですよね!?
ちらりと咲の方を見ると、汗をかいて硬直していた。
あー、メリーの威圧に負けたんだな……。
「お、俺は何もしてないからな? 急に咲が迫ってきただけで……」
『ゆーまくんはメリーのものです。さっさと離れてくださいませんか?』
咲は恐る恐る俺から離れた。
どうやら目を回してしまったようだ。
ばたりと倒れてしまった。
それを見ると、メリーはすぅっと表情が元に戻った。
『ふぅ……まあこうなってしまうのも仕方ないですね』
『いや良くないだろ! 咲気絶しちゃったぞ!?』
『ま、まぁそれはそうとして。さあ邪魔はいなくなりました。メリーは容赦しませんからね?』
「そ・の・ま・え・に、咲を何とかしなさーい! そうしなければ俺はメリーを甘やかさないことにします!」
『えっ!? そ、それは酷いですぅ……』
これはさすがにやりすぎです!
俺の大事な幼馴染がこのままどっかいっちゃったら一生泣いてるからね?
メリーは頬を膨らませながらも、気絶している咲を体を揺らして起こそうとする。
「咲、起きてくれ!」
俺が咲の肩を優しく叩きながら声をかける。
すると、ゆっくりと目が開き始めた。
良かった! 戻ってきてくれた。
「あれ? わたし……」
咲はゆっくりと体を起こし始める。
俺は咲の体を持ちながら補助した。
「そ、そうだ。メリーに圧かけられて意識が飛んだったんだった!」
『ほ、本当にごめんなさい……』
さすがに自分でもやりすぎたと自覚したらしく、メリーは深々と頭を下げた。
「あー、良いわよ別に。でもさすがにあれは怖すぎるわね……」
メリーはシュンとなって項垂れてしまった。
「さて、悠真」
「ん?」
「今日は一緒に寝るわよ!」
「はぁっ!?」
『ななななな……』
まさかの爆弾発言をしてきた!
い、一緒に寝るのはダメでしょ。
だって相手は女子ですよ?
そんなことしたら絶対逮捕されるよ……。
「逮捕なんてされないわよ。お互いの合意があったってことにしとけば」
「もうその発言がダメだから!」
『ズルいです! メリーもゆーまくんと一緒に寝たいです!』
「あーもうメリーまで何なんだお前ら!」