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第14話 良子の懸念

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 自分の部屋でタバコを吸いながら、大学の講義の復習をしていた。頭がいたいよ。まいった。良子に合わせて法学部なんて選ぶんじゃなかったよ。そりゃあ、パパもママもおじいちゃんも、張の家から弁護士とか判事が出るなんてすごいじゃないか!と喜んでくれたが、中華マフィアの一家から弁護士や判事が出ていいものなのかね?

 それに、法学部を卒業したって、弁護士にはなれない。司法試験などという、人によっては十年受験しても合格できないものが待ってる。この試験に合格しないと、弁護士・裁判官・検察官にはなれない。そう説明したが、わかってくれたんだろうか?

 中華系の友だちたちは、芳芳(ファンファン)が法学部?お前、家の連中の弁護でもしようというの?あなたの家のお友達、中華街の県警加賀町警察署と抗争でもするつもり?吉村刑事に話したのかよ?あいつにとっ捕まったら、弁護、頼むからね、なんて言われた。おいおい。私は、マフィアじゃないよ。まっとうな女子大生ですからね!

 変な科目、選んじゃったよ。でも必須だからなあ。法学入門、法律実務入門、憲法Ⅰ、行政法入門Ⅰ・・・専門科目もこなしていこうと思ったけど。まったく。言語も第二言語を履修する必要がある。英語、ドイツ語、フランス語。(20世紀に中国語の選択はない)中国語がありゃあいいんだけどなあ。一般教養科目も早めに単位を取っておかないと、二年、三年で苦しくなる、なんて言われて履修してるけどさ、哲学、論理学、倫理学、東洋史、西洋史、日本史はいいとして、自然科学総合講座(物理・化学・生物・数学の自然科学全般)なんて要らないじゃん!

 大学入学したら、ボーイフレンド作って、遊び呆ける!という夢が潰えていく・・・あ~あ、男、欲しい。空き家だよ、私は空き家。しばらく、セックスしてないよ!

 階下から「ファン!電話だよ!良子ちゃんからだよ!」と怒鳴り声が。二階で受けるから切り替えてとママに怒鳴りかえした。(20世紀だ。コードレスなんてないのだ)二階の受話器を取った。

「もしもし、良子?」
「ああ、ファン、夜遅くゴメン」
「まだ、八時だよ。お嬢様は夜が早いね?」
「それはいいから。あのね、今から会えない?会って相談したいことがあるの」
「なんだい?夜八時に?美少女は夜出歩いてはいけないよ」
「いいから!話を聞いてよ!どこにしようかしら?」
「電話じゃ済まない用事みたいね?じゃあさ、私んちと良子の家の中間地点の元町の裏通りのあのスナックはどうかな?深夜営業してるから」
「あ!あそこね!元町のサテンは閉まっちゃうしね。15分で行くわ!」
「着替えさせてよ。暴力沙汰なら、戦闘服を着るから」
「暴力沙汰じゃない!ヌンチャクなんて持ってこないでね!」
「了解!じゃあ、後で」

 何着るかな?と思って黒のTシャツ、黒のジーンズ、スニーカーにした。私んちは中華街からちょっと離れたところにある。良子は15分って言ったけど、私は10分で着けるね?

 良子より先にスナックに着いた。マスターが張本さん、いらっしゃいと言う。ここはウチのシマだから安全だ。まったく、店によっては私が行けないところもあるなんて不便じゃん。

 すぐ良子が入ってきた。さすがに彼女の言う『坂下』良子は止めたようだ。あのぶりっ子姿、気持ち悪かった。本人は、今までとタイプの違う男の子から声をかけられるのよ、なんて言っていたが、私にはできん。気持ち悪い。髪の毛もクレオパトラカットから元に戻りつつある。ビシッとして昔の良子。こうでないと。

 内緒の話かもと思って、スナックの奥の方の席に座っていた。彼女が正面の席に座る。

「ハイ、良子、なんですか?男と揉めたとか、そういう話?」
「何言ってんの。私は最近、空き家よ」
「肉食系がよく我慢できるもんだよ」
「まあ、その話はおいといて。これを見て」

