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ふたりでひとつ。確かに、その言葉はしっくりくるかもしれない。だって私も桔平くんも、ひとりじゃ不完全だから。一緒にいるからこそ、パズルのピースが全部そろう。
「だから、自信を持って大丈夫。あなたは桔平の人生に必要な人よ。お互いにとってかけがえのない、世界でたったひとりの人なんだからね」
楓お姉さんの言葉って、どうしてこんなにエネルギーがあるんだろう。不思議と前向きな気持ちにさせてもらえる。
少しずつ減ってはきたけれど、いまだに桔平くんの気持ちを確認したくなることが、たびたびあるんだよね。
それは桔平くんを信じていないからじゃなくて、ふとした瞬間、自分に自信がなくなるから。こんな私でいいのかなっていう気持ちが出てくるの。
だけど楓お姉さんに言われると、なぜだか大丈夫だと思えてきた。
「分かりました……自信、持ちます」
「んーもう、可愛い!」
いきなりガバッと抱きしめられた。やっぱりいい匂いがするし、引き締まっているのに柔らかい体に包まれて、思わず赤面してしまう。
「私もたまにハグしたくなるから、気持ちめっちゃ分かります。愛茉って、小動物っぽくて可愛いですよね」
七海が私の顔を見て、笑いを堪えている。
だって、こんな美人に抱きしめられたら、誰だってドキドキするでしょう。なんなら、桔平くんにされるより緊張するし。
「桔平が羨ましいわぁ。こんなに可愛い子を、毎日ハグできるんだもの」
「ま、毎日では……」
嘘です。本当は毎日してくれています。
「あら、そうなの? ダメよ、スキンシップは毎日しっかり取らないと。一緒に住んでいるんでしょう?」
「は、はい」
スキンシップって……べ、別にエッチな意味じゃないよね?
体を離すと、楓お姉さんは私の乱れた髪を手で直してくれた。あ、やっぱり桔平くんにそっくり。性格は真逆っぽいけれど、こういう優しい表情は本当に似ている。
「七海ちゃんも、翔流とスキンシップ取ってる?」
「それはもう、バリバリです」
「翔流も、寂しがり屋で甘えん坊でしょう。あなたみたいにハキハキした子がピッタリだわ」
やっぱり、楓お姉さんもそう思うよね。七海と翔流くんは、誰が見たってお似合いカップルだよね。なんだか嬉しいな。
満足そうに何度か頷いたあと、楓お姉さんが腕時計を見た。
「あ、そろそろ行かなくちゃ。ベラベラと喋ってしまって、ごめんなさいね」
「いえ、お会いできて嬉しかったです」
「そうだわ。ねぇ愛茉ちゃん。17日、横浜の実家へ来ない?」
「え?」
突然の申し出に、一瞬戸惑ってしまった。横浜の実家って……つまり、桔平くんのご実家だよね。
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ふたりでひとつ。確かに、その言葉はしっくりくるかもしれない。だって私も桔平くんも、ひとりじゃ不完全だから。一緒にいるからこそ、パズルのピースが全部そろう。
「だから、自信を持って大丈夫。あなたは桔平の人生に必要な人よ。お互いにとってかけがえのない、世界でたったひとりの人なんだからね」
楓お姉さんの言葉って、どうしてこんなにエネルギーがあるんだろう。不思議と前向きな気持ちにさせてもらえる。
少しずつ減ってはきたけれど、いまだに桔平くんの気持ちを確認したくなることが、たびたびあるんだよね。
それは桔平くんを信じていないからじゃなくて、ふとした瞬間、自分に自信がなくなるから。こんな私でいいのかなっていう気持ちが出てくるの。
だけど楓お姉さんに言われると、なぜだか大丈夫だと思えてきた。
「分かりました……自信、持ちます」
「んーもう、可愛い!」
いきなりガバッと抱きしめられた。やっぱりいい匂いがするし、引き締まっているのに柔らかい体に包まれて、思わず赤面してしまう。
「私もたまにハグしたくなるから、気持ちめっちゃ分かります。愛茉って、小動物っぽくて可愛いですよね」
七海が私の顔を見て、笑いを堪えている。
だって、こんな美人に抱きしめられたら、誰だってドキドキするでしょう。なんなら、桔平くんにされるより緊張するし。
「桔平が羨ましいわぁ。こんなに可愛い子を、毎日ハグできるんだもの」
「ま、毎日では……」
嘘です。本当は毎日してくれています。
「あら、そうなの? ダメよ、スキンシップは毎日しっかり取らないと。一緒に住んでいるんでしょう?」
「は、はい」
スキンシップって……べ、別にエッチな意味じゃないよね?
体を離すと、楓お姉さんは私の乱れた髪を手で直してくれた。あ、やっぱり桔平くんにそっくり。性格は真逆っぽいけれど、こういう優しい表情は本当に似ている。
「七海ちゃんも、翔流とスキンシップ取ってる?」
「それはもう、バリバリです」
「翔流も、寂しがり屋で甘えん坊でしょう。あなたみたいにハキハキした子がピッタリだわ」
やっぱり、楓お姉さんもそう思うよね。七海と翔流くんは、誰が見たってお似合いカップルだよね。なんだか嬉しいな。
満足そうに何度か頷いたあと、楓お姉さんが腕時計を見た。
「あ、そろそろ行かなくちゃ。ベラベラと喋ってしまって、ごめんなさいね」
「いえ、お会いできて嬉しかったです」
「そうだわ。ねぇ愛茉ちゃん。17日、横浜の実家へ来ない?」
「え?」
突然の申し出に、一瞬戸惑ってしまった。横浜の実家って……つまり、桔平くんのご実家だよね。