第5話:決意の出発!私たちの旅、始まります!

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# 005 決意の出発!私たちの旅、始まります!

「よしっ!」

私は、勢いよくリュックの紐を締めた。

パンパンに詰め込んだ荷物――着替え、薬草、保存食、ママとパパからもらったお守り。

「いっちょ、行きますかーーっ!」

勢いよく立ち上がる。
窓から差し込む午後の陽光がまぶしい。

頭の中には、さっきの光景が何度もリピートしていた。

***

ドラゴンのことを、おばさんに、それから村のみんなに報告した。

「やっぱり、魔王の力は強まっているんです。だから、私たちが倒さなければいけないんです!誰かを待っている暇なんてありません!」

「みんな、安心してください!私たち、魔王を倒しに出発します!ドラゴンを倒したユートさんという勇者……私たちなら、絶対に行けます!!!」

私は、全力で言い切った。
村の人たちは……。

「レリィちゃん、応援しているよ!」
「やったれ、この村の力、見せつけてやるんじゃ!」
「無理だと思ったらすぐ返って来いよ!」

私の胸は、誇りでいっぱいになりました。

「なんか俺、ついて行く流れになってね……?まあいいけどさ……」

それから、家に帰って、ママとパパにも報告した。

「そうだな、止めても無駄……なんだろうな、お前は」
「そうねえ……」

止めても無駄?何のことでしょう。
私たちなら絶対いけるんですから行くしかないでしょう!
そう言ったけど、ママたちはまだ不安そうで。

「ねえドルト、頼みがあるんだけど……レリィのこと、お願いしてもいいかしら……この子、知ってると思うけど、突っ走るところがあるから」

「そうだな、俺からも頼むよ、ドルト。働かなくていいから……レリィを見守ってくれないか」

ドルト――兄さんは、すぐに答えた。この上なく爽やかな笑顔で。

「当たり前じゃん!大切な妹だし、俺がついて行くよ!!」

やった!兄さんも、来てくれる!
私を見守るっていうのはよくわからないけど、兄さんは本当に頼りになる人だから、これは素直に嬉しい。

「絶対『働かなくていい』っていう部分に反応しただけだろ……」ってユートさんが呟いたような気もしないでもないが、気にしないことにした。

「え、皆さん、行くんですか……?」

そう言ったのは、ドアの前でぽつんと立っていたマチル。

「じゃあ……みんな、行くなら……わたしだけ、残るのも……なんか、やだし……」

「マチル……!」

こうして、皆がそろった。
打倒魔王パーティ、いよいよ始動です!!!

***

荷物を背負い、私たちは村の門―――と言っても、柵と看板だけだけど――に、ピシッと立った。

「行きましょう!!」

私の宣言が、のどかな村の空に響く。
春風をすうぅっっと、吸い込む。
振り返ると、みんなも心なしか、張り切っているみたいだ。

「さあ、出発です!!!」

「よっしゃ、行くぞ!!隣の城塞都市にはデカい店があるからな……明後日には着くだろ?そして明後日は金曜日……!」

「出た……曜日理論……」

「おかしい……論理が破綻してます……終わりです……ああ、私たち終わるんですよ……!」

「だ……大丈夫!今日は始まりの日!何も終わりませんよ、マチル!行きましょう!いざ、魔王城への一歩を踏み出すのです!!!」

そして、一歩を踏み出す。
記念すべき第一歩。

「ほーら、行きますよ!!!」

「ていうかマジで行くのかよ……ダル……」

***

門をくぐって、一本道をひたすら歩く。

「なあ」

ユートさんが、ふいに口を開く。

「お前さ……怖くねえの?あのドラゴン、見たの今日だぜ……」

私は、少し立ち止まる。
でも――すぐに振り返り、胸を張って言い切った。

「怖いとか……そんなの、どうでもいいんです」
「魔王は、着実に力を強めてるんです。誰かが止めないと、世界は――」
「だったら、私たちがやるしかないんです!!」

そう叫ぶように言って――私は、また前を向いて、駆け出した。

「行きましょう!!打倒魔王パーティ、出発です!!」

その背中に、ユートのため息混じりの声が追いかけてくる。

「……バカ……根拠ゼロ……」

私は、走りながら振り返り、手を振った。

「ユートさんも!あんな力がある”勇者様”なんですから!」

「さあ!行きましょう!」

春風が道端の花を揺らす。

「……お前、ガチでバカ……みてえにポジティブだな」

ユートさんが、ちょっとだけ口の端を上げたような気がした。

一歩、また一歩と道を跳ねていく。

「よっしゃ!ついに冒険だぁぁ!!明後日は大勝ちだあああぁ!!」

兄さんも、嬉しそうに走ってくる。

「は、走らないで……ってば……!」

マチルの声も、ちゃんと、後ろから聞こえてくる。

私たちは、確かに、動き始めた。

向かうは城塞都市ポンズ。
活気あふれる、商業の中心地。

私たちの旅が、今、ここに、始まった――!