 良子が手紙らしいコピーを二枚渡した。一枚は手紙。もう一枚は手紙の入っていた封書のコピー。

「私の高校の同級生が家出してしまって、その子の彼氏のところにこの手紙がついたの。両親には連絡なし。7月10日の日曜日に最後に彼氏に会ってから、行方が知れない。この手紙が彼のところに届いたのが、今日。両親には連絡なし。彼氏にだけ。彼が慌てて彼女の家に来て、これを見せたの。それで、彼女のママが心当たりに連絡して、私にも電話が来た。私も彼女の家に行って、このコピーをもらって、捜索中」
「私が手伝えることかしら?」
「たぶん・・・まず、手紙を読んでみて」

『明彦、

 まず、ゴメンナサイ。謝ります。
 去年の末から、私の大学進学のことで、明彦はいっぱい心配してくれて、それに答えられませんでした。2月、3月、私が入学試験をすっぽかして、さんざんにパパとママ、お兄ちゃんから非難されたのを、浪人したと思えばいいじゃないですか?来年、また試験を受ければいいことだし、今年は塾にでも通って過ごせばいいと、私をかばってくれました。うれしかった。私の味方は明彦だけだ、と思いました。
 だけど、以前にも明彦には言いましたが、私が大学に進学する意味がわからない、というのは明彦には認めてもらえませんでした。あくまで、あなたは私が大学に進むと決めていました。
 これだけ味方になってくれたのに、だんだん私の心は明彦から離れていきました。日曜日に、明彦、私にボーイフレンドができたら、キミ、どうする?と聞いたけど、真面目に受け取ってくれなかったよね?
 そう、私、ボーイフレンドができました。もう明彦にいろいろ言われるのはたくさん!好きな人ができたので明彦から逃げます!私にもう構わないで下さい。

 さよなら

 美姫』

「う~ん・・・」私は唸った。何か文章が引っかかる。あれ?明彦?美姫?「良子、これ、お前の三角関係のお二人さんじゃないか?」
「三角関係じゃないわよ。三位一体よ」
「三人ともみんな肉体関係があります、ってことは三角関係だろ?まあ、そりゃいいとして、なんで両親に連絡しない?彼氏にだけ?『ボーイフレンドができました。もう明彦にいろいろ言われるのはたくさん!好きな人ができたので明彦から逃げます!私にもう構わないで下さい』って、なんだ?かまって欲しい、探して欲しいの逆説話法か?」
「ファンもそう思ったか。私もそう思った」その時は、3日後、この疑問を小森雅子も感じるのを私も良子も知らなかった。「それで手紙そのものも引っかかるけど、もう一枚の封筒のコピーを見て」

 封筒には千駄ヶ谷の住所が几帳面な字で書いてある。消印は中華街郵便局。ああ、あそこか。丘の上の家の近くじゃないね。中華街、中華街、中華街。丘の上の家の近くの郵便局は山元町郵便局だもんなあ。

「私が美姫の立場だったら、幼なじみで3年も付き合って、気持ちが離れてつつある彼氏でも、彼みたいな優しい人は、別れたとしても彼女の味方であり続けると思う。彼女、この2月の大学入試、全部フケて、受けなかったのよ。それで、彼女の両親も兄もカンカン。明彦だけが彼女をかばった。浪人したと思って来年受ければいいだけでしょ!って両親と兄に言い切ったのよ」
「おう、カッコいいじゃん!良子が抱かれた相手なだけのことはある。この子が別れたなら、良子が相手すれば良い。空き家じゃなくなる」

