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124. 断罪の咆哮

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 しかし、襲い掛かる破片の数は膨大である。その数の暴力の前にシールドは無力だった。展開されるそばから、シールドは破片の猛攻によって次々と砕かれていく。ガラスが割れていくかのような凄絶(せいぜつ)な響きが辺りに広がった。

 ついに防御の(すべ)を失った戦乙女(ヴァルキュリ)に、破片が容赦なく襲いかかる。着弾のたびに起こる爆発が、青白い閃光となって辺りを照らす。その光は、戦乙女(ヴァルキュリ)の魂が砕け散る様にも見えた。

 戦慄(せんりつ)すべき痛みと、深い絶望が込められた戦乙女(ヴァルキュリ)悲鳴(ひめい)が、轟音にかき消されながらも響き渡る。

 巨体がクルクルと宙を舞い、隕石のように地面に激しく墜落していった――――。

 塵埃(じんあい)が晴れた後、そこに横たわっていたのは、傷だらけの戦乙女(ヴァルキュリ)の姿だった。

 かつての輝きを失った彼女の姿に、俺は言いようのない悲しみを覚える。どれほどの苦痛を味わったのだろうか。そして、彼女もまた、この戦いの犠牲者なのではないか?

 しかし、それでもレヴィアの攻撃は止まらない――――。

 容赦のないさらなる破片の猛襲(もうしゅう)戦乙女(ヴァルキュリ)を襲う。絶え間ない爆発の中に戦乙女(ヴァルキュリ)の姿が埋もれていく。彼女の(うめ)き声が、爆発音の合間に漏れ聞こえてくる。

 レヴィアは上空から真龍の巨大な瞳で鋭い眼光を放ちながら戦況を見極めていた。戦乙女(ヴァルキュリ)がもはや動けなくなった瞬間、真紅の瞳に決意の色が宿る。

断罪の咆哮(ファイナルブレス)!」

 轟くような声と共に、レヴィアの口から強烈な粒子砲が放たれた。鮮烈なビームは、まるで空間を切り裂く稲妻(いなずま)のように、破片群の爆発の中心地にいる戦乙女(ヴァルキュリ)を貫く。その凄まじさは、まるで神話の一幕を見ているかのような衝撃だった。

 壮絶な大爆発が巻き起こる――――。

 それは先ほどの大爆発をはるかに超える規模で、世界の終焉(しゅうえん)を思わせるほどのエネルギーだった。激しく揺れる大地、天をも焦がす熱線、まさにこの世の終わりかというような衝撃が、地中に逃げている俺たちにも容赦なく襲い掛かる。

「ぐはぁ!」「ひぃぃぃ!」

 ドロシーを抱き締める俺。彼女の体の震えが伝わってくる。

「大丈夫だ、必ず助かる」

 そう言いながら、俺自身も恐怖に震えていた。

 爆発の轟音が遠ざかり、静寂が訪れる。果たして、この戦いの結末は……?

「ふぅ……、とんでもない戦いだよ……」

 俺は息を潜め、地上の様子を(うかが)った。


次のエピソードへ進む 125. 血に渇く巨剣


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 しかし、襲い掛かる破片の数は膨大である。その数の暴力の前にシールドは無力だった。展開されるそばから、シールドは破片の猛攻によって次々と砕かれていく。ガラスが割れていくかのような|凄絶《せいぜつ》な響きが辺りに広がった。
 ついに防御の|術《すべ》を失った|戦乙女《ヴァルキュリ》に、破片が容赦なく襲いかかる。着弾のたびに起こる爆発が、青白い閃光となって辺りを照らす。その光は、|戦乙女《ヴァルキュリ》の魂が砕け散る様にも見えた。
 |戦慄《せんりつ》すべき痛みと、深い絶望が込められた|戦乙女《ヴァルキュリ》の|悲鳴《ひめい》が、轟音にかき消されながらも響き渡る。
 巨体がクルクルと宙を舞い、隕石のように地面に激しく墜落していった――――。
 |塵埃《じんあい》が晴れた後、そこに横たわっていたのは、傷だらけの|戦乙女《ヴァルキュリ》の姿だった。
 かつての輝きを失った彼女の姿に、俺は言いようのない悲しみを覚える。どれほどの苦痛を味わったのだろうか。そして、彼女もまた、この戦いの犠牲者なのではないか?
 しかし、それでもレヴィアの攻撃は止まらない――――。
 容赦のないさらなる破片の|猛襲《もうしゅう》が|戦乙女《ヴァルキュリ》を襲う。絶え間ない爆発の中に|戦乙女《ヴァルキュリ》の姿が埋もれていく。彼女の|呻《うめ》き声が、爆発音の合間に漏れ聞こえてくる。
 レヴィアは上空から真龍の巨大な瞳で鋭い眼光を放ちながら戦況を見極めていた。|戦乙女《ヴァルキュリ》がもはや動けなくなった瞬間、真紅の瞳に決意の色が宿る。
「|断罪の咆哮《ファイナルブレス》!」
 轟くような声と共に、レヴィアの口から強烈な粒子砲が放たれた。鮮烈なビームは、まるで空間を切り裂く|稲妻《いなずま》のように、破片群の爆発の中心地にいる|戦乙女《ヴァルキュリ》を貫く。その凄まじさは、まるで神話の一幕を見ているかのような衝撃だった。
 壮絶な大爆発が巻き起こる――――。
 それは先ほどの大爆発をはるかに超える規模で、世界の|終焉《しゅうえん》を思わせるほどのエネルギーだった。激しく揺れる大地、天をも焦がす熱線、まさにこの世の終わりかというような衝撃が、地中に逃げている俺たちにも容赦なく襲い掛かる。
「ぐはぁ!」「ひぃぃぃ!」
 ドロシーを抱き締める俺。彼女の体の震えが伝わってくる。
「大丈夫だ、必ず助かる」
 そう言いながら、俺自身も恐怖に震えていた。
 爆発の轟音が遠ざかり、静寂が訪れる。果たして、この戦いの結末は……?
「ふぅ……、とんでもない戦いだよ……」
 俺は息を潜め、地上の様子を|窺《うかが》った。