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# 005 決意の出発!私たちの旅、始まります!
「よしっ!」
私は、勢いよくリュックの紐を締めた。
パンパンに詰め込んだ荷物――着替え、薬草、保存食、ママとパパからもらったお守り。
「いっちょ、行きますかーーっ!」
勢いよく立ち上がる。
窓から差し込む午後の陽光がまぶしい。
頭の中には、さっきの光景が何度もリピートしていた。
***
ドラゴンのことを、おばさんに、それから村のみんなに報告した。
「やっぱり、魔王の力は強まっているんです。だから、私たちが倒さなければいけないんです!誰かを待っている暇なんてありません!」
「みんな、安心してください!私たち、魔王を倒しに出発します!ドラゴンを倒したユートさんという勇者……私たちなら、絶対に行けます!!!」
私は、全力で言い切った。
村の人たちは……。
「レリィちゃん、応援しているよ!」
「やったれ、この村の力、見せつけてやるんじゃ!」
「無理だと思ったらすぐ返って来いよ!」
私の胸は、誇りでいっぱいになりました。
「なんか俺、ついて行く流れになってね……?まあいいけどさ……」
それから、家に帰って、ママとパパにも報告した。
「そうだな、止めても無駄……なんだろうな、お前は」
「そうねえ……」
止めても無駄?何のことでしょう。
私たちなら絶対いけるんですから行くしかないでしょう!
そう言ったけど、ママたちはまだ不安そうで。
「ねえドルト、頼みがあるんだけど……レリィのこと、お願いしてもいいかしら……この子、知ってると思うけど、突っ走るところがあるから」
「そうだな、俺からも頼むよ、ドルト。働かなくていいから……レリィを見守ってくれないか」
ドルト――兄さんは、すぐに答えた。この上なく爽やかな笑顔で。
「当たり前じゃん!大切な妹だし、俺がついて行くよ!!」
やった!兄さんも、来てくれる!
私を見守るっていうのはよくわからないけど、兄さんは本当に頼りになる人だから、これは素直に嬉しい。
「絶対『働かなくていい』っていう部分に反応しただけだろ……」ってユートさんが呟いたような気もしないでもないが、気にしないことにした。
「え、皆さん、行くんですか……?」
そう言ったのは、ドアの前でぽつんと立っていたマチル。
「じゃあ……みんな、行くなら……わたしだけ、残るのも……なんか、やだし……」
「マチル……!」
こうして、皆がそろった。
打倒魔王パーティ、いよいよ始動です!!!
***
荷物を背負い、私たちは村の門―――と言っても、柵と看板だけだけど――に、ピシッと立った。
「行きましょう!!」
私の宣言が、のどかな村の空に響く。
春風をすうぅっっと、吸い込む。
振り返ると、みんなも心なしか、張り切っているみたいだ。
「さあ、出発です!!!」
「よっしゃ、行くぞ!!隣の城塞都市にはデカい店があるからな……明後日には着くだろ?そして明後日は金曜日……!」
「出た……曜日理論……」
「おかしい……論理が破綻してます……終わりです……ああ、私たち終わるんですよ……!」
「だ……大丈夫!今日は始まりの日!何も終わりませんよ、マチル!行きましょう!いざ、魔王城への一歩を踏み出すのです!!!」
そして、一歩を踏み出す。
記念すべき第一歩。
「ほーら、行きますよ!!!」
「ていうかマジで行くのかよ……ダル……」
***
門をくぐって、一本道をひたすら歩く。
「なあ」
ユートさんが、ふいに口を開く。
「お前さ……怖くねえの?あのドラゴン、見たの今日だぜ……」
私は、少し立ち止まる。
でも――すぐに振り返り、胸を張って言い切った。
「怖いとか……そんなの、どうでもいいんです」
「魔王は、着実に力を強めてるんです。誰かが止めないと、世界は――」
「だったら、私たちがやるしかないんです!!」
そう叫ぶように言って――私は、また前を向いて、駆け出した。
「行きましょう!!打倒魔王パーティ、出発です!!」
その背中に、ユートのため息混じりの声が追いかけてくる。
「……バカ……根拠ゼロ……」
私は、走りながら振り返り、手を振った。
「ユートさんも!あんな力がある”勇者様”なんですから!」
「さあ!行きましょう!」
春風が道端の花を揺らす。
「……お前、ガチでバカ……みてえにポジティブだな」
ユートさんが、ちょっとだけ口の端を上げたような気がした。
一歩、また一歩と道を跳ねていく。
「よっしゃ!ついに冒険だぁぁ!!明後日は大勝ちだあああぁ!!」
兄さんも、嬉しそうに走ってくる。
「は、走らないで……ってば……!」
マチルの声も、ちゃんと、後ろから聞こえてくる。
私たちは、確かに、動き始めた。
向かうは城塞都市ポンズ。
活気あふれる、商業の中心地。
私たちの旅が、今、ここに、始まった――!