「そんな簡単なもんじゃないわよ。美姫がいなくなったら、私なんか相手してくれないわ。美姫あっての三人の関係だったんだから。それより、私が心配するのは、『私、ボーイフレンドができました』ってこの部分。私の知らない話。ボーイフレンド?バカな不良にでもナンパされたの?明彦へのあてつけにセックスでもしたの?その相手の家とか部屋が中華街郵便局の近くにあるの?」
「つまり、良子は、中華街郵便局の近くに住む男で、家出少女を連れ込んでいるヤツを私に探してくれ、ってことだね?」
「ええ、その通り。あなたのコネでなんとかならない?」
「聞くだけ聞いてみよう。わかんないよ。でも、噂話を集められるかもしれない。ウチの一家でも手配する。中華街の友だち、知り合いにも聞いてみるよ」

「ありがとう。恩にきるわ」
「問題ないよ。じゃあさ、恩にきるって言うなら、男、紹介してよ。最近、ジンジンしてるんだから。男じゃなくても、良子でもいいわよ。良子、私をアンアンさせるのがうまいんだもん」
「いいわよ。『坂下』良子の時にナンパされた男子のストックがあるから。私、食べてないからね。去年の4月以来、明彦以外の男性とセックスしてないのよ・・・美姫ともだけど・・・」
「ふ~ん、良子がよく我慢できるもんだよ。1年以上も一人の男と一人の女以外にセックスしてないなんて」
「悪い子は止めたのよ」

「まあ、いいや。その子の写真はある?」
「持ってきた。アルバムから数枚引っ剥がしてきたわ」良子が写真を5枚渡した。
「借りとくよ。コピーをとって、ばら撒こう」
「外聞が悪いから、内密に御願いね」
「わかってるよ。サツには?」
「彼女の両親はまだ通報してないわ」
「了解」

 写真を見ると、この仲里美姫って子もかなりの美少女じゃないか?こりゃあ、男がほっとかないね。

 でも、気になることはあった。加賀町警察署の刑事が言ってたもんな。まあ、まさか、カタギの女の子がそういうのに関係するとは思えないけど。


※未成年の飲酒シーンが書かれてあります。
※この物語は性描写や飲酒、喫煙シーンを含みます。
※この物語は法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。


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《《20世紀のいつか、雅子大学3、明彦大学2、良子大学1》》
 自分の部屋でタバコを吸いながら、大学の講義の復習をしていた。頭がいたいよ。まいった。良子に合わせて法学部なんて選ぶんじゃなかったよ。そりゃあ、パパもママもおじいちゃんも、張の家から弁護士とか判事が出るなんてすごいじゃないか!と喜んでくれたが、中華マフィアの一家から弁護士や判事が出ていいものなのかね?
 それに、法学部を卒業したって、弁護士にはなれない。司法試験などという、人によっては十年受験しても合格できないものが待ってる。この試験に合格しないと、弁護士・裁判官・検察官にはなれない。そう説明したが、わかってくれたんだろうか?
 中華系の友だちたちは、|芳芳《ファンファン》が法学部?お前、家の連中の弁護でもしようというの?あなたの家のお友達、中華街の県警加賀町警察署と抗争でもするつもり?吉村刑事に話したのかよ?あいつにとっ捕まったら、弁護、頼むからね、なんて言われた。おいおい。私は、マフィアじゃないよ。まっとうな女子大生ですからね!
 変な科目、選んじゃったよ。でも必須だからなあ。法学入門、法律実務入門、憲法Ⅰ、行政法入門Ⅰ・・・専門科目もこなしていこうと思ったけど。まったく。言語も第二言語を履修する必要がある。英語、ドイツ語、フランス語。(20世紀に中国語の選択はない)中国語がありゃあいいんだけどなあ。一般教養科目も早めに単位を取っておかないと、二年、三年で苦しくなる、なんて言われて履修してるけどさ、哲学、論理学、倫理学、東洋史、西洋史、日本史はいいとして、自然科学総合講座(物理・化学・生物・数学の自然科学全般)なんて要らないじゃん!
 大学入学したら、ボーイフレンド作って、遊び呆ける!という夢が潰えていく・・・あ~あ、男、欲しい。空き家だよ、私は空き家。しばらく、セックスしてないよ!
 階下から「ファン!電話だよ!良子ちゃんからだよ!」と怒鳴り声が。二階で受けるから切り替えてとママに怒鳴りかえした。(20世紀だ。コードレスなんてないのだ)二階の受話器を取った。
「もしもし、良子?」
「ああ、ファン、夜遅くゴメン」
「まだ、八時だよ。お嬢様は夜が早いね?」
「それはいいから。あのね、今から会えない?会って相談したいことがあるの」
「なんだい?夜八時に?美少女は夜出歩いてはいけないよ」
「いいから!話を聞いてよ!どこにしようかしら?」
「電話じゃ済まない用事みたいね?じゃあさ、私んちと良子の家の中間地点の元町の裏通りのあのスナックはどうかな?深夜営業してるから」
「あ!あそこね!元町のサテンは閉まっちゃうしね。15分で行くわ!」
「着替えさせてよ。暴力沙汰なら、戦闘服を着るから」
「暴力沙汰じゃない!ヌンチャクなんて持ってこないでね!」
「了解!じゃあ、後で」
 何着るかな?と思って黒のTシャツ、黒のジーンズ、スニーカーにした。私んちは中華街からちょっと離れたところにある。良子は15分って言ったけど、私は10分で着けるね?
 良子より先にスナックに着いた。マスターが張本さん、いらっしゃいと言う。ここはウチのシマだから安全だ。まったく、店によっては私が行けないところもあるなんて不便じゃん。
 すぐ良子が入ってきた。さすがに彼女の言う『坂下』良子は止めたようだ。あのぶりっ子姿、気持ち悪かった。本人は、今までとタイプの違う男の子から声をかけられるのよ、なんて言っていたが、私にはできん。気持ち悪い。髪の毛もクレオパトラカットから元に戻りつつある。ビシッとして昔の良子。こうでないと。
 内緒の話かもと思って、スナックの奥の方の席に座っていた。彼女が正面の席に座る。
「ハイ、良子、なんですか?男と揉めたとか、そういう話?」
「何言ってんの。私は最近、空き家よ」
「肉食系がよく我慢できるもんだよ」
「まあ、その話はおいといて。これを見て」
 良子が手紙らしいコピーを二枚渡した。一枚は手紙。もう一枚は手紙の入っていた封書のコピー。
「私の高校の同級生が家出してしまって、その子の彼氏のところにこの手紙がついたの。両親には連絡なし。7月10日の日曜日に最後に彼氏に会ってから、行方が知れない。この手紙が彼のところに届いたのが、今日。両親には連絡なし。彼氏にだけ。彼が慌てて彼女の家に来て、これを見せたの。それで、彼女のママが心当たりに連絡して、私にも電話が来た。私も彼女の家に行って、このコピーをもらって、捜索中」
「私が手伝えることかしら?」
「たぶん・・・まず、手紙を読んでみて」
『明彦、
 まず、ゴメンナサイ。謝ります。
 去年の末から、私の大学進学のことで、明彦はいっぱい心配してくれて、それに答えられませんでした。2月、3月、私が入学試験をすっぽかして、さんざんにパパとママ、お兄ちゃんから非難されたのを、浪人したと思えばいいじゃないですか?来年、また試験を受ければいいことだし、今年は塾にでも通って過ごせばいいと、私をかばってくれました。うれしかった。私の味方は明彦だけだ、と思いました。
 だけど、以前にも明彦には言いましたが、私が大学に進学する意味がわからない、というのは明彦には認めてもらえませんでした。あくまで、あなたは私が大学に進むと決めていました。
 これだけ味方になってくれたのに、だんだん私の心は明彦から離れていきました。日曜日に、明彦、私にボーイフレンドができたら、キミ、どうする?と聞いたけど、真面目に受け取ってくれなかったよね?
 そう、私、ボーイフレンドができました。もう明彦にいろいろ言われるのはたくさん!好きな人ができたので明彦から逃げます!私にもう構わないで下さい。
 さよなら
 美姫』
「う~ん・・・」私は唸った。何か文章が引っかかる。あれ?明彦?美姫?「良子、これ、お前の三角関係のお二人さんじゃないか?」
「三角関係じゃないわよ。三位一体よ」
「三人ともみんな肉体関係があります、ってことは三角関係だろ?まあ、そりゃいいとして、なんで両親に連絡しない?彼氏にだけ?『ボーイフレンドができました。もう明彦にいろいろ言われるのはたくさん!好きな人ができたので明彦から逃げます!私にもう構わないで下さい』って、なんだ?かまって欲しい、探して欲しいの逆説話法か?」
「ファンもそう思ったか。私もそう思った」その時は、3日後、この疑問を小森雅子も感じるのを私も良子も知らなかった。「それで手紙そのものも引っかかるけど、もう一枚の封筒のコピーを見て」
 封筒には千駄ヶ谷の住所が几帳面な字で書いてある。消印は中華街郵便局。ああ、あそこか。丘の上の家の近くじゃないね。中華街、中華街、中華街。丘の上の家の近くの郵便局は山元町郵便局だもんなあ。
「私が美姫の立場だったら、幼なじみで3年も付き合って、気持ちが離れてつつある彼氏でも、彼みたいな優しい人は、別れたとしても彼女の味方であり続けると思う。彼女、この2月の大学入試、全部フケて、受けなかったのよ。それで、彼女の両親も兄もカンカン。明彦だけが彼女をかばった。浪人したと思って来年受ければいいだけでしょ!って両親と兄に言い切ったのよ」
「おう、カッコいいじゃん!良子が抱かれた相手なだけのことはある。この子が別れたなら、良子が相手すれば良い。空き家じゃなくなる」
「そんな簡単なもんじゃないわよ。美姫がいなくなったら、私なんか相手してくれないわ。美姫あっての三人の関係だったんだから。それより、私が心配するのは、『私、ボーイフレンドができました』ってこの部分。私の知らない話。ボーイフレンド?バカな不良にでもナンパされたの?明彦へのあてつけにセックスでもしたの?その相手の家とか部屋が中華街郵便局の近くにあるの?」
「つまり、良子は、中華街郵便局の近くに住む男で、家出少女を連れ込んでいるヤツを私に探してくれ、ってことだね?」
「ええ、その通り。あなたのコネでなんとかならない?」
「聞くだけ聞いてみよう。わかんないよ。でも、噂話を集められるかもしれない。ウチの一家でも手配する。中華街の友だち、知り合いにも聞いてみるよ」
「ありがとう。恩にきるわ」
「問題ないよ。じゃあさ、恩にきるって言うなら、男、紹介してよ。最近、ジンジンしてるんだから。男じゃなくても、良子でもいいわよ。良子、私をアンアンさせるのがうまいんだもん」
「いいわよ。『坂下』良子の時にナンパされた男子のストックがあるから。私、食べてないからね。去年の4月以来、明彦以外の男性とセックスしてないのよ・・・美姫ともだけど・・・」
「ふ~ん、良子がよく我慢できるもんだよ。1年以上も一人の男と一人の女以外にセックスしてないなんて」
「悪い子は止めたのよ」
「まあ、いいや。その子の写真はある?」
「持ってきた。アルバムから数枚引っ剥がしてきたわ」良子が写真を5枚渡した。
「借りとくよ。コピーをとって、ばら撒こう」
「外聞が悪いから、内密に御願いね」
「わかってるよ。サツには?」
「彼女の両親はまだ通報してないわ」
「了解」
 写真を見ると、この仲里美姫って子もかなりの美少女じゃないか?こりゃあ、男がほっとかないね。
 でも、気になることはあった。加賀町警察署の刑事が言ってたもんな。まあ、まさか、カタギの女の子がそういうのに関係するとは思えないけど。
※未成年の飲酒シーンが書かれてあります。
※この物語は性描写や飲酒、喫煙シーンを含みます。
※この物語は法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。